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薬缶が壊れた

 薬缶の蓋のツマミが取れてしまった。根元からポキリと切れてしまったので修復不可能。
元々、間に合わせで買って使っていたので悔しいとか残念だとか薬缶に未練はない。
 資源回収のゴミの日に小型金属類として出して、呆気なく薬缶はお役御免になった。ありがとう、薬缶。

 それから、まだ薬缶を買っていない。普段、お湯を沸かすのは殆どが電気ケトルで間に合っている。それにホームセンターに薬缶を探しに行ったら、ほぼ売っていなかった。あるのは、運動部員が熱い夏の日に直飲みするようなそんなイメージの大きさのものとドリップコーヒーを淹れるためのおしゃれな小さなヤツ。普通の薬缶は?というとマルチポットなるものに取って変わっていた。茹でるも揚げるも炒めるも出来ますっていうアレ。普通の薬缶がない。あっという間にマルチポットにその仕事を奪われた薬缶は何処へ行ったのだろう。
 鍋とフライパンは愛用しているものがあるし、コンロ下の収納は限られていて、これ以上ガスコンロに鍋を並べて置くも無粋だ。
 買うのならば、素敵なのがいい。出来れば琺瑯。でも、ホームセンターでも大手の量販家具店でも薬缶は姿を消している。
 薬缶、君がいないと土曜日のお昼に人数分のカップラーメンのお湯が沸かせないのよ。そして、鶏肉のお粥を作る時に困るのよ。

 地味に困る薬缶の不在。

 今度の東京蚤の市で探そうかと思案中。

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