寂しげなサーファー
夕暮れ時に一人波待ちする寂しげなサーファー。
こんな景色見ると、なんかノスタルジーというか胸キュンです。
私は会社の先輩から猛烈に誘われて、それなら一度遊び半分で行ってみようかな、と思い伊豆の下田に泊まりでサーフィンに行ったのがサーフィンに触れるきっかけでした。
学生時代にスケボーをしてたので、正直サーフィンって簡単に立てるっしょ、くらいで参加しました。
ところが最初からショート(短い板で初心者には難しい)だったのもあり、まるっきり歯が立ちません。
それどころか、パドリング(クロールよろしく手で波をかいて進む)が身体のバランスが悪く、疲れるだけで一向に前に進まず最初は悔しいばかりのスポーツでした。
ただ、なんとか波待ち(沖に出れて、板に座って波を待つ平和なやつ)が出来るくらいまでにはなり、浜に向かって波が崩れていくのを沖から逆に見た景色がものすごく感動的でした。
盛り上がった波が透き通って、そこの盛り上がった部分に魚の影が見え、崩れる波しぶきが太陽の陽に照らされて細かく砕いたダイヤのように輝いてました。
最初にサーフィンしたのが下田だった、ってゆうのもハマった要因です(水が綺麗すぎる!)。
自然に触れた感動と、持ち前の負けず嫌いが功を奏し、そこから時間があれば海に向かう事が増えました。
全く波がない日でも、パドリングの練習と称し、海に入ったりしてました。
ただ、ど素人なため、夏は人が多くて波がなかなか取れないのと、危険な目に合います。
よく上手な人の邪魔をしてしまい激しくどやされました。圧倒的な平和主義者の私には怖すぎます。
段々と、人が少なくなる11月以降も海に行くようになりました。1月、2月はジップロックにホカロンを仕込み、さらしのようにテーピングで身体に巻いて海に入った事もあります。
真冬だと、出かける前に灯油ポリタンクに70℃のお湯を仕込み、車に乗せて海に向かってました。サーフィンが終わった後、ウェットスーツの首元から準備していったお湯を注ぎ込むと、ちょうど暖かい適温に冷めてて、冷え切った身体全てに幸せが行き渡り、変な話、このまま天国行くんじゃないか⁉︎くらい昇天トリップしてました、笑。
夏の終わりに日が沈むまでしつこく、いい波が来ないか粘った時期もけっこうありました。みんな帰ってるんですけどね。
でもうっすら焼けるくらいの心地よい夕暮れ。浜に上がって吸うタバコ。飲むコーラ。日が沈んで帰りの道中食べる晩飯(クソ美味い!)。なんて幸せ!
けっこう、サーフィンって、ごまかしがきかないというか、難しいスポーツだと思います。器用さではカバーしにくいというか。成長が遅いというか。
ただ、それよりも余りある心地よさがありました。
サーフィン下手くそのまま、6年程前の転勤で海がかなり遠くなり足が遠のいて、今では年に1〜2回くらいしかやってませんが、なんかいっときだけでも毎週のように触れてたサーフィンには愛着というか郷愁めいたものがあります。
そんなこんなで、絵に描いたようなシーンに出くわすとちょっとノスタルジるわけです。
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