ミスサイゴン_

『ミス・サイゴン2020』を見る前に、知っておきたいベトナム②


こんにちは!
今回は、『ミス・サイゴン2020』を見る前に知っておきたいベトナムの歴史、についての第二弾。
内容は、『ベトナム戦争について』です。

コロナウイルスの影響で悲しいニュースばかり。しかし、作品の理解を深めることはウイルスに邪魔されません。

ミスサイゴンを楽しむために必要な、ベトナムについての情報を皆さんとシェアして、ワクワクできたら嬉しいです。


前回の内容をまだお読みになっていない方は、そちらを先に読まれることをお勧めいたします。

それでは早速まいりましょう!

ほぼネタバレ無しですが(あらすじ程度の内容)、気にされる方は読むのをお控えください。



ベトナム戦争についてどれぐらい知ってますか?


皆さんはベトナム戦争についてどれぐらい知っていますか?私は正直、あまりよくわかっていませんでした…。

ミス・サイゴンは「ベトナム戦争、もちろん知ってますよね!?」というスタンスで話が進んでいくので、私のような人間は、

「ホー・チ・ミンって誰!?」
「一体アメリカは誰と戦っているの?」
「アメリカとベトナムの戦いか!?」
「でもベトナム人、アメリカ行きたがってる?」
「……アメリカンドリームとか言ってる(;´Д`)」

と、はてなマークを頭に浮かべながら作品を鑑賞することになったりします。


ベトナム戦争は、ベトナム人同士の戦争


ベトナム戦争は、北ベトナム南ベトナムの戦争。つまりベトナム人同士の戦争です。
北ベトナムは側は、

「社会主義の考え方は素晴らしい!」
「南北を統一して、他国に支配されない国にしよう!」

と考えていて、南ベトナム側は、

「資本主義って素晴らしい!」
「自由主義だーー!!」

と考えていました。
資本主義の国といえば、アメリカですよね。当時のアメリカは、社会主義の考え方がアジアに広がるのを恐れていました。
そこでアメリカは、「南ベトナムを支援して、社会主義ぶっ潰そうぜ!!」という意図の下、南ベトナムを軍事支援したのです。

ベトナムに送られたアメリカ軍人の一人が、この作品のメインキャストのクリスです。


最終的に、南ベトナムは敗北。その後南北が統一され、現在のベトナムの正式名称は『ベトナム社会主義共和国』です。


ベトナムに行ったときに参加したツアーのガイドさんが、

「北と南では方言が違う。今でも考え方や生活が違う。」
「北部の人と南部の人が結婚する時、家族が反対することもある」

と言っていたのが印象的でした。45年経った今でもそのようなことがあるのですね。


ベトナム戦争は、超~長く続いた悲惨な戦争


ベトナム南部のホーチミン市に行くと、
「戦争系の博物館、どんだけあんねん(;´Д`)!」と突っ込みたくなるぐらい、博物館がたくさんあります。

また、各種博物館や有名観光地の外には、戦車・各種戦闘機などがけっこう雑な感じで展示されていたりして、だんだん驚かなくなってきます…。
いかに戦争が激しかったかが伺い知れます。

画像1

画像2

画像3

画像4

調べてみると、戦争が続いた期間は、約20年!!(所説あります)
ちなみに第二次世界大戦は6年間
アメリカ軍がベトナム戦争中に投下した爆弾の総量は780万トンと言われていて、第二次大戦の3倍です。

あんなに小さな国にそれだけの爆弾が投下されていたなんて…。そして、アメリカ軍が使用した『枯葉剤』

『戦争証跡博物館』では、ベトナム戦争の悲惨さがジャーナリスト達が撮った写真によって表現されています。
ベトナムを訪れた際には、是非行かれることをお勧めします。


またアメリカ軍は『何人殺したか』という『数』にこだわっていたようです。
アメリカ兵士達は、上層部の命令の中でこんな気持ちだったんじゃないでしょうか。

「味方も敵も、…みんなベトナム人!!」
「顔同じで、見分けがつかん…!!」
「誰を殺せば良いのか…!」

誰が味方でだれが敵かわからなくなったアメリカ軍は、最終的に『動くものはすべて殺せ』という考えのもと、無差別的に村を壊滅するなど虐殺事件を起こします。

ヒロインのキムは、村を焼かれた戦災孤児。
キムは、このような現実的背景から生まれたキャラクターなのかもしれません。


またアメリカ側では、
ベトナム戦争後帰還した兵士が、無力感に苛まれたり、薬物・アルコールなどの依存症になったり、暴力的になったり、フラッシュバックを起こしたりなど、様々な問題症状を起こす現象が起こりました。
こうしたPTSD(心的外傷後ストレス障害)の概念は、ベトナム戦争によって生まれました。


戦争って辛いです


いかがでしたか?
私もベトナムに行ったり調べたりして、最終的には「戦争ってなんて辛いんだ」と思って苦しくなりました。子供のような感想ですが、でもそれが正直な気持ちです。

ミス・サイゴンは、現実にあった戦争の悲劇を、悲劇のままに描いています。


……さて次回は、
「こんなにアメリカに色々やられたのに、なんで北ベトナムは勝てたのか??」ということを『ミス・サイゴン』と絡めて書けたらなと思っています。
そのほか「当時のベトナムの女性達、性風俗について」なども考えています。
この『サイゴン』シリーズは、全4回で終わらせたいと思います。



もし「面白かったー!」「参考になったー!」と思われたら、ハートマークをクリックしていただけると今後の参考になります!
どうぞよろしくお願いいたします(*´꒳`*)


それではまた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?