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たぶんIBSの人が、ヴィーガンなどの食事制限生活について思うこと

ネットの広告でヴィーガン食をちらほら見るようになった。そういえばサラダめっちゃうまいもんな。ヴィーガンの活動がアクティヴィティで認知度が高いせいか、肉だっておいしいじゃん! というヴィーガンを批判する動画も目にするようになった。
栄養学的には、やみくもに野菜だけというのは別の意味で栄養欠如になりやすい。肉を食べないなんて考えられない、とヴィーガンが批判の対象の目的にされるが、もともと菜食メニューの多い和食になじんだ日本人にとって、改めて野菜を食べるというのはいまさら感があるのだろう。

限られた情報の中で制限食をすると危険

私感をいってしまうと、ヴィーガンと称していても、たまには肉を食べていいと考えている。理由は、計画性なき制限食は危険な行為であるからだ。
10代の頃からIBS(過敏性腸症候群ともいう)を患っています。IBSというのは小腸で、異常な過発酵をしてお腹の不調が続く病気です。
そこで私は低FODMAPダイエット(※1)の制限食を治療法を知り、自主的に行いました。けれど間違った知識で制限食を続けてしまったために、体がふらふらになってしまいました。仕事の帰りに地べたに座り込んで動けなくなったこともあり、警察まで職務質問されてしまった。精神的にも肉体的にも追い詰められて、制限食をいったんストップしました。
制限といえば、ゲーム実況でも縛りプレイ(例えばRPGで魔術攻撃だけでクリアなど)が面白い。それと似たようにヴィーガンで制限食も、栄養食の縛りプレイとしてエンタメ化しているような気がします。
ただ、体調不良になりかけたら栄養学に基づいた食事をしてほしい。自分が「ヴィーガン」と名乗ることで、視聴者から菜食中心を期待される。期待されて、菜食中心を貫くのも理解できるが…
私個人として、誰かがヴィーガン食で健康になったからといって、他の誰かも同じように健康になるとは限らないと考えるようになりました。ヴィーガンにせよ肉食中心生活にせよ、体の不調を感じたら、いったん中止にしてほしい。世間の期待よりも、自分の命の方を優先させてほしいと、勝手に願ってみたりする。

ヴィーガンを批判している風潮をネットでみかけるたびに思うのだが…
日本人の盲目的な乳酸菌・ビフィズス菌の腸活も、ちょっとは問題視されてもいいんじゃないか。
日本人の乳酸菌やビフィズス菌を過度に信用しすぎる風潮もどうかと疑問を投げかけたくなる。

低FODMAPダイエットの記事が見かけるようになって説明に助かる

大手出版社でも、ようやく乳酸菌などの過剰摂取のリスクの記事が掲載されるようになってきたのは朗報です。

腸活といわれ、健康食のおなじみの菌なのだが、一概に善玉菌、悪玉菌と決めつけられなれないということです。
もちろん腸活でおなかの調子が良くなる人もいるのだが、逆に調子が悪くなってしまう人もいるのだ。

このマネー現代の記事によると、日本人の腸内の乳酸菌がスペイン人の腸より10倍もあるとされている。世界でみても、日本人のビフィズス菌の多さは突出しているとのこと。

もともと腸内に乳酸菌がむっちゃ多い人だったら、意識してヨーグルトを食べて乳酸菌やビフィズス菌をとらなくてもいい。むしろ乳酸菌とビフィズス菌がありすぎて、腸内が定員オーバー状態で「おなかがシンドイ…」ということになりかねません。

同記事のグラフから、日本人に次いで、オーストラリア人もビフィズス菌が多いことが読み取れます。
その影響もあるのかわかりませんが、オーストラリアでは、IBSの治療法の研究が進んでいます。低FODMAP食ダイエットというIBS向けの食事制限があります。これはオーストラリアのモナッシュ大学の研究がもとになっています。

食事制限の細かいガイドのアプリがあります。肉や魚よりも、特に野菜の分類が細かいです。英語版しかないのですが、低FODMAPダイエット食をするなら、このモナッシュ大学からのアプリがいちばん使いやすいです。

制限食といっても、自分の腸内環境と相性の悪い野菜や加工食品を食べるな、ということではありません。相性の悪い食品がわかったら、そのグラムを少なくしてみよう、という流れです。

最初、低フォド食品以外、食べちゃダメだーーー!! と勘違いしまして、低フォド食品しか食べなかったら、栄養不足でふらふらになりました。食べちゃダメじゃなくて、食べてみて不調を感じてみたら量を少なくしてみたら? という食事療法だったんです。

近所の病院で診断してもらえない

オーストラリアで研究されて、きちんとデータも出ていて効果が証明されているのだから、日本だって治療法をどんどん輸入してほしいです。

研究は更新され続けています。それとともに健康情報も更新されています。せっかくネットがあるのだから、日本の医学も積極的にアップデートしてほしいです。近所の内科でも、すぐ診断してもらえるような環境まで整ってくれたらIBSで悩む人も減ると思います。

学生時代、お腹の不調が続いて授業を受けるのがきつかったのですが、いろんな医者を回っても「健康」とされて、診断書をかいてもらえませんでした。
診断書を書いてもらえないので、親にも先生にも体の不調を信じてもらえず、拷問のような学校生活を送りました。サボりやひきこもりの問題と一緒にされました。甘えだの、コミュ力不足だの、いろんなこと言われて悲しい思い出の方が多いです。
メンタルの病気じゃないかと精神科に通いました。学校に行かないなら、医者に行けと身内から言われたからです。
しばらく精神障害者の保険を使っていました。
病院の施設内でメンタルの病(私なんかよりもコミュ力高かったりするんですよね)を抱えている様々な人と話す機会がありました。全然、私と苦労しているところが違いすぎると感じました。自分はメンタルの病気じゃないのでは…と疑うようになりました。
うつ状態によるお腹の不調の場合、メンタルの薬を飲むという処方はあります。私の場合、メンタルの薬を飲み続けても直接お腹が良くなるということはありませんでした。
メンタルの薬を飲んでも、お腹はいっこうに治らない。なので、自己判断で精神科に行くのをやめました。
数年後、精神障害者の保険を更新しませんでした。そのまま自然消滅です。

そのあとSNSで低FODMAPダイエットという食事療法を知るようになって、実践してみたら、綺麗さっぱりお腹の不調がなくなりました。

ああ、IBSだったんだな、と。

腸内の体調を保つには低フォドダイエット食を続けなければならない。細かすぎる分類であるため、外食や買い食いばかりでは対応できません。自分で料理を作って、自分で栄養調整するしかないのです。

それで働きながら自炊生活がはじまったのだけれど

なんだかんだで自炊を続けていたのですが、さすがにおやつまで自炊はできないだろう…とタカをくくっていました。だって話題のスイーツ食べたいじゃん。誰かに作ってもらいたいじゃん。
しかし、それはすぐに裏切られました。
ここ数年の増税大好き政府(※2)のおかげもあってか、ガチでお金に困ってしまいました。気軽にスイーツも買えない状態になりまして、本当におやつまで自炊になってしまいました。

とりあえずクリスマスは限られた予算内でスポンジを焼いて、しかも低フォドマップ食を意識しつつホールケーキを自炊して食べました。

小麦粉は苦手なので、卵と米粉(ミズホチカラパン用でもいけた)のスポンジ生地
生クリームではなくて、木綿豆腐のホイップクリームです

今回のレシピはナディアのレシピを参考にしました。

材料ごとに、なんでも検索できるのは助かりますね。(しかしお金がないので、少しだけレシピ通りの材料じゃないです💦)

スポンジ生地が意外と「材料が少なく」「時間もとられず」作れたので、ドーナツ型にも流してみました。

インスタ映えなど気にせず、こぼれまくりで型に流して焼く
スポンジ生地のためドーナツ内の水分が少ないので、コーヒーと一緒にいただく

低FODMAPダイエットという食事療法から学んだこと。それぞれの食品の成分は違うし、低FODMAPとカテゴライズした食品だけ食べるのではなく、食べるの要注意な高FODMAPでも量を気をつければ食べていいんです。だから名前が、低FODMAPではなくて”低FODMAPダイエット”なんですね。

肉食べないで健康になった人はいいけども、全ての人が野菜だけ食べて、同じように健康になるとは限らない。もちろん肉食中心生活だって同様です。

ビフィズス菌の量だって、外国人と日本人じゃ違うというデータがでている。菌の量など腸内環境に国ごとに差がでるのであれば、それぞれの食文化ごとの健康食のとりかたってあるんじゃないかと。

ネットや口コミで食事制限している人を見かけたら、肉しか食べてないとか、野菜しか食べてないとか、というイメージを押し付けてはいけないと自省しています。
試行錯誤しながらダイエットしている、量を減らしている最中なんだと、ゆるーく認識してもいい。「食べないっていったのに、食べてるー」という、からかいがあると、けっこうプレッシャーになったりしますから。

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※1 FODMAP食品とは、小腸内で消化されにくい糖類の略称。意外だが野菜にも糖類は含まれる。なので低FODMAPダイエットとは、小腸で消化されにくい糖類を少なくしようという食事療法である。日本で発行されている栄養成分表に記載されていない。プロの栄養士でも知らないことが多い。低FODMAPの分類が難しい例でいえば豆腐があげられる。例えば、木綿豆腐は低FODMAP食品で食べても問題ないが、絹豆腐は高FODMAP食品で要注意食品になる。同じ豆腐なのに食べられる量が違うの!? と驚くが、同じ食材でも加工行程の違いから低フォドだったり高フォドだったりして、本当に伝わりづらい。

※2 ガソリン税トリガー条項見送り、インボイス制度導入、保険料や、扶養控除見直し…増税を数え出したらキリがない。てっとり早く消費税をなくしてくれたら大助かり。働いてるのに貧乏になっていく日本社会は働き損である。物価高なので大幅に減税して、内需を拡大して経済を回してほしいものだが…


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