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「NEO PIANO CO. LABO.」

ストリートピアノを華麗にあやつるYoutuberピアニスト4人が一同に会するライブイベント「NEO PIANO CO. LABO.」(通称:ねぴらぼ)が終わりました。なんだか、肩書きを自分から名乗るのはちょっと気恥ずかしいのですが、総合プロデュースをしておりました。「こういうものが作りたい」と僕が言い出したのは、去年の12月くらいのことだったんです。その頃、僕の家でみんなで集まってたりしてたときに、こっそりと、動き出していました。

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演奏動画を投稿したことからイベントを作り始めて、事務員を辞めて、上京して10年。歌い手さん文化の広がりを肌で感じることが出来て、なんだかんだ、あの頃僕が思っていたような未来は訪れたような気がします。もちろんまだまだ未熟なところもありつつも、そんな10年のおかげさまで経験もたくさん積めたし、知り合いも増えました。いろんな事の「やり方」が分かってきたんだなぁ、と。

そんな中。一時期、ちょっと心がぽっかりとしたというか。まぁ、そんな様な、とあるきっかけがあって「また新しい形のイベントを作ってみたい」と思い始めたんですよね(「また新しい未来を思い描いてみたいな」という気持ちと並行して)。しかしずっとぼんやり考えていたんですが、いくら考えてもその「新しいスタイル」のアイデアの、舞台の上に僕は居ない。いい意味で。

僕はいままで、自分のプロデュースするライブ(歌い手さんが出たりする…)の中では基本的に自分でピアノを弾いていました。でも少しずつその規模が大きくなるにつれて「ピアノを誰かに弾いてもらいたいな」と思い始めるようになりました。それは決して僕が「ピアノを嫌いになった」というわけじゃなくて(※もちろん弾くことは大好きだけど!笑)。自分で企画して考えるなら、お客さんに満足してもらうために、ピアノ以外の部分にもっともっと気を回していられるようになりたいな…と思ったってことなんです。きっとその方が、プロデューサーという立場としての「僕らしい」やり方なんだと思う…と。

僕が今回「ライブが終わるまで、自分からこのライブのことを言うのを控えておこう」と思ったのは、この初めて開催される「ねぴらぼ」の趣旨をお客さんに理解していただこうとしてる時に、自分の名前があると「なんかブレる」と思ったから。新しいものを作りたいのだからこそ、長年使わせてもらってる名前…イメージ?がそこに見え隠れしてることがないようにして最初は作りたい…と思ったんですよね。(4人が素晴らしいのでなおさら…僕の名前が変に作用してもらいたくなかったと言うか) きぐるみになったのも「あの舞台に(事務員Gも含め)他の人間を入れたくないな」という気持ちですかね。

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「じゃあずっと言わずに居たらよかったじゃん」と思われるかもしれない。確かに。実は僕も「ずっと言わずに居てもいいかもしれない」と思った。けどそれは無理でして、今回言うことにしました。それはなぜか。

「つぶやくネタがなくなるんだよ…!!」笑

いやー。毎日ねぴらぼのことばかり考えていたし、打ち合わせもRECもリハも、全てに顔を出してたんだけど、「言わないでおこう」と自分で決めちゃったせいで、どこの写真を撮ってもSNSに投稿できず。毎日「おはよう」しか言わないBOTみたいになってたのは、そのせいだったのです…。もう「ああ、ねぴらぼってこういうものか。事務員Gは裏方なのね。」ってのを実現を以ってご理解頂けたと思いますので、まぁそういうことなのです。(これからも「プロデュース案件」と「出演案件」はどこかに何らかの線を引いておこうと思っておりますが!)

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こちらは「こういうものを作りたいです」と最初に打ち合わせするときのために作った画像です。

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さて!内容の話をしましょう!

今回作らせてもらった「ねぴらぼ」は、コンセプトが「ピアノの実験室」。『ピアニスト4人を、自由に使える素材だらけの研究室に放り込んだら、いったいどんな音楽を生成しちゃうんだろう!?』というのが、テーマでした。ストリートピアノ的な演出だったり、ソロはどの楽器でも使い放題っていうルールにしたりと、なかなかこういうあたりも実験だったと思います。

ライブの良いところと、大まかにしか決められてない(なるべく制限を持たせない__つまりストピに通じるマインド)という良いところを、どう組み上げるかというところが焦点でした。

4人の演奏。いやはや、すごかった。素晴らしかったです。もうこれに関しては、文章で言う必要がない。ぜひ配信を御覧ください!

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後に「KABURAYA」と名前のついた曲のレコーディング。(彼らの頭の中には既に暗譜されてたので、REC用_エンジニアさんに説明するため_に作ったものです)

ストリートピアノ新時代。日本にストリートピアノが増えてきたのには、ピアノという楽器自体への敷居が、いろんな理由で下がってくれたからだと思っています。だからこその、今回のライブ。ピアノ文化における、一つのマイルストーン的立ち位置になってくれたら、嬉しいですね。

なので「イベント自体も実験だ」という気持ちでおりました。初回なので「何が演出として正しかったのか」を誰も知らない状態ですから。「こんなことできるのかな?」と思ったことは色々やってみましたし、これからもまた突拍子のないアイディアが出てきたら、果敢にやってみてはお客さんから「それは要らない」なんて言われてシュンとしようとおもいます。(←楽しんでる) 要望に合わせてどんどん求められるスタイルに変えていければと思っていますので、今後この「ねぴらぼ」がどういうライブになっていくのかはお客さん次第な部分も。そのあたりも楽しみにしていただければと思います!(「第1回目、きぐるみが居たんだよ。迷走してたよな!」なんて話をされちゃうのもちょっと楽しみ…??笑)

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ライブ名を思いついた時のメモです。上の図は謎です。

稀代なピアニストである4人のみなさんと、その先の未来を想像している時間は本当に幸せなものだと思いました。

そして、新しい配信スタイルを作り込む時間も限られている中、こんな状況下だからと開発を急いでくださったエンジニアの皆様にご無理を申し上げてしまったり。平時ではない状況に苦戦しながら、手探りな部分もあったにせよ、制作の皆さまの素晴らしい動きには本当にお世話になりました。

すごくうれしかったのは、現場のみなさんが本当に本当に楽しそうに仕事をしてくださっている姿でした。裏話を言うと、カメラのスイッチング現場(撮っているいくつもの映像のうち、どれを配信に乗せるかを選んで切り替える場所)は、さながら、そこもライブ会場でした!良い映像が無事に配信に乗った瞬間には「それだー!」とか言いつつその都度、歓声と拍手が湧いていました。

見てくださってる方のご意見も、めちゃくちゃ本放送に反映されたと思います。特に、リハ放送で頂いた「改善するべきところ」に対しては時間の許す限り調整をしていただきました。あれをやっておいて本当に良かった。本当に視聴者のみなさんのご意見のおかげでした。

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「ピアノって、歴史の長い楽器だけど、つねに音楽の最先端で存在感を示している楽器。つまり、古いけど、新しいんだよね。」というコンセプトから端を発した今回のライブ。その「今現在、いちばん新しい」ところを、リスナーの皆さんとご一緒に体験できたことを、とってもエモーショナルに感じています。ありがとうございました!

これが僕の考えた「今できる最大限のこと」だったと思います。これからどうなっていくのでしょうね…!

ねぴらぼ似顔絵

いままだあまり使える写真が無いので、僕が描いてた似顔絵を(笑)これから少しずつ、いろんな写真が出てくると思いますのでそちらもお楽しみに!

チケットは本日夜まで(アーカイブを)お買い求め頂けます。

サポートをいただけましたら なるべく自分の言葉でメッセージをお返ししようと思います。 よろしくお願いいたします。うれしいです!