興戸貝多郎

コーダー/フロントエンドエンジニアを稼業にしています。日々の些末なWeb業界界隈の与太…

興戸貝多郎

コーダー/フロントエンドエンジニアを稼業にしています。日々の些末なWeb業界界隈の与太話やその日暮らしな様子をうなされたうわ言のようにブツブツつぶやいてます。 https://twitter.com/CodeKaitaroh

最近の記事

カイタロが死んだ日

今日、カイタロが死んだ。 カイタロは最後のホモ・サピエンス・サピエンス種つまり人類だ。 カイタロを看取る者はもう誰も居ない。 悲しんでくれる人ももう居ない。 ジャングルにほど近い洞穴でぐったりと横たわるカイタロが最後に思ったのは「眠いなあ おなかが少し減ったなあ」だった。 どんな生物もやがて絶滅を迎える。 私たち人類が登場する前にも私たちが「旧人類(ホモ・エレクトゥス)」と名付けた同種の類人猿が何種も現れては消えている。 彼ら旧人類は人類と同じ様に二足歩行し、大きな大脳を持

    • ジココーテーで朝食を

      いい歳して永らく自己肯定感が低いおじさんなので「こうすれば自己肯定感があがる!」を謳うインフルエンサーやハウツー書物をリリースしている人へは、ことごとくインチキ臭くパチモン感を感じてしまう。 「そうインスタントに自己肯定感が上がるなら、こんなに長年苦労せんわい、アホ!」 とか。 「自己肯定感が低い」でググって出る典型ケースの他、自己肯定感の低い人はおしなべて 「他人の不幸や落ち込みを見聞きすると安心する」 「マウンティングをとりたがる」 きらいがある。 不安ゆえの、自身と同

      • へなちょこWebデザイナー・知ったかプログラマ・そして彼らに職人の心意気が伝わるとき

        弊社の軽口tweetが、思いのほかSES界隈の生真面目な諸兄へちょっと引っかき傷をつけたらしく、珍しくたくさんのretweetとレスポンスをいただいた。 弊社がこの軽口tweetを叩くに至った前後もTwitterに同じ日時頃ほざいている。 弊社メンバー平均年齢は高く、Web屋/フロントエンドコーダーチームとしてはもはやベテランおっちゃん班に違いない。 その加齢臭漂うおっちゃんどもの体感として 4~5年前にはあまりなかったが、ここ2,3年、炎上開発案件の鎮火仕事の依頼が増え

        • フロントエンドコーダーからの目線

          きっかけは下記tweetだった。 どうやら、メンバーそれぞれから見えるボジションを意識すればいい仕事ができる、というような主旨らしい。 この図はとてもキレイに配置されている。 あいにく最下流開発工程であるフロントエンドコーダー目線は、これほどスマートに見えてはいないものだ。 フロントエンドコーダーから見えている風景を、ざっとここでお伝えしたい。 コンパクトなパーティ 中小企業のサイトリニューアルや簡易なEコマース、小規模在庫管理システムなどの場合のパーティ。 当社のよ

        カイタロが死んだ日

          フロントエンドコーダー代書屋

          相変わらず古いところをば、聞いていただきます。 「儲かった日もコーダーの同じ顔」 川柳というものは、なかなか面白いところに目を付けるもんで。 そう言われてみますと、このコーダーという商売、「今日は儲かった」と言うて、あまり嬉しそな顔をしてる人おません。 大抵陰気な顔をしパソコン向かってなんやわからん文字打ち込んでる、てなもんで。 「こんちわ。おたく、フロントエンドコーダー屋はんで?」 「へえ。うちはコーディング、商いにしておりますが」 「あーさよか。ほな、書いてくれるか。

          フロントエンドコーダー代書屋

          ハードボイルド・フロントエンド・コーダー

          1 音楽はジャズに限る。 とびきりメロウでアンニュイなやつがいい。 俺はゼタバイト。 フロントエンドコーダーってやつを稼業にしている。 フロントエンドコーダーがどんな仕事かというと――――説明しにくいが、まあITの始末屋みたいなものと思って貰えりゃ、いい。 事務所の窓からサイレンの音が小さく駆け抜けた。 おおかたドラッグでぶっ飛んじまった野郎が、街の片隅で暴れているんだろう。 俺のデスクのディスプレイには30歳がらみの男が映る。 男はプロジェクト・マネージャーだと名乗っ

          ハードボイルド・フロントエンド・コーダー