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洋館の中で見つけた日記 85 【押入れから出てきたもの】

20☓☓年。
研究所にて自分らしさを忘れてしまうP-ウイルスが流出した。
瞬く間にウイルスは蔓延。
世界はポカンハザードに陥る。
ポカンから逃れるため古い洋館に駆け込んだ。
そこである日記を見つけた。

読んでいただき、ありがとうございます。
ポカンハザードの世界で日記を書いております。
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◆押入れから出てきたもの

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幼少の頃、5歳上の姉について遊びに行くと、姉の友達のお兄さんがJリーグ実況ウイニングイレブン97をやらせてくれた。

選手名の横に書いてある顔文字の色がコンディションを表す。

好調の赤の選手を前線に並べ、不調の青と灰色の選手はベンチへ。

ただし中山、名波、ドュンガはコンディション問わず、前線に固定。

実況はジョンカビラ。

「90分にわたる熱いゲームがスタートです!」

ボールカットは全て◯ボタンでスライディング。

L1ボタンでダッシュしながらのスライディングは後ろからでなければファウルにならない。

攻撃は全て△ボタンのスルーパス。

中山、名波、ドュンガでシュート。


幼少のとき一番楽しかったことは1人でガン消し(SDガンダムの消しゴム)を並べて戦わせること。

ウイイレで遊んでくれたお兄さんからお下がりで50体ほどいただいた。

丸っこい3センチくらいの二頭身。

深い緑色は悪の軍。

橙色の正義の軍。

幹部は双方2体ずつ。

ログメルとサタンガンダムが悪の親玉。

斧やヒートロッド(鞭)を持たせる。

味方の幹部はヘルメットをかぶり両肩にガトリングをつけた鷹のような目の将軍と龍の角が生え鎧を着た将軍。

お互いにアジトがある。

味方はリビングの窓際に置いたサイドボードの中。

敵はリビングの奥に置いたスチールラック、テレビの下。

戦いが始まると両方とも幹部以外は全滅。

将軍と親玉の戦いはX-MENの頂上決戦のようなイメージ。

決まったストーリーを毎日繰り返す。

小学二年生、団地から引っ越す際に処分した。


最近母の家にログメルが1体飾ってあった。

押入れのものを整理したときにポロっと出てきたらしい。


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