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『ハートブルー』 「これ、かっこいい!」と思わせた時点で映画は勝ちなのだ。

評価 ☆☆



あらすじ
ハーバード大学出身のFBI捜査官ユタは、ロサンゼルスのベニス・ビーチで続発していた銀行強盗の調査を、ベテラン刑事のパパスと捜査を開始する。犯行はわずか一分半で盗みを終えるプロによるもの。二人は犯人をサーファーであると推測する。ユタに絡んできた悪質サーファーを犯人と思い込み、踏み込むと彼らは麻薬の密売組織だった。



“夏の映画”でGOOGLEを検索しても、ヒットしてくるものは新作ばかり。検索システムはもっと進化して欲しいものだ。夏の映画と入力する際に、検索者が考えているのは、夏をイメージさせる映画とかの意味なのにね。そのあたりの微妙なニュアンスを検索サイトが理解してくれるのは、まだ先のことらしい。



このところ日本映画のジメジメしている作品を観ることがわりと多かったので、スカッとなる映画を探していました。結局再見したのは『ハートブルー』。1991年公開。監督はキャサリン・ビグロー。出演はキアヌ・リーブス、パトリック・スウェイジ。かなり前の映画である。



銀行強盗の話がメインで、刑事がサーフィンにはまっていくエピソードがサブストーリー。途中でメインとサブが入れ替わり、結果的にはサーフィン映画となっている。



僕は「サーフィンをやりたいなぁ」と思ってもう10年以上経っていますが、これを観ると本当にサーフィンがやりたくなる。『グレート・ブルー』を観た後はフリーダイビングがやりたくなったりもする。単純だ。



映画の魅力は実はそういうところにあるのかもしれない。つまり「かっこいいなぁ」という感想がもてるかどうか。『ハートブルー』もその意味で良くできてるんでしょう。この映画はジェイムズ・キャメロンが総指揮をしている。



当時奥さんだった(と記憶している)ビグローが監督。あまり性差別的表現をしたくないけれど、高村薫やミミ・レダー監督など、女性は男性以上にハードボイルドな世界を作り上げることができるみたいだ。キャサリン・ビグロー監督の『ブルースチール』も良かったのでそちらも観てください。



僕の家から歩いて5分くらいのところに海があるけれど、最近、海に行っていない。運動不足解消にサーフィンをやるっていうのも悪くない。でも、やっぱり誰かに最初は教わる必要があるし、面倒くさいなぁ、と思っているとあっという間に年を取ってしまう。



でも、久しぶりに海に行ってみたくなる。そんな映画だ。



追記



このあと、キャサリン・ビグロー監督は『ゼロ・ダーク・サーティ』というさらにハードボイルドで男性っぽい映画を作り上げてしまった。やはり性差別は良くない。そもそもが時代遅れである。



初出 「西参道シネマブログ」 2006-07-19



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