ジャン=リュック・ゴダール監督『アルファヴィル』ゴダールのSF映画!?
<作品情報>
<作品評価>
75点(100点満点)
オススメ度 ★★★☆☆
<短評>
上村
難解!とにかくよく分からないです。まあゴダールですしね。ゴダールのSF映画ということでどんなことになっているのかと思っていたんですが、割と真面目にSFやっていてよかったです。
抽象的なセリフが多くを占め、単純なSFサスペンスアクションとは全く異なるテイストになっています。近いのはやはりタルコフスキーの『惑星ソラリス』でしょうか。
未来を感じさせる美術や小道具、衣装などはなく、普通の都市を映しながらも未来感を感じさせるようになっています。シンプルな世界観構築が上手くいっていますね。
ゴダールらしからぬ設定ながらも語り口は完全にゴダール。難解。しかし、ラストはSF映画らしい結末を迎えます。不思議なテイストの作品でした。アンナ・カリーナの佇まいも美しい…
吉原
感情や思想が排除されたディストピアの住人が、外部の星の住人の介入により人間性を回復していく物語。SFとは言えども、やはりゴダール、一筋縄ではいきません。
ストーリー自体はそこまで難解ではないが、観ているうちにだんだん難解に感じてくるところは「さすがゴダール」と思うし、全編パリで撮影されたにも関わらず、なぜか異質な雰囲気を醸し出す別世界感を巧みなカメラワークや演出でうまく表現しているところもやはり賞賛に値すると思いました。
<おわりに>
ヌーヴェルヴァーグの巨匠であるゴダール監督らしいSF映画でした。難解なようで難解でない、そんな不思議な感覚を味わえる一本です。
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