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CEROによる弾圧、反抗する少年

PSPのストアが閉鎖されるというので、アーカイブ作業を始めることにした。PSP全盛の時代を生きた人間として、当時遊んだゲームが遊べなくなってしまうことほど恐ろしいことはない。もちろん、いくつかのゲームはHDマスター版が他機種で販売されているし、そもそもストアに当該ソフトが存在しておらず、DLできない作品も多いのだが、それでも公式に遊べる作品をアーカイブすることの意義は大きい。もっとも、ストア閉鎖などされないほうが良いに越したことはないのだが。
AWSの価格の影響だとか言う向きがあるが、寡聞にして詳しくは知らない。ランニングコストに対して利益が出ないというのなら仕方がないが、ぶっちゃけSIEの信用問題にかかわる話だと思う。
さて措き。
アーカイブ作業の橋頭堡として、まずはPSPで出ていたサイレントヒル ゼロ(Wikipediaでゴメン)を蔵めた。DbDのせいで個人的に保全を余儀なくされている、というのもあるし、IPの置かれている環境ゆえ、サイレントヒルは他タイトルよりプライオリティがかなり高い。だってIP死んでるんだもん。
サイレントヒル ゼロは、シリーズの第一作、無印の前日譚にあたる作品で、アレッサとかが登場する。まだクリアはしてないんだけど。もちろん、この作品に限っては発売当時遊んでいたわけではなく、最近になって遊びたくなったから買ったもの。僕はサイレントヒルの熱心なファンではなく、むしろP.T.が最初にプレイした作品だったりする。このお話、したっけ…(痴呆)。なので、僕がサイレントヒルにはじめて触れたのは、サイレントヒルが死んだとき、ということになります。“You Are Now Leaving Silent Hill”

◯学生の時分、もちろん友達とモンハンやったりMGSPWをやったりしていたけど、ソロのとき(「ぼっち」の今風な言い方)はGTAをやっている時間が多かったと思う。もちろん、GTAは発売されている全てのタイトルが、日本ではCERO:Z(18才以上対象)に区分されている。
僕は昔から、このCERO、特定非営利活動法人コンピュータエンターテインメントレーティング機構というやつが、団体による検閲(私人間?)を直截に意味していると思っている。CEROのレーティングはメーカーによる自主的な判断に委ねられているものの、(国内コンシューマー機においては)審査を受けることは販売するための条件と看做されているのが現状である。(参考: ソニー・インタラクティブエンタテインメント CSR/環境 安心・安全)つまり、国内コンシューマー機におけるゲームソフトの販売は、CEROの審査を受けたものでないと販売することができない。(任天堂のオンラインストアにおける一部タイトルなどはその限りでなく、IARC規格に基づいている)
レーティング制というものの実態は、単に販売されるゲームのレートを制定する、というものに留まらない。たとえばCEROは、審査の基準は曖昧なものである上、CERO:Z相当を越える表現が認められた場合、そもそもレーティングが与えられない


禁止表現に該当する表現があれば、その表現を含むタイトルにはレーティングが与えられない。レーティングが与えられないということは、そのタイトルは国内では販売・頒布することができない、ということである。これは紛うかたなき検閲だろう。

ぶっちゃけると、まーあCEROへの私怨です、叙上は。僕が言いたいのはこんなことじゃない。CEROの18才以上対象に該当するタイトルの「禁止表現」はもっと緩められるべきだし、なぜ映画や他のメディアで許容される表現がゲームでは禁止されるのか、これが理解できない。
日本は検閲が罷り通っている。これが現状である。
もっとも現在、先進諸国においては検閲が正当化される趨勢にあるのかもしれない。中国などの例がそれを傍証している。これははっきり言ってメチャクチャ危険な状態だと思うけど、あまり声をあげる人はいないみたい。有志の人たちがCEROへの抗議を表明していることもあるけど、大きな動きにはなっていない。UBIの『アサシンクリード ヴァルハラ』では、発売当初アジア版のみオミットしていた流血表現を、のちに解禁するアップデートを配布している。当初、これはCEROによる規制がアジア版全体に適用されていたものと開発は説明していたが、これは開発段階におけるバグだったことが判明している。この件に関してはCEROは関係なかった模様。この件に関する限りは。CD PROJEKT REDサイバーパンク2077』発売前には、CS機版無規制販売を求める署名活動などの動きはあったものの、結局実現には至っていない。(というかCS機版はそれ以外の問題が山積みだった)バイオハザードでは、ナンバリングタイトル『~7』以降のタイトルは、CERO:D基準の通常版と、CERO:Z基準のZバージョンの二種類が展開されているが、Zバージョンでさえ海外版とは大きく仕様が異なる。が、海外版には日本語音声・字幕が収録されているため、海外版と同様の内容を遊びたければ海外パッケージ版を輸入すればよい(あるいは海外PSアカウントで現地の金で購入)。ぜひともこうした対応を各国のメーカーには検討してもらいたい。(しかしCSのみならず、PC版も国内では規制アリの内容となっているため、やはり本来のバイオハザードを遊ぶためには海外版のキーを購入する必要がある)

長くなってしまったので、肝心のゲームタイトルについてはのちほど書きます。扱うタイトルは『グランド・セフト・オート チャイナタウン・ウォーズ』です。このタイトルはかなり規制がユルい気がする…。詳細は次回。

生きるわよ