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20090308 個体識別番号(2)

 三年半程前に牛肉の個体識別番号の記事を書いた$${^{*1}}$$。牛個体識別番号とは、牛海綿状脳症の蔓延を防止するためにできた個体識別情報提供用の番号$${^{*2}}$$である。

 私が三年半前に食べた牛の識別番号は「1180550729」だ。三年も経てば、いくら何でも消費用として流通していることはないと思われるが、検索する$${^{*3}}$$と今でもちゃんと情報が出てくる。

 一体何年後まで検索できるのだろう。識別番号は10桁なのでこれが全て埋まるまで筆者が食べた牛の番号は消えないのだろうか。10桁で表現できる数は100億である。雄牛の「1180550729」君(ただし去勢)が生まれたのは平成14年12月28日だから、「1180550729」が上書きされるのは、この日から100億頭目が生まれた日である。肉牛が生まれてから屠畜されるまで5年$${^{*4}}$$とする。全国で飼われている肉用牛は300万頭位$${^{*5}}$$らしい。どの年齢の牛も同じ程度の頭数がいるとすれば、最年長が5歳だから60万頭の牛が毎年屠畜されることになる。となると100億÷60万で、「1180550729」が上書きされるのは約17000年後である。ほぼ永久に記録され続けることになる。

*1 20051028 個体識別番号
*2 牛個体識別制度-目的別索引-牛の個体識別情報検索サービス
*3 牛の個体識別情報検索サービス ※十五年以上経た今日でも検索可能
*4 肉用牛の発育
*5 農林水産省/畜産統計(平成20年2月1日現在)(訂正版)

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