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『ノクターナル・アニマルズ』

原題「Nocturnal Animals」

◆あらすじ◆
仕事で成功しながらも、夫との生活に空虚さを感じているアートギャラリーのオーナー。彼女のもとに20年前に別れた元夫から小説が届く。彼が書いたというその原稿の衝撃的な内容に、女の心は揺さぶられていく。

この複雑なグルグルした気持ちは何だろう?
鑑賞後からずっと囚われてる変な気持ち、…色んな感情が混ざり合って落ち着かない。

初長編「シングルマン」で圧倒的な映像美と質の良い脚本で見せつけたトム・フォードの2作目。

アタシは1作目を見終わった時あまりに好き過ぎてもう2作目は作らなくてイイよって思った。
でも、今作を観てトム・フォードの世界観と(原作があるにしても)その脚本とストーリーテラー力が進化してるのを見せ付けられた。

現実の現在と過去そこに空想が交錯する完璧な復讐劇。
そしてその世界観に水を差すこと無く演じ切った俳優達の力量も素晴らしい。


トムがジェイク・ジレンホールを起用した意味がストーリーを追って行く過程で理解出来る。ジェイクが今まで出演した作品を監督は分かっていて恐らくこの主人公に魅力を感じると確信していたんだと思う。それくらい昔からのジェイクファンであるアタシにはしっくり来た。
エイミー・アダムスも女優としての地位を確立しているが今作も彼女の持つ役への対応力が秀逸だ。

過去に観たことのない構成と引き込まれる映像美。
官能を感じさせる音楽と色彩。
アート的な作品の気配を映しつつもしっかりと緻密に練られ昇華させて行く展開は息を呑むほどだった。


ラスト…この描き方で涙した人がどれほどいるのか分からないが…殆ど居ないだろうが…

アタシはエンドロール中涙が止まらなかったんだよー٩(๑꒦ິȏ꒦ິ๑)۶


映画仲間に絶対好きだと思うよって言われて半信半疑で観たけど…

満点だぁぁぁ!

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