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雑食型の趣味

1週間ほど前はいたるところでみんなが桜の話をしていたのに、散って一週間も経つとまるで一夜の夢だったかのように話題から消えていきますね。
お花見での心の高鳴りとか、誰かと見た思い出とか、人の心に刹那的できらきらした情緒を残しつつ、名残惜しむ時間も与えず颯爽と散っていくのが桜の美しさなのかしれないですね。
というわけで散りがけに上野公園で撮った桜の写真です。

今日はNHK交響楽団の定期演奏会でブルックナーの交響曲第7番を聴いてきました。
学生の頃は1か月に1回くらいは学割チケットでコンサートに足を運んでいたのですが、東京に来てからはなかなか余裕がなく、今回ようやく聴きに行くことができました。
ブルックナーは4番、8番、9番が好きで、7番はあまり聞いたことがなかったのですが、第2楽章がとても良かったです。
ただ、やっぱりブルックナーの交響曲は演奏が長すぎてコンサートぐらいでしか最後まで集中して聴けないなとも思いました。

ちなみにブルックナー9番の第3楽章はクラシックの中でも特に本当に格別に好きで、わざわざドイツへ行きロイヤルコンセルトヘボウ響の演奏を聴いたりもしました。
聴くと必ず泣く曲で、何とかこの感情を表現したいとネットを探していると「寂寥的彼岸的美しさ」と表現している方がおり、まさにこの感じだと思いました。
ブルックナーが死ぬ間際に制作していた曲だからだと思いますが、人間の生の儚さや悲しさが神々しいまでの美しさに昇華されています。
ただ、その中に悲しみや苦しみを抱きかかえてくれるような優しさがあるような気がして心が浄化されます。
お気に入りの演奏を置いておきます。(36:05から第3楽章)

ちなみにクラシックは好きなのですが、全く詳しくないですし、音楽的教養は一切ありません。
大学時代に好きだった人がオケに所属していたから聴き始めたという不純な動機から始まっているので、楽器も演奏できないですし、クラシックの歴史なども恥ずかしながらほとんど知りません…。
クラシック音楽が好きな方の大半は小さいころから音楽をやっている方が多く、クラシックが好きですと言ってしまうと、全く話ができず相手をがっかりさせてしまうことが多く、あまりクラシックが好きと言うのは避けてきました。
特にクラシック界隈はこういう野蛮な聴き方をしている人が少ない(というか見たことない)ので割と孤独です。

クラシックに関わらず、自分の趣味に対する態度は雑食型だなと感じます。
ポップ音楽も好きな特定のアーティストというよりは、いいなと思った曲を貪り食っていますし、読書に関しても普通より読むタイプだと思いますが「好きなジャンルは?」とか聞かれるとうーん、、となります。
それぞれの文化領域で深い知識を持ち合わせているわけでもなく、ずっぽりとハマっている訳でもないので、たまに自分は何が好きなんだっけ?と悩んでしまいます。
自分の性格上「広く浅く、ところどころやや深く」ぐらいが向いていると思うので今の雑食型のままでいいと思っていますが、好奇心そのものを失わないようにはしたいなと思っています。

帰りは錦糸町で前から買おうと思っていたウイスキーと気に入った花を買い、今はそのウイスキーを飲みながらnoteを書いています。
いい一日でした。

今日買った花、すごく気に入って一枚撮った。


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