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Une Semaine à Zazie Films 週刊ザジ通信【8月23日㈬~8月29日㈫】

おかげさまで『オオカミの家』は引き続き好調なのですが、毎週毎週そのネタだと、お読みくださる方も「またかよ」と飽きてくると思うので、今週は話題を変えて、先ずは北海道マラソンのネタから…って、いくら何でも話題変え過ぎでしょうか?(笑)

北海道マラソンは、47都道府県で8月に行われる陸連(日本陸上競技連盟)公認の唯一のフルマラソンで、世界大会の選考レースとしてエリートランナーが参加すると同時に、一般の市民ランナーも道内、道外から多く参加し、今年の出走者数は18,000人あまり。マラソンを趣味としている私は2005年の大会が初出走。出られなかった年もあるので、今年が13度目の参加です。

スタート、ゴールの大通り公園。

なぜ初めての北海道マラソンが“2005年”とすぐに思い出せるのか、というと、ザジが配給宣伝を手掛けた竹中直人監督作品『サヨナラCOLOR』を公開した年だから。8月13日が初日、その2週間後がレースでした。監督、キャストの皆さんと渋谷、横浜と舞台挨拶にまわった後、本牧の中華料理店の2階を借りて、打ち上げが行われたのですが、散会になる前に私は意を決して、主演女優であるところの原田知世さんに、マラソンキャップを差し出したのでした。「再来週フルマラソンを走るので、これにサインをして頂けないでしょうか?」。「頑張ってください」と笑顔でツバの部分にサインをしようとする知世さんを制して、「いえ、ツバの裏側にお願いします」と私。裏側なら、走って辛くなった時にツバを見上げれば、「ガンバッテ!」の文字と知世さんのサインが見える、という仕掛け(気しょい。笑)。2005年当時、北海道マラソンは制限時間が4時間というエリートレース(現在は段階的に伸びて6時間制限に緩和されています)。サイン入りキャップをかぶって走れば百人力です。

が、しかし、現実は甘くありませんでした。28キロ地点で足が攣ってしまった私は、ツバの裏側の「ガンバッテ!」の文字に励まされながら、その後もトボトボ歩きでゴールを目指しましたが、32キロ地点で回収車に追いつかれて、途中リタイアとなってしまったのでした。あぁ、何と情けない…。知世さんにどうご報告しましょう…(当然事務所経由でのご報告ですが、きっとガッカリさせてしまうに違いない…)。

『サヨナラCOLOR』© 近代映画協会/NIKKEN INC/衛星劇場

その日、私は回収車の中で誓ったのです。もっと速く走れるようになる!と。そして同じキャップをかぶって再び翌年の北海道、制限時間内3時間49分台でゴール。2009年の大会では当時の自己ベスト3時間7分台を記録するに至りました。すべてはキャップのおかげです。

今年のレースの結果も書いておかなければ駄目ですよね…。結果は自己ワースト記録を大幅に更新して、5時間42分52秒で何とかゴール。午前8時半のスタート時からすでに30℃を超え、前半はサウナの中を走っているような蒸し暑さ、中間地点を過ぎた辺りからは空が黒い雲に覆われて、雷鳴が轟き土砂降り。天気に翻弄されたレースとなりました。が、完走率が取り立てて低かった、という話は聞いていないので、単に私が不甲斐なかっただけ、と言えましょう。

ところで、サイン入りのキャップはどうなったか?気になっている方もいらっしゃるかと(いるのか?笑)。その後何年もかぶり続け、洗濯に洗濯を重ねて、ボロボロになってしまい、もうキャップの体を成していなかったので処分してしまいました。「また新しいものにサインしてもらえば良いし!」と気軽に考えていましたが、またサインして頂ける機会が容易にあるワケではないのに気がついたのは、処分した後のことでした。

ありゃりゃ、北海道マラソンから始めて、過去の自社配給作品『人生はマラソンだ!』(まだ公式サイトが残ってます。“チーム人生はマラソンだ!”ブログなる連載も残っていますので、マラソンにご興味をお持ちの方、ヒマで死にそうな時にでもお読み頂ければ)の話や、ここ最近のスポーツ関連映画のネタに拡げていこうかと思っていたのに、ザジフィルムズ30年の歴史を振り返る連載“Histoire De Zazie Films”知世さんLOVE回の続編になってしまいました。

札幌は1泊2日の弾丸でしたが、9月23日から『オオカミの家』、9月30日から“ジョン・カサヴェテス レトロスペクティヴ リプリーズ”を上映してくださるシアターキノにもご挨拶に寄らして頂いたことも付記しときます。写真撮れば良かった!

ジワリジワリと全国に広がる『オオカミの家』…

さて。『オオカミの家』は依然快進撃を続けており、渋谷シアター・イメージフォーラムでは、初日から10日間、全50回上映のうち38回が満席となる大ヒットとなっており、川崎チネチッタ名古屋センチュリーシネマも盛況です。9月1日からは広島サロンシネマ仙台チネ・ラヴィータ、1週公開を早めてシネ・リーブル梅田アップリンク京都での上映もスタート。翌2日からは金沢シネモンド、急遽公開が決まった立川シネマシティでも始まります。

9月1日、2日から上映が始まる広島、仙台、金沢、立川各劇場にはすでにパンフレットは納品させて頂いておりますが、渋谷、川崎、名古屋では申し訳ないことに品切れ、梅田、京都も明日からの販売となっております。たった今(!)弊社事務所に増刷したパンフが配達されて来ました!これから社員総出で梱包作業に突入して発送しますので、上記5劇場にお越しの皆様、明日までお待ち下さい。どうぞよろしくお願いします!

texte de daisuke SHIMURA






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