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ギムナジウムの願書提出

我が家の心配性だけれど、積極的にはなんら対策を立てない息子。昨晩「明日、おねえちゃんの学校に紙を渡しに行くなー」と言ったら、今日帰ってきてこんなことを言った。

「同じクラスで点がいい女の子たちが3人も、いっしょのとこに行きたいって言ってた」

そうなのか。自分より点がいい子たちが3人も!どうやら息子の中でむくむくと不安が芽生えたらしい。「通知表の日」も帰ってくるなり、部屋に閉じこもってなかなか出てこなかったりするので、今回の反応も何となく気持ちはわかる。わかるんだけれど、そんなに心配ならもうちょっとテスト前に勉強してはいかがなものか。親だからそんなふうな思考回路になりがちである。ごめんな。

娘の方は真逆で、基本的に頑張り度MAXを100とすると、普段は60から70くらいで生きている。あとは要領の良さや人当たりの良さで乗り切っていくタイプ。願書提出の時期に「まぁ、入れるやろ」としれっと言っていた人である。それでも成績は長男よりいいのだから世話がない。女の子の方がしっかりしている、と世間では言われがちだが、まさにその見本のようなおふたりである。ただ、実は長男の方がきっちりした性格であることは間違いない。

それはさておき。3年前くらいに一度準備した書類なのに、スキャンして保存したデータ(これはどの書類に関してもオススメ)が見つからず、また1から揃えることになった。学校ごとに求められる書類や手続きの方法が少しずつ違うので、基本的には書類提出先となる第一希望の学校のホームページなどを事前に見て把握しておくとあたふたしなくて済むのではないかと思う。

Informationen Anmeldung Klasse 7 für 2024/25
(2024/25年度7年生の申請情報)

とかいうタイトルで必要な書類情報などがまとめられているはずだ。「個人データ」「選択科目について」「バイリンガル授業の希望について」などと一緒に5年生後期と6年生前期の平均値がまとめられたホログラム付きの成績表を提出する、という具合である。今日、提出した学校の場合は事前にオンラインで予約をする必要があった。余計な混雑を防ぐためだと思うが、これは双方にとって利点しかないシステムである。

ホームページに全て記載されているにもかかわらず、書類を揃えられない保護者がいるようで、早めに到着すると部屋の前の机で必死に書類を記入している人の姿が目に留まった。焦って記入すると碌なことがないので、これだけは避けたい。

ドイツに来てからというもの、役所などへの書類提出だけは完璧に準備をしていくようになった。移民局がまだ外国人局と呼ばれ、英語で話そうものなら下手をすると怒鳴られた時代をくぐり抜けてきただけあり、役人相手の経験値も上がるというものだ。オンライン予約のなかった時代、二度手間だけはごめんこうむりたい。ただただその気持ちだけで、何度も出直さなくて済むように書類だけはきっちり揃える癖がついた。ドイツっぽいではないか。

トラムの接続が良すぎて20分前に着いてしまったが、バーンと開けられた戸からチラッと覗いて中に入り、「早く着いちゃったんですが、受け付けてもらえますか?」と声を掛けたら、なんと校長先生だった。しかも娘のことをしっかりと覚えていた。

「あー、授業持ったことあるから知ってますよ」

校長先生にこんなことを言われたが、実は家で課題をしたときにちょっと揉めて苦情のメールを出したことがあるのだ。

「あー、そうでしたね!(その節はどうも)」

苦情のメール。はは。でもまぁ、結局苦情は認められ、娘の怒りもおさまったというオチだったので後腐れはないはず。逆に印象が強くなり、覚えてもらえたのだからラッキーだったのかもしれない。息子の写真を見て女の子だと思ったようだが、面倒なのでそのままにしておいた。少し前の写真なのでメガネもかけておらずおかっぱに近いヘアカット。証明写真くらい撮りに行けばいいのに家にあるもので済ませてしまった。詰めが甘いのである。

校長先生の話だと兄弟優先枠でなんとかなりそうなニュアンスだったので、心配性の息子が喜ぶだろう、とちょっとホッとした。学校局から通達が来るまではわからないんですけどね。なんと結果がわかるのは6月11日以降!!前回も言ったけど4ヶ月も後ってどういうことなのか。遅い、遅すぎる。

それでも思った以上にホッとしたのだろう。調子に乗って、そのまま徒歩でジムまで出向き会員の契約をしてしまった。こういう流れのいいときは、パッパとやりたいことをやるべきなのだ。

今日はそんなわけで履歴書の更新作業に午後を当てた。嫌なこともパッパとやってしまった方がいいに違いない。確定申告には相変わらず至らないが、それはそれで仕方がない。1日にできることは限られているので諦めも肝心だということにしておこう。

追記:昨日だけでは終わらず今日も履歴書をせっせと作成していたということも白状しておく。






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