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【大分トリニータ】長沢駿のエアバトルに学ぶサッカー観戦のコツ

どうも、ゼロファジです。

今回はJ2リーグ第7節、大分vs岡山の試合を題材に、サッカー観戦に役に立つ基礎的な知識について紹介していきます。なお、シーンを再現してお話を進めていきますので、実際の試合を見る必要はありませんのでご安心ください。


今回取り上げるのは長身FWのエアバトルについてです。大分のFW長沢駿選手は身長192㎝と非常に身長が高く、空中戦に強い選手です。攻撃を組み立てていくうえで長沢選手のエアバトルの強さは大きな強みになっています。では、このように長身のアタッカーを持つチームとの対戦のときどんなことに気をつけたらいいのか?というのが今回のお話です。

まず、確認しておきたいのは長身FWと対決することになるCB陣の身長です。この試合岡山は3バックで臨んでいましたので、CBは3人いました。それぞれの身長を確認してみると、こんな感じになっていました。


右CBの阿部選手は183㎝、真ん中のCBの田上選手は180㎝、左CBの本山選手は171㎝。こうしてみると左の本山選手の身長が比較的低いことがわかります。長沢選手を使ってハイボールを競り合わせるならこの3人のうちだれとバトルさせたほうがいいんだろう?というと、本山選手のいるサイドでやったほうが分がいいわけですね。なんせ身長差が21㎝もありますから。誰と競り合うか?というのはかなり重要なことで、


たとえば、右CBの阿部選手と競り合って(それでも身長差9㎝もありますが)、完全に競り勝つことが難しい場合ボールはこぼれ球になります。そうすると、セカンドボール争いが発生するのでどちらのチームがボールを拾うかはわからない状況になりますよね。大分が拾うことができなければボールを前に運べない可能性も出てきます。ところが、


完全に競り勝つことができると、ハイボールをそのまま胸トラップとかヘディングでコントロールしてパスをつなぐことができるんですね。そうすると、さっきのパターンのようにこぼれ球にならない上に、攻撃をつないで前に運ぶことができるのでかなり効果的になってきます。

長沢選手と本山選手だと身長差が21㎝もあるので、これはどうやっても勝つのは難しい身長差です。このように身長差がかなりあるマッチアップ、あるいは空中戦の強さに差があるマッチアップのことを「高さのミスマッチ」と言ったりします。相手の高さとこちらの高さがマッチしてないよ!ってことですね。

このように、長身FWの高さを使ってくる場合は、そのFWとCB陣の身長差や空中戦の強さに注目すると、どっちに有利に傾きそうか?をある程度予想することができるんですね。もし、対戦相手に長身FWがいるときは誰と競り合っていて、デュエルの勝敗はどうなっているか?に注目してみてください。

また、この高さのミスマッチを使ったボールの運び方で知っておいた方がいいのが、FWが中盤に降りてくるパターンです。


このように長沢選手が中盤まで下りてきて、そこでハイボールを受けて味方に落としていくという形ですね。これは長身FWを起用しているチームがよくやることなので覚えておくといいです。このようにFWが中盤でハイボールを競られるとどういうことが起こるのか?というと、やはり「高さのミスマッチ」が起きやすくなるんですね。


岡山のダブルボランチは藤田選手が身長170㎝、仙波選手が164㎝ですから、192㎝の長沢選手はちょっとどうにもできないくらいの身長差です。やっぱり、ここでも高さのミスマッチが出てしまうわけです。ボランチに180㎝を越える長身の選手がいれば、また対応も変わってくるでしょうけど、中盤の選手はCBのように競り合いが上手かったり強かったりするタイプが多いわけじゃないので、やっぱりFWに競りかけられるとかなりしんどい。なので、長身FWのハイボールの強さを使う手として、中盤の選手と競られてボールを落としていく、というやり方が有効になるケースがあるということですね。

ということで、長身選手のハイボールでの競り合いについて高さのミスマッチの話を絡めてお話してみました。こういうケース実際の試合では山ほどあると思うので、身長差はどうかな?高さのミスマッチはあるかな?と、ぜひ発見してみてください。



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