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国際交流基金『いろどり 生活の日本語』で、私は不要になった。

 いずれ、私独自の教授法なども書いていこうと思うんですけどね。
私の教授法ってちょっとえぐいかも。そのうち動画と一緒にUPしようと思っているんですけど、そうすると日本語研究者や学者さん達に批判されそうな卑怯な教授法だと捉えられる・・そもそも教授法と認められない・・かも。

 それは今はさておき、テキストの話です。
昨年までは、前任の責任者の方針のまま、一般に知られているあの有名な
テキストを使っていたのです。

私は即刻変更したかった。

 純に日本語だけを学びたい学生や留学生ならば十分なのでしょうけど。
内容は技能実習生向けではないですし、私の技能実習生の為の教授法には
どうしても合わないんですね。

 先生たちは教科書の隅々まで把握し覚えてますし、それに合せて教える
技術も確立してますから。
教科書を変えるってことは大変なことなんですね。
私は端から合わないので、参考にはしても、私の教授法で教えたりしていたんです。

 ともかく、変えたかった。教科書も探してみたけどなかなかしっくりこない。一度は自分で作ろうとしたけど時間も無い。先生たちも教材を準備するのに精いっぱい。技能実習生の為の古い教科書を引っ張り出してそれで対応していたんですけど・・・。

 そんな中、2020年、つまり昨年のコロナ禍です。(此の間の奮闘についてもそのうち書きますけど)実習生の需要がストップ。
秋には学習者が1名になってしまったこほどです。
2019年は少なくとも70名多い時は100名超えてましたから、それはそれで
大ごとでしたが、緊急事態宣言下では大っぴらな授業できませんし、
なにせ1名の学習者ですからひっそりしていました。
そのような年でしたから、ある意味、考える時間も出来たんです。

 その時に、先生の一人から面白そうな教科書を見つけたと言ってPCを開いて見せたんですね。国際交流基金のHP。『いろどり 生活の日本語』です。
読み進めると内容がとても自然。これは、教える先生たちが楽しいに違いないと思いました。

しかも無償。タダ!やったー!

 ミーティングの際、タイ人の先生たちを心配しましたが挑戦の意欲を
見せてくれて嬉しかったですよ。年末は製本の準備。授業の練習。
そして、きりのよいところで本年から晴れて『いろどり 』へ変更しました。

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さて、3ヶ月が経とうとしてます。
『いろどり』1年生は、先日帰省しました。
昨年までの彼らの休み時間の日本語の使い方やアクセントに対して
「こんな場面では、そんないいかたしないんだけど・・教科書がそうなっているから我慢するかぁ。アクセントもタイ人の先生の影響が強いな。」
と、思う事もしばしばあったのだけれども、
『いろどり』後には、それがなくなったのです。アクセントも使い方も自然で聞いていて心地よい。

彼らに、N5模擬を試みたところ、全員が合格ラインを超えての卒業。
3ヶ月弱です。
まだまだ、試験段階ですけど、今後に希望が見えた結果です。
さらに、私は気づいたのでした。なんと!タイ人の先生達が上達した。
これは嬉しさ倍・倍増ですねぇ。

 『いろどり』の欠点ではないのだけど…入門のタイ語がまだ無い
        (つい先日6課まで出たWWW)
入門学習者ほど現地の言葉での説明が必要な場面も多々あります。
悔しいかな、日本人の先生よりタイ人の先生の方が有利です。
しかも、音声がある。
極端な言い方ですが、日本人の先生は必要ないんです。

 私も教授法学を学んでいますから、日本語のみで日本語教育を進めることは可能です。それは時間に余裕がある学習者対象です。
技能実習生には時間が限られている。時間との勝負ですから端折れるところは端折りたい。そうなると私などはいらないんです。

 国際交流基金さん、入門タイ語をなにとぞお願いします。

もう一段階ステップアップして、3か月で『初級2』まで学習できるように、
現在カリキュラム、スケジュール、テスト内容を組換え中。

楽しみも意欲も向上中。                 

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