見出し画像

80年代初頭、日本の「テクノポップ」

80年代初頭、日本の音楽シーンを牽引したと言えるのが、「テクノポップ」というジャンルを確立した「YMO(イエロー・マジック・オーケストラ)」を抜いては語れません。当時のファッションやサブカルチャーを拡大した天才集団とも言えます。メンバーの坂本龍一、高橋幸宏の二人が亡くなり、時代の終わりを感じているこの頃です!

最初に紹介するのが、「元祖テクノポップ」と紹介される、日本でも人気の高いドイツのバンド「クラフトワーク」です。この曲は、三宅一生の出演した「サントリーオールド」のCMに使われていました。

それでは、YMOのオープニング・ナンバーによく使われた、坂本龍一のアルバム『B‐2:unit』に収録されている「Riot in Lagos」を紹介します。実は、ワンコードで作られた稀有なナンバーです!この曲をリリースした当時の坂本龍一は、余計な音を排除したミニマリズム的なダブ・ミュージックに傾倒していました。正直、このアルバムは通して聴くのはシンドイ感じでした。

続いて紹介するのは、コミック・バンドみたいな「ヒカシュー」です。

このバンドも外せない「P-MODEL」!リーダーの平沢進はカルト的な人気がありました。

最後に紹介するのが、ノンミュージシャンが作ったバンド「The Plastics」です。

この80年代の音楽シーンは、世界的にみても面白い時代でした。特に日本では高度経済成長の波にのり、明るく開放的な雰囲気で新しい創造的な活動が顕著でした。ちょうどサブカルチャーが花開いた時代でもありました!特にパルコが先鋭的な広告やサブカル・イベントを積極的に行っていた時期でした。そして、YMOが「スネークマン・ショウ」とコラボしたアルバム『MULTIPLIES(増殖)』を発表した時が、彼らのピークでした。この「スネークマン・ショウ」とは桑原茂一、伊武雅刀、小林克也等が創り出すシュールなブラック・ジョークで笑いを取る、人気ラジオ番組でした。実は、スネークマンショー単体でもCDが出ています。また、ラジオ番組そのもののCDも出ましたが、内容がヤバ過ぎてすぐに発禁になるという騒動もありました。今だと、倫理規定が更に厳しいので、再発は無理でしょう⁉(;^ω^)
余談になりますが、アルバム『MULTIPLIES(増殖)』が発売になる前に、ある事件が起きていました。それは、来日したポール・マッカートニーが麻薬所持で逮捕された為、コンサートが中止になりYMOとのコラボも流れてしまったのです。しかし、その事件を逆手にとってしまうYMO流のスマートないじりが、このアルバムでは展開されています。それがポールをいじっている「NICE AGE」という曲でした。

この曲には、元サディスティック・ミカ・バンドの福井ミカのナレーションが入っています。実はお蔵入りになっていた曲「Nice Age」にミカさんが拘留中のポールに宛てたメッセージを吹き込んだのです。そのメッセージが『ニュース速報、22番は今日で1週間経ってしまったわけなんですけど…、でも、もうそこには居なくなって、彼は花のよう姿を現します。「He’s comin'up like a floer・・・』と、意味深なメッセージなのですが、それはミカさんが、ポールが次に出す曲「Coming Up」にかけていたのでした。

曲間のスネークマンショー・パートでもそれを揶揄しているブラック・ジョークがあり、複雑な笑いを醸し出しております!Σ( ̄□ ̄|||)

それでは、この辺で…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?