東北旅行に行った話(2日目 宮城観光)

11月前半に大学のクラスメイト4人と東北旅行に行った話。
1日目(福井から山形まで)の記事はこちら↓

2日目は主に仙台を観光した。
山形を出発して、秋保大滝に寄って、仙台で牛タン食べて、松島ぶらぶらして、仙台大観音拝んで、仙台駅近くの飲み屋さんで飲んだ。こうやって書きならべてみると2日目も盛り沢山だったな。それぞれエピソードを思い出しながらまとめていきたいと思う。

冬は御釜に辿り着く術なし

午前中は本当は御釜に行こうと思ってたんだけど、御釜に辿り着く術なし…

蔵王山の御釜。この写真蔵王市の観光ホームページから拝借したんだけどこれやっぱ本当はダメかな?笑

御釜に行くには、行き方が2種類あるらしい
①車で「蔵王刈田駐車場」まで行って、そこから蔵王刈田リフト(往復750円)で鑑賞地まで行く
②「刈田駐車場」をスルーして、蔵王ハイライン(有料道路)で刈田峰神社付近の駐車場まで行き、そこから鑑賞地まで徒歩15分
 悲しいことに11月初旬で①のリフトも②のハイラインも営業停止してて、お釜に辿り着くすべが無かった。
 御釜は3000年前の噴火でできたらしい。写真で見るとそんなに大きく見えないけど、直径300m以上ある火山湖で、周囲は歩くと40分くらいかかるんだって。
 今でも湖底からは硫黄物が噴出していて、その水質は強酸性なんだそう。静謐にエメラルドグリーンの水を湛える穏やかな湖面、見かけによらず、腹の底に恐ろしいもん蓄えてんな…
 私たちは見られなかったけど、春から秋に東北に行く人はぜひ行ってみてください。

秋保大滝

 旅行先天才ゲラ観光地アドバイザーMちゃんが御釜に行けないならここしかねえって見つけてくれた滝。アキボじゃなくてアキウ大滝って読むんだそう。
 国指定名勝で落差55mのかなり大きな滝。「名勝」ってのは日本の文化財の種類の一つで、芸術的・鑑賞上価値が高い土地が指定されるもののことで、公園とか岩石とか火山とか色々ある。

自称「日本三名爆(とも言われている)」

 秋保大滝についてちょっと調べて気になったことがあるんだけど、仙台観光国際協会の公式HPでは、秋保大滝は「日本三名瀑の一つとも言われている」って書いてあるのね。
 え、何それ、なんでちょっとだけぼかして「とも言われている」とか書くの?って思わない?笑
 そもそも日本三名瀑に仙台の滝が入ってるなんて聞いたことないし…と思って調べてみたら、日光の華厳の滝、熊野の那智の滝、奥久慈の袋田の滝が一般的な日本三名爆らしい。確かにどれも聞いたことあるな。そもそも三名瀑ってのは公式に国から指定されている訳ではなくて、「一般的に言われている」だけで、華厳の滝と那智の滝が不動の2巨塔であるのに対して、ポスト袋田の滝を虎視眈々と狙っている滝(というか観光協会?)が大勢いるらしい。
 秋保大滝、安倍の大滝、白水滝あたりが自分の公式ホームページで「日本三名瀑」をしれっと名乗っているらしい。なんやそれ。言ったもん勝ちやないか。
 ちなみに滝なのになぜ瀑なのかというと、「滝」の別名が「瀑布」だから。その様子が布を垂らしたようであることから大きい滝に使われる言葉らしい。ナイアガラの滝とか想像すると確かに。

滝壺に至る道のりは超絶ハイキング

 滝を上から見下ろせる滝見台があって、そこから森の中をせっせと1キロくらい歩くと滝壺までいける。
 滝壺から見た滝はめちゃくちゃダイナミックだし、滝壺まで歩く道のりも景色が良くてすごく気持ちがいいからぜひ歩いて欲しいんだけど、上り下りが激しくて超絶ハード。
 健康な大学生でゼエゼエ言うくらいだから、結構厳しい道のりだった(滝壺に降りるのはいいけど、登って帰るのが大変!)と思うんだけど、杖ついてるおじいちゃんがツルッとケロッとした顔で登ってきてて、すごい不思議な気持ちになった。何だったんだろうあれ…。仙台の仙人?

滝見台から見た滝(左上)と滝壺から見た滝(右下)
とハイキングコース(左下)

絶対に行って欲しい「牛タン料理 閣」

 例によって天才ご飯屋アドバイザーY君が導いてくれた信じられないくらい美味しい牛タン屋さん。
 創業34年、食べログ評価、驚異の3.83の超人気店。仙台市内に3店舗あって、店舗によってお昼の予約ができたりできなかったりする。
 平日お昼の開店30分後くらいで行ったけど、もう満席でお店の外に列ができて並んでて、20分くらい並んで入れた。
 ここの牛タンが本当に一生忘れられない味。
 分厚いのに柔らかい。歯ごたえがあるのに歯切れが良い。香ばしくて噛んでも噛んでも味が染み出してくる。
 基本的な牛タン定食は2500円くらいで牛タン5枚、ご飯、サラダ、テールスープがついてる定食なんだけど、お昼には牛タン3枚になる代わりに角煮とかがついてくるランチもあって、2000円ちょっとだったかな(忘れた)。
 もしもう一回東北に行くとしても、絶対もう一回来たい最高のお店でした。

こういう時牛タンだけを食べたいのか、角煮みたいなサブメニューもつけたいのか性格出るよね
ちなみに私は女の子なので後者

松島観光

 お昼ご飯食べたらその後は松島へ。松島は仙台からちょっと離れてて、車で50分くらいかかる。まさに福井市から東尋坊くらいの距離感(伝わらない笑)
 お腹いっぱいになった男子勢二人は私の華麗な運転技術による心地よい揺れで眠くなったらしく、後部座席でスカーって寝てて、I君は日差しが眩しかったみたいでマスクを目のとこにずらして文字通りのアイマスクにしてた。Mちゃんはその顔がツボに入ったみたいで30分くらいずっと笑ってた。もう懐かしいな。3ヶ月前のことなのに。

松島は万葉の時代から歌枕として用いられてきた名勝。

 「松島やああ松島や松島や」って松尾芭蕉が詠んだって話が有名だけど、あれは松尾芭蕉が詠んだ句じゃないらしい。(田原坊って人が詠んだ句らしい)
 「東北をめぐった松尾芭蕉が松島では、そのあまりの美しさに句を残せなかった」って話があって、そのせいで混同されてるという説もあるらしい。

瑞巌寺と円通院

 「松島の観光」といえば、松島海岸の島々の絶景といくつかの寺。
 特に有名な瑞巌寺は、桃山美術を現在に伝える貴重な建築物であることから、本堂(1609年)と玄関が国宝に指定されてるらしい。ちなみにこれは帰ってきてこの記事を書くために調べて初めて知ったから、ざっと見た建築の中で、国宝がどこぞのどれなのか全然有難がらずにスルーしてしまった。拝観料は700円。
 襖絵が有名で、歴史的価値があるから有り難く拝見しようねとかじゃなくて普通にこの目で見て圧倒されたし綺麗だなって感じた。傍には絶対オノヨーコが書いただろみたいな青地に白の斑点模様の麒麟(獅子?)とかが飾られてて、これは一体…?ってなったなそういえば。
 円通院は、文字通り円い窓で切り取られる向こう側の景色がすごく綺麗でインスタ映え(?)
 円通院は伊達政宗の子供の霊廟として建設されたらしい。庭がすごく綺麗だったから、ぜひ紅葉の季節に見に行って欲しい。
 ちなみに来年度から拝観料が500円に値上がりするらしい(私たちが行った時は300円だった)

瑞巌寺で引けるだるまみくじ(左上)と円通院のお庭

ずんだシェイクと牡蠣カレーパン

 松島海岸には所狭しとお店が並んでて、ずんだ餅とか牡蠣とかお魚とか焼いて出して賑わってたんだけど、おすすめしたいのが特にずんだシェイクと牡蠣カレーパン。
 ずんだシェイクは瑞巌寺とか円通院をさらに奥に進んだ方にある「菓匠三全」っていうお店で買えるんだけど、250円とめちゃくちゃ安くて、しかも本当に美味しかった。
 ずんだの味もしっかりするんだけど、奥の方からチーズかバターみたいなコックリした味わいが顔を出して、なんかすごい何層もある深い味がした。浅いレビューしか出てこないけど。マツコの知らない世界でも紹介されてたらしいよ。
 牡蠣カレーパンは「パンセ」ってお店で買えるんだけど、ジューシーなカレーソースの中にぷりぷりな牡蠣が2個も入ってて美味しかった。

ずんだシェイクと牡蠣カレーパン
左下は男子たちが食べたた牡蠣(オマケ)

「松島海岸」では日本三景らしい景色は見れない

 The 松島って、海の中にポコポコ島が浮いてる風景を想像すると思うんだけど、お店がたくさん並んでて瑞巌寺とかがある「松島海岸」ではそういう景色は見られない。
 海岸沿いだから目線が低すぎて目の前の1.2の浮島しか見られないんだよね。
 松島を一望できる風景は、松島海岸から車で10分くらいの「西行戻しの松公園」ってとこで見られた。(調べたら他にも大高森、新富山とか調べると色々出てきたけど、ここが一番近かった。)
 西行戻しの松公園ってすごい名前だよね、あの平安の有名な歌人の西行?「西行戻し」ってことは、松が美しすぎて、西行が何度も戻ってきてしまうような名勝なのか…と思って調べたら、全然違って、「松の大木の下で出会った童子と禅問答をして敗れ、恥ずかしくなっていそいそと帰っていった」という伝承が残ってるらしい。そんな不名誉なことある?しかも「西行戻し」って全国各地に逸話が残ってるらしくて、西行戻り橋、西行戻り石とかもあるらしい。
 西行、童に負けて戻されすぎでは?すんごい才能に溢れたイケメンってイメージだったのに…

上が松島海岸から見た景色
したが西行戻しの松公園から見た景色

THE 珍百景「仙台大観音」

 日本で2番目に大きい100メートルある観音様。15時までなら体内に入ってお参りもできるらしい。境内にはお土産施設と食事施設もあるらしくて、仙台旅観光の公式サイトでは「観る・買う・食べるの3拍子揃った仙台大観音です」って書いてあった。
 いや良いんだけど、有難いんだけどむしろそれで良いのかな?なんかもっとうやうやしい感じじゃなくて良いのかな?
 市街地の中にドーンと立ってるから、外観は珍百景のお手本みたいな観音様。
 時間がなかったので近くで見ただけだけど、日暮れ側に青白い光の下佇むそのお姿はまさに珍百景でした。
 あとはIくんがトイレに行きたいって言って寄ったホテルで修学旅行生に紛れてたなってこの記事書きながら思い出した

珍百景とか言ってごめんなさい

居酒屋「ぐずらもずら」

 この記事を書くうえでこの居酒屋の名前を調べるのに本当に苦戦した。
「ずんだもんだ」だか「ドグラマグラ」だか何だったかな…って必死こいて仙台駅前の居酒屋探して見つけた(思い出した)。そうたぐすらもずらだ。アハ体験した。
 このお店も地酒がたくさん置いてあって、料理もすごく美味しかった。白子を奪い合う仁義なきジャンケンで血で血を洗ったこととか、月食を見たこととか、I君が「にゃんぽんたん」に吸い込まれそうだったこととか、全部いい思い出。

真ん中が大戦争を巻き起こした白子

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