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近くて遠い我が街の名物

このSNS、noteに引っ越してもう早いもので1週間目が過ぎようとしている。
何せパーキンソン病のお陰様で撮影旅行でもしない限りは家に引きこもるような生活である。乱文を書き連ね過ぎて申し訳ありません。
皆様の良文を拝見したくフォローしていきますので、どうぞよろしくお願いします。

喜ばしいことに、本日付の日経新聞アプリの地域欄に私の住んでいる室蘭の名物を特集してくださっていたので、文面を参照しつつ書き綴ってみたい。

まだ病気の進行が進んでいない数年前までのこと。
天気も良く気温も上々。
家事も終わったことだし、さてトレーニングを兼ねたサイクリングへ行こうか。
そしてヘルメットを被りグローブをはめてロードバイクのサドルに跨る。

ここは港町、北海道室蘭市。海に囲まれた坂の街である。

自宅から風を切り市内の繁華街方向へ舵を切る。
すると幼稚園のお散歩の時間であろうか、可愛い子供たちの一団に出会う。
事故に遭いませんようにと祈りつつにこやかに見送ると国道37号線へと進む。

JRの跨線橋を越えて交差点を折れて旧国道36号線を室蘭駅方面へと走らせると御崎駅前を通過する。
ここからが室蘭の景色らしい景色が出てくる上り坂が待っている。
急坂続きの区間を抜けて坂を降りると母恋である。

まだ、ここでは休憩は取らない。
信号を右手に折れて港方面へ坂を降りつつ向かいフェリーターミナルへ。

着くや否や給水しながら紫煙を燻らせひと休憩。
埠頭の船舶や白鳥大橋を眺めながら一時の幸せを堪能する。

さあ出発しようか。

来た道を戻ると登る一方。しまった、足がパンパンに張ってきた。
仕方ない、母恋駅に寄ろう。
普段週末に何十kmとなく走る身には屈辱的途中下車。

すみません、自転車で失礼します。と、駅舎で休憩をとる。
観光客の車やバイクが停まっている中、自転車で乗り付けることがちょっと気恥ずかしい。
お昼前の観光客のお目当てはやはり記念切符と母恋めしであろう。

母恋めしか。お腹空いていたら買うのにな。

外で紫煙を燻らせつつ思ったが、この時間にはもう売り切れだろう。
何でも、朝から買わねばならないと聞いた記憶がある。
中はどのようなものかは知らない。有名でもなかなか買う機会に乏しいのだ。

そして再び来た道を戻り家路に着く。
車でたまに地球岬に行くこともあるのだが、わざわざ母恋駅まで坂を降りていくことはない。そこで地元の住民としての心理が働く。
「近いんだからまた来ればいいさ」
この往復20km余りの距離が近いようで遠く感じる母恋めしの道のり。

そうこうしているうちにコロナ禍の時代へと突入。そしてパーキンソン病の悪化により外出が1人で出来ないようになってしまった。
ますます遠のく母恋めし。
しかしながら、紙面によるとコロナ禍を乗り切るべくご主人は努力されているとのことで頭が下がる一方である。

ただ、我が家にとっては通院で月に1度通う札幌より母恋めしの方が遠いのは間違いないのは確かだろう。
美味しそうな中身にご興味のある方は、下記の日経新聞の記事を一読されることをお薦めする。

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