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20071215 柳宗理のやかん(2)

 ふと台所を見ると取っ手のとれたやかんが置いてあった。取っ手がとれていたのは四年半前に購入した柳宗理のやかん$${^{*1}}$$であった。どうせ壊れるなら、この柳宗理のやかん$${^{*2}}$$を買う動機になった取っ手がすぐ横になってしまう古い方の別のやかんであれば良かっただが、現実はそれ程思うようにはならない。

 こんな風に取っ手がとれていた$${^{*3}}$$。妻が床に落として壊したらしい。この時やかんの中にはお湯が少ししか入っていなかったので、大事に至ることはなかったようだ。

 それにしてもなぜこんな構造をしているのだろう。黒いフェノール樹脂$${^{*4}}$$製の握りの部分で金属製のつるの部分が分離している。こんな構造では落として打ち所が悪ければ簡単に壊れてしまう。落とさなければいいに決まっているが、家事をしていれば落とす場合もある。

 通常は金属製のつるが繋がっていて握りの部分はつるを巻くようにして取り付けられている。柳宗理のやかんは何故そうなっていないのか。金属製のつるが握りの中を通っているとやかんの熱が伝わり易くなり握りの部分が熱くなってしまう。これを防ぐためにこのこの様な構造になっているのだろう。壊れやすさか持ちやすさか。床に落とす頻度は、やかんを持つ頻度よりも圧倒的に少ないので、持ちやすさを最優先させたのだろう。

 壊れにくく、握りの部分を熱くしないようにするには、つるを繋げて握りの部分のつるの太さを細くすればいいのではないか。製造工程がかなり複雑なるが、耐久性は上がるような気がする。

 やかんはどうするか。新しい物に買い換えるか。修理をするか$${^{*5}}$$。

*1 20030601 柳宗理のやかん
*2 フライパン倶楽部
*3 sori_yakan.jpg
*4 フェノール樹脂
*5 SORI YANAGI Support Site (柳宗理サポートサイト) | 修理・交換部品

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