ルイ・コスタ

 サッカーがアートだということを教えてくれたポルトガル代表の10番マニュエル・ルイ・コスタ。
 彼のスルーパスは全ての人の予想のさらに上のパスコースを見つけてぴたりとフォワードのつま先へとボールを届けた。
 当時のトップ下といえばジダンが代表格ではあったけれど、パスの芸術点で言えばルイ・コスタの方が高かったと思う。
 後に知った事だが当時バルセロナの監督だったクライフはルイ・コスタをレジスタ、今で言う所のブスケツの位置で使おうと思っていたそうだ。

 サッカーが上手いという中に創造性のあるプレイをするという部分がある。例えばグティなんかがそうだ。足が速いわけでもない、でも観ていて楽しいプレイヤーだ。サッカーの才能の中にある多分最も鍛えるのが難しい能力だろう。サッカーが興行である以上観客を楽しませるプレイは必要だ。

 昨今のフィジカルブームでボールホルダーに対するプレッシャーがどんどん高まっている。近代サッカーではゆっくりボールを持てるのは最終ラインだけかも知れない。そう考えるとレジスタからおしゃれパスを出しまくるルイコスタなら近代サッカーでも活躍できるかも知れない。

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