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20060702 西洋の人形浄瑠璃

 NHKの幼児向け番組で「ポペティ$${^{*1}}$$」というのがある。一体の人形を四本の手で操る。糸で操るのではなく首や手足に取り付けられている短い棒で操る。糸ではないので人形の動きがふらつかない。棒が短いので操る「手」は丸見えである。人形の動きが滑らかなので手は気にならない。

 これを初めて見た時は日本で製作されていると思った。暫く見ている内に人形の仕草が何となく欧米風なので海外製作のような気がしてきた。どうやらオランダで製作$${^{*2}}$$されたようだ。

 最初、日本製と思ったのは人形浄瑠璃$${^{*3}}$$を思い出したからである。人形劇$${^{*4}}$$だが、操る人が丸見えでも構わないという割り切りというのは日本独特ではないかと考えていた。

 少なくとも人形劇$${^{*5}}$$で人の手が見えても構わないという発想は西洋ではないのではないか。糸による操り人形は、人形が自分で動いている様に見せたい$${^{*6}}$$という発想から生まれたのだろう。

 「ポペティ」を発案した人は、日本の人形浄瑠璃から着想を得たに違いない。

*1 NHKアニメワールド:ポペティ
*2 Poppentje
*3 人形浄瑠璃文楽
*4 文楽(人形浄瑠璃)入門
*5 人形劇の人形にはいろいろあります。
*6 20030305 キャプテン・スカーレット(2)

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