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国鉄に入れなかった



ノリとリズムを滲みつかせるため
朝からずっとジャズを耳の端に
老人までに滲みつくだろうか






親父が死んで いくつもの竹の鳥籠
が残された 長方形で黒ずんだ華奢
な竹籠

何羽も飼っていた鳥は ブドウ虫と
菜っ葉のすったものと魚粉を混ぜた
餌を必ず毎日 数回は食べた

鳥はだんだん減っていき 最後の鳥
を空に放って鳥のいる生活が終わり

いくつかの鳥籠と 鳥籠を入れる
岡持ちのような木の暗箱が床の間に
放置された

古い大工道具とともに母方の伯父が
鳥籠を引き取っていった 色盲で
国鉄に入れなかった伯父だ






「扉は 誰もみていないとき」
人間のことを嗤うんだよ


(カッコ内はツイッターの文字の
読み違えによる)






雑な魚からは小海老が生まれた

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