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ポップコーンとか

4月3日(日)雨

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朝から妻が不在の日。子どもらと何をして過ごそうかと考えた結果、気合を入れて朝いちの映画を予約。子どもたちが観たいと言っていた、ドラえもん。

子どもたちは春休みだし、家で持て余すことも多い今日この頃。きっと外で過ごすのがよいだろう。

僕と息子と娘、3人だけで外に出かけるのはとっても久しぶり。思い返せば一年以上前に映画に行ったきりではないか。あの時もドラえもんを観に行ったっけ。

子どもたちは行きの電車になってようやく「あれ、お母さんは?」などと言っていた。映画の方が楽しみなのだろう。

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もう目を離してもよくなったからか、子どもたちと一緒にいても、気づけばつい携帯を眺めてしまう。電車に乗っている時などもそうだ。「お外を見るときは靴を脱ごうね」とか、「次の次の次の駅で降りるからね」なんてことを言う必要もなくなった。二人とも、それぞれ鞄に入れてきた本や漫画を取り出して読んでいる。

僕は完全に手持ち無沙汰だ。いつもならそこには妻がいるのだけど。僕も本を持ってこればよかったな。

結局携帯を開き、買ったことも売ったこともないくせにメルカリのアプリなどを開いては、「へぇこんなものまで売ってるのか」と感心する。

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映画館は感染対策がバッチリなされていて、ひと席空けなければ座れないようにロープが張られている。真ん中に息子を座らせると、その向こうの娘は、ずいぶんと遠くにいる。せっかく買ったポップコーンも、「これじゃあみんなで食べられないじゃないか…」とがっかりする。世の中のカップルはさぞやもっとがっかりしているに違いない。一緒に映画に来たのに間にロープなんぞ張られた日にゃあ手も繋げんわなと、いらぬ心配をする。

ポップコーンはというと、映画が後半に差し掛かったあたりで、息子がせっせと手渡しでくれた。やさしい子だなと感心する。しょうゆバター味が心に染みた。

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ドラえもんの映画というものは、いつ何を観てもよいものだ。もう何十年も昔から見てきているから、話の流れも、盛り上がりどころも、オチまでもよくわかるのだが、それでもジンときてしまう。あとになって娘に聞くと、ぼくと同じところで、"ジン"ときたそうだ。

家だと、子どもたちに映画を見させている間に自分は別のことをして…などど、同じ空間にいながら別のことをして過ごしてしまう。
けど、同じ環境で同じものを見て、同じように感動したりできるのは、なんとも贅沢なこと。大事にしたい。

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家に帰ってからは、子どもたちとご飯を作る。次の日用のカレーに、晩御飯用の手作りピザなど。春休みの間にがっつりお手伝いをしてくれるようになって、料理も一緒に始めたのだ。ワイワイやっているうちに妻が帰ってきたので、ご飯を囲んで乾杯した。ピザは大人気のため、3枚も焼いて、前の日の残りもので作ったツマミをアテに、白ワインを飲んだ。

ホタルイカと山芋のペペロンチーノ

子どもたちと1日中一緒にいたはずなのに、なんだか1日中、他のことを考えていたような気もする。寝る間際になって息子が「もっと一緒に遊びたかったねぇ」と言ったから、「ほんとだねぇ」としみじみ答えた。本当に、もっと一緒に遊びたかった。

時間はいつもどれだけあっても十分ではないから、すぐにフワフワとどこかに行ってしまう気持ちを、しっかりと、子どもたちに結びつけておくようにしたい。そんな便利な道具はないかねドラえもん。

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