2024/03/16 名古屋グランパスvs柏レイソル【マッチレビュー】

2-0でアウェーチーム名古屋の勝利となった試合を振り返ります。

スタメン

名古屋3-4-2-1、柏4-4-2

◆柏の特徴

・守備◯攻撃△
・オーガナイズされたハイプレス
・ボールの保持が良くなってきた
・細谷とマテウス・サヴィオに注目

◆名古屋の特徴

・守備◯攻撃△
・3バックの守備は、ハチャンレ中心に改善
・前節から3バックの右に野上の代わりに内田を起用して、パス回しを改善

前半10分までの雑観

ボールが落ち着かず、お互い速い攻撃が続きます。
名古屋の攻撃ではボランチが敵陣で前向きでボールが持てる機会が数回ありましたが、お互いの攻撃は数的不利の状況でも縦に急いでしまいロストするなど、完成度が高くありませんでした。
また、名古屋の攻撃では立ち上がりからサイドのスペースを突こうとするもボールが流れることが多かったです。(サイドへの狙いは試合終盤まで続き、段々とつながるようになりました)
名古屋の守備では3バックが細谷にチャンレと三國が2枚、内田が小山つにつく状況もあり、細谷を警戒しているようでした。

前半35分の柏のゴールキック

ゴールキックにはビルドアップの色が出ますので、詳しく振り返っていきます。
名古屋はGK松本へプレスをかけませんので、柏は何度もポジションを変えながらチャンスを伺いました。
そこで、土屋(柏)が上がってスペースを空け、白井(柏)が山岸(名)と森島(名)の間に落ちます。

白井(柏)が落ちる

白井(柏)はマテウス・サヴィオ(柏)へのパスを匂わせます。
すると、森島(名)はパスコースを切るように下がりましたので、空いた古賀(柏)へパスを出します。

森島(名)の逆をついてパス

一度下がった森島(名)は古賀(柏)への対応が遅れ、下がってきた小屋松(柏)への縦パスを許します。

降りてきた小屋松(柏)へ縦パスを通す

この小屋松(柏)が下がってきたタイミングが素晴らしく、名古屋は対応が遅れます。
小屋松(柏)はマテウス・サヴィオ(柏)に落とし、サイドのスペースをドリブルで抜けていきます。

マテウス・サヴィオ(柏)に落として、スペースへドリブルで抜ける

柏はこのようにチャンスを作りました。

これ以外にも、柏は何度か左サイドを突破していました。
マテウス・サヴィオを活かすことと、名古屋は右サイドが内田と久保という攻撃的な選手なため狙いやすいと判断したのでしょう。

後半の雑観

・49分では低い位置からマテウス・サヴィオのロングフィードでCB三國の裏を突破されました。ポジショニングや体勢の準備が悪く、少し簡単にやられすぎた印象でした。
・52分では、CB野上からボランチ米本に縦パスを入れ、斜めへ右サイド奥に供給、柏は試合を通して名古屋のボランチへの対応があまり厳しくありませんでした。今季初めてダブルボランチを採用した名古屋はCBからボランチへのパスコースが2つできたため、それを活かせるシーンが増えました。
・名古屋の攻撃は、前半から続いて柏のサイドのスペースを狙うシーンが多かったです。特に自陣でボールを奪った後のカウンターのファーストチョイスがサイドのスペースだったようです。
・2-0と突き放した後の名古屋は持ち前の安定感のある守備で固く逃げ切りました。

総括

名古屋はセットプレーからの2得点、柏はポストを叩くシーンが2回と、やや名古屋がラッキー、柏がアンラッキーという試合でしたが、試合を通してみればやや名古屋優勢な印象であり、結果としては名古屋勝利は妥当だと思います。
名古屋はストロングポイントである米本と稲垣のダブルボランチが攻守に活躍した一方、柏はストロングポイントであるマテウス・サヴィオの活躍は見られましたが、細谷はハチャンレと三國に抑え込まれてしまいました。
名古屋は今季初得点初勝利でしたが、流れからの得点がないため、尚も得点力の改善が必要です。
柏は攻撃面でマテウス・サヴィオの個の力が脅威でしたが、チーム全体の連携を高める必要がありそうです。


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