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「すべてのいのちが”らしく”輝き合いながら地球一個分の資源で暮らす豊かな世界を楽しくつくりたい!」有限会社ウィルウィンド 代表取締役 冨田直子さん(後編)

▶前編より続く

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●未来新聞を使ったワークショップと遠野みらい創りカレッジでの活動

冨田:そもそも過去のためにじゃなくて未来のためにウィルウィンドを立ち上げたので、もっと未来をつくるやつをしなきゃっていうのはずっと頭の中にあって、そんな中で出会ったのが未来新聞という未来のことを過去形で書いてすごいビジュアライズできる手法だったので、企業が今の世界をつくったとも少なくとも言える部分はあると思うから、大きな力を使って未来を変えてみんなで良くしていけないかなっていうので未来新聞を使って色んな未来づくりのワークショップを始めました。

宇都宮:企業研修とかしてSDGsワークショップをその流れで…

冨田:その流れでやったっていう形でやっとSDGsが出てきたところで「みんなで人類について考えよう!」って元の根っこのところにつながってよりパッションを持ってできるようになったっていうことです。

宇都宮:子供の頃からの想いがようやく表に出して活動できるようになったんですね。

冨田:そういう意味では遠野みらい創りカレッジというところで6年ぐらいずっとプログラムをさせていただいてて、これは東京の大企業の方とか自治体の方とか色んな人達で中小企業の社長さんが描く未来を一緒に描いていくみたいなちょっとzenschoolと似てるアプローチです。これ皆さんすごい顔が輝いてませんか?この写真は自分が真ん中にいなくて全然いいんですけど、すごい良い写真だなと思って。

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三木:これはどこで?

冨田:これは遠野みらい創りカレッジっていう、立ち上がった時は富士ゼロックスさんと遠野市が一緒に共同運営している廃校を使ったカレッジで今もあります。そんなことをしてきました。

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●SDGsの活動がコロナでストップ!縄文時代に想いを馳せて…

冨田:これが今やっていることです。SDGsのカードゲームで本質を皆さんと一緒に考えたり街づくりを考えたり、街づくりは地方創世って書いてあるやつで、SDGs Outside inっていうのは企業でSDGsの事業をどうやって作っていくかっていうのを考える入り口になるゲームだったりして、その他企業さんのご要望に応じて入り口はこういったカードゲームを使わせていただいたり、その後は新規事業を一緒に考えていくプログラムをやらせていただいています。

三木:結構問い合わせとか多かったんじゃないですか?コロナ前とか。

冨田:コロナ前は最初の2030の週3回とか4回とか全国周らせていただいてすごい楽しかったですけど、全て止まりましたね。

宇都宮:そうなんだ。去年は完全に…

冨田:はい。その分また深く色々考えられた良い時間でしたけど。

三木:コロナになってどんな感じですか?

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冨田:まずこの原っぱを選んでいただいたっていうのはちょっと原始時代っぽいんですよね。

宇都宮:ストーンヘンジがあったりとか遺跡があったりとか昔の感じ。

冨田:そういう意味でSDGsを考えるにしても未来を考えるにしても今のままの社会システムだととても達成できない目標ではあって、「もう1回ゼロから新しい世界をつくるとしたらどんな世界をつくりたい?」みたいなのに想いを馳せようと思って、ワークショップは全部キャンセルになっちゃったんですけど、仙台が最後のワークショップだったんですね。1~2週間すれば落ち着くかなと思ってたので、落ち着くまで東京に帰らないほうがいいなって逆に思って、東北の縄文遺跡を1ヵ月ぐらい周ってました。2月から3月の真ん中ぐらいまで。

宇都宮:(zenschoolの)フォローアップの時、周ってましたね。そういえばね。「東北です」って言ってましたもんね。

冨田:はい。そうなんです。縄文に想いを馳せてました。

宇都宮:縄文どうですか?

冨田:縄文いいです。そこが1つの転換点じゃないですか。狩猟採集で自然との共存の中で生きてきたところから農業を始める前までですよね。人口が増え過ぎたところが今のこの地球の人類が生きていく場所としてひずみとして大きく出てきて、普通1km2当たり1.2~1.4人くらいしか住めないらしいんですよ。その場で狩猟採集して動物達と共存しながらって考えると。それがどうも今1km2当たり44人住んじゃってるので、どうやって生きてるのかっていうとものすごい集約農業をして土地に負荷をかけて生きてきちゃった。それが実現できた肥料とか色んな手法は1つの叡智と言っていいのか私達の進化の仕方として起こしてきたということ。たださすがに限界だよねっていうのが今起きていて、そのやり方をもう1回考えようよっていうのでこの原っぱを選びましたし、縄文でも想いを馳せてきたっていうところでしたね。

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●Facebookグループ“Let’s Sow Seeds!~今こそ家で種まきしよう!~”

冨田:そこから自分でとにかく食べ物を育ててみようと思って。

三木:種を植えてましたね。そういえば。

宇都宮:そうですね。Facebookグループやってますね。

冨田:“Let’s Sow Seeds!~今こそ家で種まきしよう!~”って完全ロックダウンだった時に『Edible City~都市を耕そう~』っていう映画を見てベランダで種をまき始めて。

自分の食べ物を自分で作る感覚を忘れてしまったというか都会人として1回も持ったことがなかった。これも人として違うはずだよなと、何かまいたら分かるかもと思って種をまきましたね。

宇都宮:色々できました?

冨田:できました。もう葉物は買わなくなりましたし。オクラの花が右の上なんですけど、こんな風な花だったのを知りもしなかったし、トマトって元々地植えで地を這うように野生ではあって横に伸ばし始めたらより元気になったとかもう知らないことだらけ。あと苦手だった虫も、ちゃんと捕食してくれる別の虫がいれば自然界ではバランスが取れるけど、プランターっていう切り取られた自然だとやられてしまいがちだとか仕組みが分かってくるわけですよ。昔の自然から教えてもらってたっていう凝縮版がプランター1個で見えて大感動の日々ですね。

三木:私もちょっとやってみましたよ。

冨田:どうでした?

三木:今年あまり獲れなかったですね(笑)。

冨田:そうですか。何をまいたんですか?

三木:トマトとか。だけどあまり水とかやってなかったので…(笑)。今年再チャレンジします。

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●すべてのいのちが“らしく”輝き合いながら地球一個分の資源で暮らす豊かな世界をとにかく楽しくつくりたい

三木:ワーッ(空に両手を上げ)てやってますよ。

冨田:こんな紆余曲折を経て、つまり正解が分かんないんですね。初めての時代に突入してるので、私達は本当に心に手を当てて「何が大事だと思う?」って聞いてみた時にたぶん生物としては分かってるはずなんですよ。そこのところに立ち返ってすべてのいのちが“らしく”輝き合いながら地球一個分の資源で暮らす豊かな世界をとにかく楽しくつくりたいと。みんなでワクワクしながら。だって人類史上初ですよ。こんな大転換期に本質的なことを考えられるって楽し過ぎですよね。

三木:素晴らしい。哺乳類が生き残ったみたいに生き残ります。

宇都宮:適当(笑)。でも鎌倉に住んでると自然が豊かなのでゆったりしますよね。

冨田:いいですよね。海が近くにあるのも生命誕生の場所だから揺さぶられる部分があるんじゃないかなって思ったりして。

宇都宮:自然があるのはいいんじゃないですか、身近に。だから公園とかと違うんですよね。公園散歩しようとあんまり思わなかったけど、鎌倉に来てから散歩するようになりましたね。自然とは言っても一応管理はされてるんでしょうけど、公園とちょっと違う感じなので。

冨田:そうですよね。でもびっくりするぐらい生態系の循環があって公園が維持されてるとか、プランターやって分かったんですけど、人工の中にも自然の命が回っててベランダに蝶も鳥も当然ですけど来なかったのが今年野鳥のヒヨドリがトマト食べに来ました。あと蝶が受粉してたり蜂が受粉してたり人の手で自然ってもう1回作れるんだっていうのをすごい感じられた1年でもあったかな。公園ももっと使いようによってアップデートもあるかもしれないですよね。

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三木:そうですね。いいですね。

宇都宮:それがウィルウィンドですね。

冨田:そういう想いで未来をつくっていきたいなと思っています。

宇都宮:いいですね。実際zenschoolの発表会もそういうプレゼンされましたっけ?

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冨田:発表会の時は…でも基本そこですよね。この言葉『すべてのいのちが“らしく”輝き合いながら地球一個分の資源で豊かに暮らす』っていうのはzenschoolの発表会の時のために作った言葉です。その時にもう1回自分の中からどんな世界をつくりたいのか…

宇都宮:両手上げてますもんね。両手をね。

三木:今つくってる最中ですね。素晴らしい。

冨田:そうですね。これを一緒につくるために色んな人達と仲間になろうと思っています。

宇都宮:Facebookグループで知り合った方々も殿町の人達もみらい創りカレッジの人達も仲間でしょうし。何かどんどん広がってますね。

三木:仲間が増えましたね。

冨田:はい。

宇都宮:じゃあぜひその仲間をナンシーさんVRで広めていってください。

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冨田:このVRも本当に気軽に顔を見ないで話せて。

宇都宮:そうそう。気軽でしょ?

三木:海外の人が多いからこの中で英語でSDGsのイベントやったら結構人来ますよ。ナンシーさんでやればいいんだ。

冨田:最近使ってないからちょっと忘れましたけど、でも海外の人とここで話せばいいのか。

三木:ここで話せばいいんですよ。

宇都宮:オープンな部屋はいつでも作れるし。

三木:ディスカッションできるし。色んな人と。

宇都宮:クラブハウスもありますけど、VRはもっとリアリティがある。

冨田:ありがとう。それいい。ちょっと私もこの手を動かして(拍手)。いいですね。

宇都宮:ウィルウィンドの新しい領域を…リアルに会えなくてもリアリティのある世界でこの中をSDGsに。

冨田:ありがとうございます。日本はすごい情報が少なくて世界とレベル感が全然違うみたいで、もっと世界の人達と話さないとというのが非常に課題として持ってました。

宇都宮:じゃあクラブハウスとVRで今後は色々つながっていっていただければ。

三木:ナンシーさんもじゃあOculus買ってください。

冨田:頑張ります。

三木:引き続きこれからも一緒にやっていきましょう。SDGsとマインドフルネスで。

冨田:ありがとうございます。よろしくお願いします。

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●共著『SDGsのすごい会社』を出版!

冨田:先週共著の本が出たんです。『SDGsのすごい会社』という本を仲間8人の共著で扶桑社さんから出しました。

17社なんですけれども、この中の4社を担当していて、ご縁をいただいたこくみん共済coopさん。協同組合って資本主義経済の中でドイツでは資本家のいない資本主義って言われてたりするんですよ。

三木:そうなんだ。

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冨田:すごい可能性があると思っていて。日本人だって1億人ぐらい延べですけど協同組合に何らかの形で入っていて、組合員が主体になって作るこのアプローチ、これは共済でこくみん共済のお話をじっくり代表理事の方からお聞きしたり。あとは長瀬土建っていう森づくりですね。これは土建屋さんと林業が重なった新しい道から始めるっていうドイツ式の森づくりのお話とか。あとはプランティオさんはそれこそさっきの“Let’s Sow Seeds”のFacebookで知り合った新しいベンチャーなんですけど、農をもう1回私達の手に取り戻すみたいな形で野菜を買わない世界をつくれないかとかすごい面白いので、三木さんプランター失敗されたのでぜひプランティオさんをウォッチしててください。

三木:はい。

冨田:プランターがどうして難しいかっていうのが書いてあるのでぜひウィルウィンドのページにも来ていただきたいし。あとは農場こぶた畑さん、今お肉がすごい問題になってるじゃないですか。でも牧歌的な畜産は例えば豚だったら残飯とか食べてみんな農家さんが1頭ずつ飼ってたり循環の中にいて、そういうのだと持続可能だとか色々お肉の観点から知れる。動物とどういう風に一緒に生きていこうかみたいなすべてのいのちが“らしく”豚が豚らしく育つとか色んな問いを投げかけてくれるので、ぜひ手に取って見ていただけたらと思います。

三木:ありがとうございます。興味深いと思います。

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●zenschoolVRの紹介

三木:zenschoolVRというこのVR空間の中でイノベーションを起こすというワークショップをやっております。ワークショップといっても短期間ではなくて6ヵ月続くので、こちらもVRの中で結構心が解放されるという意識変容が起きるということを利用して対話とそこから生み出される創発、そこからさらにそれを事業計画に落として人によっては試作品を作ったりとかその後クラウドファンディングをやられる方もいらっしゃいます。実際にこのプログラム自身は9年ぐらいかけて開発されたプログラムになります。実績としては今まで慶應大学さんと一緒にやったり豊田市さんと一緒にやったりとかして188名の方が卒業されたものをベースにさらにVRもプラスしております。VRの中で豊かな会話が展開されるので、もしご興味があればこのzenschoolというホームページのほうからご覧になっていただいてぜひ問い合わせをいただければと思います。ということで、今日はウィルウィンドの冨田さんにお話を伺いました。本当にありがとうございます。

冨田:ありがとうございます。

宇都宮:ありがとうございました。

▶対談動画

▶冨田直子さんFACEBOOK

▶有限会社ウィルウィンドWebsite

▶Let's Sow Seeds!🌱✨~今こそ家で種まきしよう!~

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