優勝してほしいという感覚_231230

お笑いにハマって、数年が経過している。


芸人という職業の話はまた今度するかもしれない。
毎年、8000組が10組に絞られてテレビに出る(売れるとは言ってない)という偏差値が厳しすぎる話。
美術や文学、コピーライターと同等の事を生み出している割に、世間からの扱いが雑な話。
言葉を生業とする方々の上質なアウトプットを格安で大量に受け取れるあまり、お笑いにハマる度に己のアウトプットが疎かになる話。

お笑いといえば賞レースである。
漫才のM-1、コントのKOC、ピン芸のR-1、TheW、ツギクル芸人グランプリNHK新人お笑い大賞NHK上方漫才コンテスト上方漫才大賞ラフターナイトUNDER5などなど。
競いすぎ。
競わせすぎ。
競わさせられすぎ。


決勝に残ったメンバーに自分の応援しているコンビが居る場合、ウケてくれ〜!!んで優勝してくれ〜〜〜!!と思いながら、自分はコタツの中に居るのに胃をキリキリ痛めて当日を迎える。
3組残ってたら3組とも優勝してくれ〜〜〜!!と思う。同時優勝ではなく単独優勝してほしいんだ。3組が。


この「優勝してくれ」という気持ち、因数分解します。


No.1
「優勝してるのが見たい」
そもそもの話。応援している人達が頂点を取ってほしい。
数多の出場者をなぎ倒し、今年度の大会の勝者になってほしい。君達が一番面白いから。


No.2
「権威ある大会に名前を刻んでほしい」
大会に名を残すのって結局は優勝者。今年度の大会の顔になってほしい。みんなの記憶に残ってくれ〜!


No.3
「負けてる姿を見たくない」
負けは似合わない、勝ってる姿しか見たくない。そうなると優勝しか見たくない!


No.4
「テレビに出まくってウケているのが見たい」
賞レースの副賞、バラエティー。何か賞をとって箔が付いた状態と、ただ次世代芸人枠として出演するのは受け入れられ方が違う。
くだりウケてるの見たい!エピソード披露してネットニュースになってるのが見たい!特技が活かされるサバイバル番組が見たい!冠番組見たい!


No.5
「報われてほしい」
ライブ見て笑ってラジオ聴いて、番組見て心配してラジオ聴いて、note読んでツイッター見て、そうこうしてる間に祈りが生まれる。
憧れのアイドルに会ってほしい、レジェンド師匠に褒められてほしい


No.6
「良い衣装、良い写真が見たい」
優勝したらインタビュー記事が増える。芸人では無いビジュ仕事が増える。
漫才衣装を太陽光の下で撮ってくれるし、お洒落なカジュアル服で落ち着いたカフェに佇む写真なんかも来る。
良いスタイリストさん、売れて健康的になっていく推し、顔ファン大歓喜


これらが無数に引っ絡まっている。
それぞれの推しでそれぞれの項目の割合も違うし。