見出し画像

こんな時代だから、通信を出すことの意義を見つめよう

はじめに

教育サークル「まほろば」のマガジンをお読みいただき、ありがとうございます。
学級通信に興味があるから、読んでくださっているのですね😊

メンバーのZAKと申します。
唯一の中学校教員です。
小学校の先生も、中学校の先生もこの発信を気にかけていただければ幸いです。

このサークルのメンバーを繋いでくれた「学級通信」に対する考えを、6人のメンバーがリレー形式で投稿していきます。
少しでも、みなさんが
「通信書いてみようかな」
「大変と思っていたけれど、書き方が少しわかったぞ」
と思えるような投稿を、メンバー6人で目指していきます。
よろしくお願いします。

ブックマークやスキ、コメントやX(旧Twitter)で共有していただけると嬉しいです。

中学校での学級通信作成の現状

中学校における学級通信の作成は、どんどんハードルの高いものとなっています。

私が中学校教員になった12年前には全てのクラスで学級通信を発行していました。
年間100号以上通信を発行する先輩方もいました。

私は初任からの2年間、小学校教員として勤めていました。
その時よりも、当時は中学校の方が多くの学級で、頻度も高く学級通信を発行していました。

そんな環境に恵まれた私は中学校教員になってから、学級通信に本格的に取り組み、毎年100号以上の学級通信を出しています。
(実は今年度から生徒指導主事となり、クラスがなくなったので今年度の取り組みは少しずつ紹介させていただきます。)

しかし、現在勤務する中学校で学級通信を発行しているのは、18学級中、10学級です。
週に一度のペース(現在で30号)で発行している学級は1学級だけです。

みなさんの学校の現状はいかがでしょうか?
一昔前と変わってしまっているでしょうか?


「働き方改革」によって
「削減されるべき業務」として「学級通信」が認識されてしまっているのかもしれません。

このマガジンを運営する「まほろば」のメンバーの板男さんの投稿の中に、


理想教育財団の「学校における各種通信の実態と教育効果に関する調査研究最終報告書」というものがありました。様々な「通信」に関する興味深い調査書でした。

その中に学級通信を出している学級の割合が示されていました。

8割以上の学級が学級通信を出している学校の割合に、小中の差が顕著に表れていました。
小学校では71%の学校が8割以上の学級が通信を出しているのに対し、
中学校では45%の学校しか8割以上の学級が通信を出している学校がなかったのです。

働き方改革だからこそ、通信作成に自分なりの「意義」を見つけよう


「部活動」というものがあることで、教員の感じる負担感は、中学校教員の方が高いのが現状です。
だからこそ、「削減すべき業務」に対する風当たりは強くなっています。
しかし、間違いなく「学級通信」の価値は現代でも変わっておりません。
それを実感している教員が多いことも事実でしょう。
私も労力とのコストパフォーマンスを考えても教育的効果の高いものと思っています。

報告書の中で、東京学芸大学教育実践研究支援センター教授 小林正幸氏の
「多忙感に煩わされず、通信作成の時間が意義あるものであり続けてほしい」という文章の一節にこのような言葉がありました。

各種通信は、必要最低限の家庭への連絡機能にとどまるものではない。教師は教育的活動としてそれを扱い、そこに教育的な価値を与え、情熱を注ぐ。(中略)

人が忙しさで潰れるのは、費やす時間量によらない。意義を感じない仕事に時間を取られるときに人は潰れる。意義を感じないことに時間を費やすとき、それは多忙ではなく多忙感なのだと思う。(中略)

教師がこれを作成するとき、各種通信の作成に教師が時間を使うことが、多忙感に煩わされることなく、意義あるものであり続けてほしいと願ってやまない。

理想教育財団「学校における各種通信の実態と教育効果に関する調査研究最終報告書」

我々中学教員の「多忙感」は働き方改革はあれど、すぐに改善できるものではないでしょう。
だからこそ、限られた時間で、注力する業務には、「教育的な価値」。
つまり「意義」を自分たちで見出し、その活動に「教育的な価値を与え、情熱を注ぎ」たいですね。

通信を出すも出さぬも「自由」です。
頻度もそれぞれでいいと思っています。

しかし、もし通信を書く機会があるならば、ぜひ自分で教育的価値を見出して、「多忙感」に負けずに目の前の生徒と向き合う先生が増えてほしいと思います。

では

多忙な中学校教員が学級通信を出す意義

とは

これこそたくさんあると思いますが、私がこれまで発行を続けられている理由は
「学級通信=学級経営」
だからです。

中学校は、国語科の私でも、自分の担任するクラスと関わる時数は

国語で週4
道徳で週1
総合で週2(縦割り期間は0)
学活で週1
そこに朝と帰りの短学活

「だけ」なのです。
みなさんも
「小学校の先生の実践羨ましいけれど、朝の会や帰りの会も時間ないしな〜」
「授業を急に変更するとかできないよ!定期テストあるから周りと進度合わせないと!」
などと思ったことありませんか?

だからこそ、この限られた時間の中で
学級通信というツールを用いて、
・担任の考えを伝えたり、
・クラスの中の素敵な行動を紹介したり、
・各活動の意義を確認したり、
etc..

担任が関わる時間が限られている中学校だからこそ、
学級通信が「クラスを育てる」ツールとなるのです。
次回からは「学級通信=学級経営」について発信していこうと思います。
お読みいただけて、さらにコメントで、読者の皆様の考えも聞かせてもらえたら、嬉しいです。

教育活動の意義を学び合う仲間を作りたい。繋がりたい。

多忙な現状の中での通信作成を負担に思う人は多いでしょう。

だからこそ、このような場で「通信作成の意義」を発信したり、
多くの先生の発信から学び合い、そんな仲間を作ることで、目の前の業務に「意義」を見い出すことができるようになると思っています。
このマガジンが読者の方々にとって、「意義」を見つける一歩となれば幸いです。
メンバーの投稿の中に、ヒットするものがあるかもしれないので、上記のマガジンを覗いていってください。

「学級通信が好きだ!」
「これから学級通信書いてみようかな!」
「学級通信を書く意義って何だ?」

そんな思いをもった先生方と学び合えたら幸せです。
特に中学校の熱意ある先生方と交流できればと思っています😊



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?