DIPSの壁
DJI社から05月20日を期して、いよいよDJI mini 3 PROが発売されました。
ドローン愛好家の皆さんの中には早々に「予約購入に踏み切ったったわ!」という方々もおられたことでしょう。
スペック的には撮像素子の上で、小さなものを積んではいるものの。(動画解像度:1/1.3インチ CMOS 有効画素数:48 MP 動画解像度3840x2160 )4K動画の撮影用としては申し分ないSPEC。お馴染みの綺麗な動画が撮れることでしょう。
しかしながら、本時期06月20日より、100g以上の機体に関しては国交相への届出、全機必要となるお達しが昨年より通達済。これもドローン少年、ノエルくんを始めとして官邸屋上に放射性物質を投下してくれた方々の置き土産。
夜間の操縦・FPVによる有視界を超えた操縦から指定場所以外での飛行禁止(届出の必要)モロモロ、法的規制の対象となっております。思った以上の足枷•手枷はわが国のお家芸レベルと言っても過言ではないぐらい。
RCドローンは(個人利用によるRCクワッド•コプター)2年前ぐらいにその命脈を終えていた…ということになる気がします。
CANONカメラ伝道師、西田センセイも分かりやすくご説明。
DIPS(DRONE INFORMATION PLATFORM SYSTEM)ドローン基礎情報登録システムへの機体登録(事前登録)への利便性•登録数は上がっていて、国交省への登録をデジタルで行えることも登録向上に効果的です。です…が。
まぁ…ね。
確かにDIPS登録は終わってても。「ウチの土地の上でドローン飛ばしてるヤツがおる!」と通報されれば、官憲としては動かざるを得ないワケで。通報受けてやってきた官憲各位から、当然操縦者に職務質問はされるのよね。
オマエはダレ?
ドコから来たの?
ジブンを証明できるもの何か持ってる?
なんの目的でドローン飛ばしてるの?
このくらいは尋問されるでしょ。。
コレにいちいち対応しなけりゃならん煩わしさは…街角で他人の家の軒先に咲いてるタンポポをスマホで撮ってるヒトのレベルならナシでも済むんです。
海水浴場やホテルのプールで、一眼レフに大砲みたいなレンズつけて撮ってるんなら、いざ知らず。(ンなヒト、居るのかね)スマホの街角スナップはどこでもある話。
「DID地区(人口密集地区)での空撮は…届出出してても30m離れて撮影」他の条件は、いろんな意味で国内でのドローン空撮の息の根を止めたことになる。との西田氏の指摘、至当かな、と思うワケです。
ましてや、ドローン(RC飛行機•ヘリ•クワッドコプター一般)はドラえもんのスネ夫宜しく。「へぇぇ、すげーなぁ、アレ欲しい」と思わせること屢々。変則的、承認欲求と云えましょう。
さて。
「それでも、ドローン飛ばしたいんだよぅ!」というムキはどうすれば良いのか。そう、シミュレータ使えば問題ございません。まぁ、そもそもが写真でも空撮でも…承認欲求の派生形態。
シミュレータでは「PVが上がらん!」とか「スキが稼げない!」という方は、また別の手法でも考えてみて下さいまし。
で、そうそう。
可変ローターを積載したラジコンの電動ヘリを使って、アクロバティックな飛行形態を楽しむ「3D飛行」なる操作趣味が世の中にはあります。
ラジコン用•フライトシミュレーターは本来、このアクロバティックな飛行をPCにプロポ(RC操縦機)USB接続してシミュレーション出来るよう作られたソフトウェアで、3D操縦オペレーターに購入されたことが多かったんです。
3D飛行は機体が大きいだけに、危険も伴いますし。そもそも、失敗イコール墜落破損を意味しますし。RCヘリ高そうでしょ?ゆえに、シミュレータ使ってワザをモノにしてから実機で挑戦、というのが上達の早道なのです。
コレに加えて、昨今のドローン事情を踏まえ、シミュレータを別意味で求める人も増えてくるかなぁ…とね。
そもそも、飛ばしてる所だとか。撮ってる絵だとか「見てもらいたくて」やってるんなら。電動RCヘリで3Dレベルの飛行技術とか追い求めて、ギャラリーの皆さんに見ていただく方が、なんぼか健全だとワタクシ思うんです。
で、ですよ。
実際、機体申請は出してても。届出出してドローン飛ばしてる人(道路使用許可とか。飛行に伴う時日指定の届出とか)なんて殆ど居られないのでは。(苦笑)
疑わしきは罰せず。
されどコンプライアンスは、もっと大事。