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19990928 地域振興券

 地域振興券$${^{*1}}$$の使用期限が既に切れていた。そのことを何かで読んでいて思い出した。我が家の地域振興券はどうなったか。

 振興券が配布され出したらすぐに役所にもらいに行った。使ってみるかと次に日にゴム製の「麻雀マット$${^{*2}}$$」を2000円分の券で支払った。麻雀マットを買った理由は子供達が日頃麻雀がやりたいと言っていたからだ。

 麻雀牌は香港で10年ぐらい前に買ってきたものがあるので、必要なのはマットだけだった。香港製の麻雀牌には丁寧にそれぞれ数字が小さく彫ってある。漢字が分からなくても「伍萬」は「5」だということが分かる様になっているのだ。また「白發中」にも「WHITE」「GREEN」「RED」と書いてある。麻雀のやり方も英語で簡単に説明してある冊子が入っているから多分国際的なおみやげとして売られていたのだろう。牌は日本のものよりも少し大きめで背中の板の厚みが腹の方と同じである。日本製の牌$${^{*3}}$$の場合、背中は腹の1/3~1/4の厚さが普通である。

 マットを買った翌日、振興券不使用を誓った人の話を新聞で読んだ。その人の主張は地域振興券の財源は税金や国債だから、最後には自分たちが払うことになるので素直に使う気になれない、と言うことであった。成る程と思い家族に、もう振興券は使わないことにしようと提案した。暫くは職場や近所で振興券の話題が出ると「うちは使わないことにした」と言っていたが、市井の人も振興券を話題にしなくなったところで、我が家の振興券のことはすっかり忘れてしまっていた。

 今日、妻にそのことを聞いた。

「そういえば、振興券の期限切れたけど、何処にしまってある」
「全部使ったわよ」
「えっ?何に」
「全部食費!」
「あっ、そぉ・・・」

*1 地域振興券推進本部を設置
*2 mat
*3 hai

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