ブルギュミュラー【ひたすら和声分析vol.1】
ピアノ作品集のブルギュミュラーをひたすら和声分析していきたいと思います。PDなので、ブログやイベントで使いやすくて嬉しいです。
今回は二曲目のアラベスクを題材にします。
さっそく1段目!
☆Ⅰ→Ⅳ→Ⅰ
イ短調。Ⅰの和音(ラドミ)の基本形が4回続くイントロです。「イントロはシンプル」という王道を貫いています。
「ラシドシラ」という第1主題がはじまりますが、和声はそのまま変わらず。5小節目で、「ラレファ」になっているので、Ⅳの第2展開形に一瞬変わります。
☆Ⅲ→Ⅶ7、Ⅴ→Ⅰ
2段目です。
1小節目はⅢ、2小節目はⅦ7。
ここは一瞬明るい平行調のハ長調にお邪魔しているとも捉えられそです。一かっこのカデンツもハ長調ですね。ミだけを取り残して、Amイ短調に再び飛び込む準備をしています。
にカッコからが少し難しい!
「ソラシラソ」からソ♯とシ、右手からミをもらって、ミソ♯シととるのがよさそうです。
Vの和音です。
ソにシャープがついてるのは、短調の導音だからですね。
次の小節ではⅠにもどっています。
☆ Ⅴ→Ⅰ→Ⅳ of Ⅴ→Ⅳ→Ⅴ
3段目!
分析に疲れてくるころです。
最初は繰り返しのⅤ→Ⅰ、
3小節目で、ラド♯ミで、ドに♯ついているのが謎なので、一旦次の小節に行きます。
4小節目でⅣ、レファラがでてきました。
3小節目のラド♯ミはレファラⅣの前準備(借用和音)だったんですね。
なので3小節目はⅣ of Ⅴ、借用和音でした。
最後の小節はⅤです。第1主題に戻るための大切な箇所ですね。
前半とほぼ同じですが、少し違う箇所が。
5小節目からの和音が、Ⅰのサス4(左手のレが係留音)になっています。
前半の主題Aはここのところが長調っぽくなってました。戻って来たここの部分は、短調色が強めで、完全に闇に染まってますね。中間部で何があったのでしょう‥笑
そしてラスト。
前半とほぼ変わりなし。
ミレドシラで終わるのかっこいいですね。
和声分析してみてわかったこと
☑️中間部に借用和音を使って凝ってる
☑️主題部分はシンプル
☑️主題に戻ってきた時には完全に闇に染まってる
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