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名前を決めた。
物事を区別するために名前があるとどこかで読んだことがある。
また何かに縛られるようで本当はひとつに決めたくなかった。
そんな気持ちも込めていると説明できそうな事柄を後から知って、今はわりとその名前を気に入っている。印象がまた変わったとも言ってもらえた。
ひとまずこれでスタートラインに立てる。立とうと決めた。

まだ怖いことは沢山ある。
知ることと気づくことは違う。
知ることを優先しすぎて、機微に鈍感になりはしまいか。
あらゆるものを「アレの真似事」としか認識できなくなってしまわないか。
冷めた分類の目しか持てなくなってしまわないか。
影響を受けやすく簡単に染まってしまうのだ。
そのグラデーションが個性ともとれるが、のっぺりと色が潰れそうでもある。
組み合わせの練習を重ねれば、怖くなくなるんだろうか。

そうは言ってもやってみないことには何も分からない。
今ある中で全部出し尽くせたら、考えも変わるかもしれない。

誰かが残せるものを、私は残せそうにない。
だったら、その誰かができないことをやるのよ、と叔母は笑い飛ばした。
長さではなく深さを選ぼうと思う。


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