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とんでもない召使い

タイにはタラートตลาดって言って、市場が多いんです。

俺たち兄弟は幼い頃、ライミインター通りのでかい市場で、
召使いを雇うために 日々、行きかう人間から人選していたんだよ。

 2019年12月22日
「お!こいつはええかもしれん。」と思ったのが男のタイ人。
若いし、見た目も賢そうやし、動物好きそうで尽くしてくれそうな顔をして俺たちを覗き込んでいたんで
「よっしゃ。あんたに決めたるでぇ!」と言おうとしたら 

おっ――――と!     こいつチョー酒くせーじゃん。

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    さすがに躊躇したで。

すると、どっから“おばはん”が来て、そのタイ人を引っ張ってどこかへ行ってしまった。
あっけにとられていたら、しばらくして、缶ビール片手に二人が帰って来たやん。
関係を聞くと、血のつながらん親子らしいねん。…複雑やな。

とんでもない親子や。ベロベロやん。こんなんが召使いなったら、先が思いやられるでぇ。 幼心にもメッチャ不安で恐怖やったわ。

とはいっても、俺たち兄弟も腹が減って仕方ない。悲しいかな、召使いがいないと格好もつかない。
ま、これも縁やし、おいら達の運命やし、
マハナコンビルから飛び降りる覚悟で決めたったがな。

で、俺たち兄弟は、真新しい真っ白な籠に乗せられ新居に向かっ・・・

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え?????
ビヤガーデン? こいつらまだ飲む気や!
ここで俺たちの名前が決定 上、俺 ハッピー  下、弟 ニューイヤー


深夜2時。
俺たち兄弟はやっと新居に到着。 
腹へりすぎだぜ!

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最初は、息子が召使いだったが、突然「正月田舎に帰る」と言い出し、
たった1週間で首にしてやった。

で、しかたなく、おばはんの方を召使に雇い、また新居へ移動だ。 
この召使いが、
健忘症の日本人、しかもタイ語がわからんと来ている。
・・・なるほど、血のつながらん親子ね。

現在まで何とかやってくれてるので良しとしている。
これからも、尽くせよ。おばはん 頼むでェー

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              ……おやすみやで…。

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