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再び、応援上映に行ってみたら。

いえ、正確に言うともう3回目なんですが……
ここにきて、興味深いことをいくつか体験できたので、それについて書いてみたいと思います。

まず「応援上映って何?」な方へ

応援上映とは、通常の映画上映とは違い、だいたい以下のことがOK。

■拍手
■声出し(スクリーンに向かって「頑張れー!」など)
■ペンライト・サイリウム持ち込み
■他の観客の迷惑にならない程度のコスプレ
■作中出てくる小物などの持ち込み(サイズ的には同上)

書き出してみると、なんだか映画上映というよりライブに近いですね。

実際そうなんです、終映後なんだかライブに1本行ったような感覚になる。
元々ライブ好きだった私は、この『ライブ感』にハマったのかも。

応援上映は映画を楽しむためにある

1回目はこわごわ参加し、2回目は最初の会場で会ったメンバーに会えたらいいなとだけ思って参加(実際会えました!)。
この2つはやや小さい劇場だったので、3回目は梅田のド真ん中、関西でも有数のキャパを誇るTOHOシネマズ梅田で参加してみた。

「大箱だったらどんな雰囲気なんだろう?」
この好奇心に尽きます。

普段、100名も入れば満杯のライブハウスでやってたミュージシャンが、ホールで演るライブに行く時みたいな好奇心に近い。
いや、近いか…??

色んな人が応援上映でどんな風に過ごすのか知りたい。

ともかく3度目ですから、最初の時のように緊張することもなく劇場へ向かいました。

TOHOシネマズ梅田は梅田NAVIOという阪急百貨店メンズ館の8階にある。
ビルの正面1階に直通エレベータがあります。
もちろんこれを使うと便利なんだけど、確かこの日はやや小雨だったかな? 地上の出入口を使わず、地下鉄から地下街経由でビルの中へ。そしてエスカレータで地味に階上へ。
エスカレータは飲食店フロアの7階で終わるので、更にそこから1階分は階段で上るのだけど、上りきる手前で「上の様子がいつもと違う……」と感じました。

馴染みの劇場なのに、気配が違う。ザワザワしている。

8階に着くと、チケット売り場・グッズ売店・コンセッションのあるフロアは人で溢れかえっていた。
というか、女性で溢れかえっていた。
そしてグループが多い。

これは、、、応援上映の客か、全員。
いくら土曜の夜だからって、昨今の映画館はここまで混雑しない。

すごい熱気でした。

みんな楽しそうだし。

しばし雰囲気を味わってから、私はいつも通りビールを買って場内へ。
入る手前でも入り口のボードを写真に撮るため並んだり、もう映画というより完全にイベントでした。

着席して辺りを見渡すと、すでに濃ゆい。
まずみんなペンラ標準装備なのね。もちろん私みたいに持ってない人も少しはいるけど。
タオルなんかの公式グッズ持ってる人、公式グッズのTシャツ着てる人、映画で出てくる小道具持ってる人、etc.etc.

「え?手ぶらの私完全に変わり者…?」って思いつつ、
「スンゲーーー……」としか口から出ない。実際小声で言ってしまってた。

上映開始後もマジすか?!状態は続く。

配給会社である株式会社東宝のロゴが出たらスクリーンに向かって“お礼”を言う人多発。
テレビ朝日60周年のロゴが出たら「GO!」ってかけ声かける人までいる。
(60とGOをロゴのデザインでかけてたのね)
いやもう「そこも応援!?!?」って。

さらに本編上映中の熱気は、もう行った人にしか分からないかもしれない。
だから「行くの迷ってるならとりあえず行け!」って勧めているのだけどね。

今振り返って、ライブでもここまで客がのめり込んで応援してるのって珍しいんじゃないかな?
もちろん、音楽を楽しんでノッているから、応援上映よりはるかに客席は盛り上がって見えると思う。
けれど、純粋に『応援』という意味では、この作品の観客の前のめり感はそこらのライブに負けてないと思いました。

そう、とにかく応援する。

みんなそれぞれのやり方で。

みんな一緒になって。

3度足を運んでいても、不思議で楽しくて、ちょっと滑稽で、とてつもなく居心地のいい空間でした。

一番の謎が解けた

このデカいハコの応援上映に参加して、一つ解決した疑問があります。

初めて参加する時に、応援上映ってどんなもんかググったのですよ。だって怖かったんだもん。

すぐ出てくる。応援上映で嫌な目にあった体験談とかが。
アベンジャーズが多かったかな〜?

多く見受けられたのが、スクリーンに向かって「行けーー!」とか声を上げると、特定の観客から「うるせー!黙れ!」など怒声が飛んできて怖かった、スタッフに言っても改善されない、みたいな話。
とにかく雰囲気が悪かったという書き込みが多い。
声出しOKのイベントで、これは何?って読んでて思ったけどね。

つまり不愉快になる大元は、観客同士のトラブル。

ええ、実は「いくら声出しOKでも、それはどうなの?」な出来事がいくつかあった。
ていうか、私この事態を体験したくて行ったようなもんですが。

スクリーンに向かってツッコミを入れる人多発なのは、分かる。関西だから。
しかし、スベってる人が多い。
大概は、役者のセリフにカブるからそうなる。
「役者にカブっちゃ本末転倒でしょー!」ってなった。
うーん…自己顕示欲に走ってるんだろうなぁ……

あと終映直後、出口に向かう通路で前の二人組の会話が聞こえてきたんだけど、
「アテレコできた?」
「うん、思う存分できてもーー満足!」
「……そう、よかったね」

これ聞いて「え?」ってなったんだけど、このオバサンは役者と同じセリフを上映中ずーっと喋ってたって事???

ライブでもたまにいる。同じタイプの客が。
ボーカルに合わせてずーっと全曲歌う。バラードでも歌う。
君は気持ちいいかもしれんけど、他の皆が聴きにきたのは君の歌ちゃうねん!!(笑)なヤツ。

あ~〜〜〜なるほどね、でした。

そして、こういったちょっと周りが持て余すお客さんに対して、誰かが「うるさい」とか「黙れ」とか言うといっぺんにそこらの雰囲気も悪くなっちゃうんだよね。
今回幸いにもそういった事態は目撃しませんでしたが。

色々と合点がいきました。

自由な(ある意味ズレた)お客がいる、それに我慢できないお客ももちろんいる。これか。

幸いこの作品のファン層に人に向かって叱りつけるタイプ皆無だったから、多少残念なお客さんがいても許容されてたのね。

しかし楽しみ方色々だろうと想像してたけど、それをはるかに上回ってた。まさかのフルアテレコ(笑)。

それでもやっぱり応援上映は素敵だよ

映画が始まる時のタイトルで、拍手。

エンドロール終わったら、拍手、拍手、拍手。

そして場内が明るくなった途端、みんなで
「お疲れ様でしたーーーー!!!」って大きな声で挨拶して笑い合って、隣近所の知らない人とも「あー楽しかったですね!」「お疲れ様でした!」って言い合う。

こんな体験なかなか出来ない。

普通の映画上映ではまずあり得ない。

映画を超えた、映画の楽しみ方。

「映画を観る」だけではもったいない、って今では思うようになりました。

しつこいようですが、応援上映に行くかどうか迷ってる人、

行っときましょう!!!

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