リザードン

愛知CL 6-3 たけるとうき【無料】

 ポケモンカードを始めて約1年4か月、念願のチャンピオンズリーグに初めて参加してきました。結果は6-3と目標の予選完走まであと一つというところで散ってしまいました。今回の記事では当日に使用したデッキ「たけるとうき」について解説します。


○This note for…
 ・全国の「たけるとうき」使いの同志達へ
 ・トップメタの隙を突きたいあなたへ
 ・たけるとうきに興味はあるが使い方が分からないあなたへ


○環境考察
 まずは、環境考察と使用するに至った経緯から。12月から新レギュレーションが本格的にはじまりました。非常に分かりやすい環境であり、格付けはざっくりと以下の通りだと考えていました。(CLであれほどカラマネロ系統が多いことは予想外でした。。。)
  Tier1:三神ザシアン ピカゼク 炎MM ルカメタザシアン
  Tier2:コータスV モクナシゴリラ モルペコ人形 オーロラMM
 Teir1はどれも安定感と強さを兼ね備えており、非常に人気があるデッキです。シティリーグやCLでは、この4強が互いにメタカードを積んで小競り合いをすることは容易に予想できました。
 デッキ選択においては12月開催のシティリーグとCLまでに時間が無い状況で、Tier1の中から一つを選択しミラーマッチや他のTeir1に勝てる構築まで磨き上げることは不可能と判断しました。そこで、あまり警戒されていないTier2以下の中からTier1に勝てるデッキを見つけることにしました。
トップメタのデッキ構成に注目すると、当たり前ですがほぼ全てがTAG TEAM +GX or Vの形になっています。ここで思い浮かんだのが過去に使い込んだことのある「たけるとうき」でした。このデッキは280点を簡単に叩き出せるためTAG TEAMに対して3-3プランを容易にとることができます。また、3-2-バーストGXというインチキプランもあります。さらに、炎弱点のザシアンVが非常に多く使われている。これらの理由から「たけるとうき」を仕上げることにしました。

○デッキの変遷
 採用・不採用理由については別の項で詳しくかきます。
シティリーグ春日井 3-2

●ピカゼク
○インテレオンハンデス
○カラマネロカビゴンVmax
○三神ザシアン
●ピカゼク
 上記の構築で挑みました。前日のカードショップの大会でモルペコに苦しめられたことからカスタムキャッチャーを採用しましたが、デデンネGXと手札で喧嘩、必要な時に揃わず、不要な時に手札でダブつきました。なにより、ピカゼクの数は少ないだろうと思って練習を全くしていなかったのが敗因でした。

愛知CL 6-3

○ピカゼク
●ピカゼク
●コータスV
○ピカゼク
○三神ザシアン
○ルカメタザシアン
○炎MM
○ルカメタザシアン
●炎MM
 シティリーグでの反省から上記の構築に変更して挑みました。タチフサグマやモルペコは対策されて数を減らす、Tier1が9割近くを占めて均等にマッチするという予想のもと、カスタムキャッチャーを抜いてグレートキャッチャーを採用しました。さらに、ピカゼク対策としてミュウを採用しました。読みは的中、しかし、あと少しだけ練習と運が足りなかったと思います。


○レシピ解説
・ヒトカゲ 4枚
 ひのこでピッピ人形飛ばせる。

・リザードン 4枚
 4-4が最も安定、4-3は甘え。

・ジラーチ 3枚
 スタートを安定させるために4枚積みたいが、中~終盤にダブつくので3枚。

・ズガドーンGX 1枚
 3-2-1プランの要。前を倒せないターンに先にバーストGXを打って1-2-3、3-1-2、2-1-3プランをとる事も多い。びっくりヘッドを序盤に打つと終盤かなり辛くなるので注意。

・デデンネGX 1枚
 ザシアンVとデデンネGXのどちらを採用するか悩む方は多いと思う。ザシアンVは1ターン目に置くのは強いが、クイックボールはヒトカゲに使いたい。また、「ふとうのつるぎ」はターンが終わるため、ハンデスからの復帰手段としては弱く、終盤の詰めには使えない。よって、デデンネGXを選択した。

・オドリドリGX 1枚
 リザードンを連続して立てるには必須のカード。先置きする判断基準は下記の通り。
 ジラーチが場にいないとき
 キャッチャーで呼ばれる可能性が低いとき(相手のトラッシュと手札枚数から予測)
 返しのターンでハンデスを打たれそうなとき

・ウッウV 1枚
 このデッキの問題児、非常に役に立つ時とひたすらコストになる時の差が激しい。デデンネGX(160)や230点連続ブレイズボールをマオ&スイレンで回復したTAG TEAM(110+160=270)を狙撃する。雷弱点なのでピカゼクに見せてはダメ。

・ミュウ 1枚
 ピカゼクを絶対に許さないための1枚。リザードンがピカゼクをワンパン出来ないときは230点連続ブレイズボールになる。2体目のリザードンでとどめを刺すのは不利トレードのためサイコパワーで残りHP10を狙撃しつつ、もう1体のピカゼクorライライにプレッシャーをかける。タッグボルトGXも無力化できるので相手は劣化三神になる。

・ふしぎなアメ 4枚
 説明不要。

・クイックボール 4枚
 説明不要。

・ポケモン通信 3枚
 デッキの事故率を格段に下げてくれたカード。しんかのおこうは事故率が高く、思い切ってポケモン通信を試したところ非常に使い勝手が良かった。

・ポケモン入れ替え 4枚
 アブソルでボードジラーチが止められることは明確だったので入れ替えを4枚採用。

・エスケープボード 1枚
 アブソルで(ry

・炎の結晶 2枚
 回収したエネルギーをデッキに戻されてもリザードンが喜ぶだけなので、トラッシュにエネルギーが2-3枚あるなら積極的に使ってよい。

・ふつうのつりざお 2枚
 ポケモンは序盤にコストにしたリザードン、キャッチャーで倒されたオドリドリを回収することが多い。エネルギー回収だけでも十分強いので積極的に使う。

・エネルギー循環装置 1枚
 手札にもデッキにも戻せる便利カード。使い方は炎の結晶、ふつうのつりざおと同じ。

・グレートキャッチャー 2枚
 CL環境において前に呼びたいのはGXのみ。また、モルペコは数を減らし、それ以外のVポケモンは自ら前に出てくる。ピン差しだと欲しい時に引けないので2枚採用。

・溶接工 4枚
 説明不要。

・マサキの解析 2枚
 手札をデッキに戻すシロナではどうしても安定感に欠ける。エリカのおもてなしは相手に依存する。強い縦引きカードが欲しかったので2枚採用。

・マリィ 1枚
 不要なカードを一旦ボトムに沈めて、手札を完全にリフレッシュできる。沈めたカードはねがいぼしのシャッフルで再び散らすことができる。カスタムキャッチャーを打たれたくない時に使うことが多かった。

・ザオボー 1枚
 鋼鉄のフライパンやウィークガードエネルギー対策。このカードのおかげでルカメタザシアン戦がすごく楽になる。また、三神のオーロラエネルギーを剥がすと1ターン猶予が生まれる。

・巨大なカマド 2枚
 説明不要。

・ヒートファクトリー 1枚
 説明不要。

・基本ほのおエネルギー 10枚
 エネルギーリサイクルの無い現カードプールでは9枚でこのデッキを回すことは難しい。実際にサイドを取り切ると同時にエネルギーが全てトラッシュに行くことが多かったので間違いではないと思う。


○デッキの回し方
基本的な回し方と個別マッチアップの解説をします。

 まずは基本的な回し方について。このデッキの魅力は1ターンで5エネ(手貼り1+溶接工2+たけるとうき2)加速して280点連続ブレイズボールであらゆるポケモンをきぜつさせる所にあります。リザードンを効率良く立てること、リザードンに早く5エネ集めることを意識しましょう。
「たけるとうき」を使うにあたって最も重要なことは、サイド、デッキ、手札、場にあるエネルギーの枚数を完璧に把握しておくことです。1枚でも数え間違いは許されません。サイドを取り切ると同時に全てのエネルギーを使い切るからです。私はデッキサーチの度にかならず山札のエネルギーの数をカウントしています。
~序盤~
 1ターン目は前にジラーチ後ろにヒトカゲ(できれば2体)の形を作りま す。ねがいぼしで必要パーツを集めて2ターン目にリザードンを立てることを目指します。ズガドーンGXでスタートした場合はバーストGXを先に打っても問題ありません。もちろん、先行をとりますよ。
~中盤~
 ジラーチ、オドリドリGX、サポートを駆使して2体目のリザードンを立てることを目指します。TAG TEAM相手なら基本的に2体のリザードンで試合が終わるのでそれほど難しくありません。三神以外ならサイドレースはこちらが間違いなく有利なので焦らず必要パーツを揃えましょう。リザードンが立ちさえすればサイドはいくらでも捲ることができます。
 エネルギー回収系のカードはこまめに打ちます。ただし、ドロー系のカードや特性を使う前にエネルギーをデッキに戻すと、圧縮率が落ちて欲しいカードにタッチできる確率が下がるので注意してください。
~終盤~
 このデッキは4-5ターン目で終盤がやってきます。サイドを5枚取ってバーストGXを使うプランなのか6枚取り切るプランで行くのか、中盤から意識しておきましょう。デデンネGXが活躍する時間帯です。あと1枚欲しい炎エネルギーやグレートキャッチャーを探しに行きます。

ここからは個別マッチアップについてです。
・ピカゼク やや有利
 3-3、3-2-1プランどちらも簡単に狙える相手です。基本通り5エネ280点を狙っていきます。大きなおまもりは貼られても関係ありません。ワンパンが厳しい時は230点、180点でもいいのでダメージを与えましょう。エネの乗ったリザードンは簡単にカスタムキャッチャーで呼ばれてしまいます。230点ならミュウで180点ならズガドーンGXや2体目のリザードンで倒せます。タッグボルトGXにさえ注意すればサイドレースはこちらが有利です。焦らないこと。

・三神ザシアン 五分
 オルタージェネシスGXのあとに三神を落としてアルティメットレイを打たせなければほぼ勝ちです。それが出来なければほぼ負けです。楽に見えて案外シビアです。デデンネGXを駆使して意地でも三神を落としに行きましょう。三神を落とした返しのターンでリセットスタンプを打たれつつ相手の2体目のポケモンに前のリザードンが倒されることがあります。オドリドリは早めに置いていても良いです。2体目のポケモンを倒せないときはバーストGXを打ちます。三神相手に中盤以降1ターンでもサイドがとれないターンがあるのは本当に致命的です。3-2-1でも3-1-2でも勝ちには変わりません。早めにプレッシャーをかけましょう。

・ルカメタザシアン 有利
 鋼鉄のフライパンを駆使されて3-2-2プランとなることを回避したいです。ザオボーやグレートキャッチャーを上手く使って3-2-1プランに持っていけるようにしましょう。ジュベハチLOをされる可能性があるため、ポケモン通信でズガドーンGXをデッキに戻すのはちょっと危ないです。

・炎MM 有利
 3-3、3-2-1プランどちらも簡単に狙える相手です。2体目のMMが育つ前に1体目を倒せると楽になります。ベノムシュートが飛んできます。ヒトカゲがベンチに1体しかいない時、エネ溜め中のリザードがいる時はミュウをおきましょう。

コータスV 五分
 ムキムキパッドを張られると厳しい試合になります。連続してリザードンを立てるプレイングが要求されますが、相手も後続を立て続けるのは難しいはずです。お互いの回り方次第な気がします。エネ溜め中のリザードンはキュウコンで呼ばれて倒されます。ワンパンを狙いにいくのが賢明かと。

オーロラMM やや不利~五分?
 あまり対戦経験がないので何とも言えません。ギラティナが入っているとひたすらループされて辛いです。そうでなければ3-3プランになるはずです。ハンデスがあるのでデデンネGXは序盤に切らないようにしたいですね。


○当日のマッチアップ
○ピカゼク
 後1フルドライブから順調に6エネピカゼクを作られる。それに合わせてミュウを置いてサイコパワーで230+10=240で1体目を落としつつ、2体目にプレッシャーをかける。ミュウが落とされた返しに280点連続ブレイズボールで3-3プラン。

●ピカゼク
 ヒトカゲを2体並べるもリザードンになかなかタッチできず。サイドレースを捲りきれずに負け。

●コータスV
 相手がサイド2枚先行してからお互いにアタッカーを潰し合う展開に、こちらがリザードンを切らしてしまいそのまま押し切られて負け。

○ピカゼク
 ピカゼクワンパン→コケコVワンパン→バーストGX。

○三神ザシアン
 相手が三神→三神で来たので3-3プラン。

○ルカメタザシアン
 ザシアン×2、ルカメタにフライパンを貼られる。ベンチでリザードンにエネ溜め続け、グレートキャッチャーでルカメタを呼んで倒す。壁で出てきたおまもりソーナンスVをワンパン。最後はバーストGX。ジュベハチでズガドーンGXが落ちていたら危なかった試合。

○炎MM
 相手は後1で溶接工→ばくねつスタンプ。返しに230点連続ブレイズボール。相手が壁を前にだしてグレートキャッチャーでオドリドリを前に呼ぶ。壁を倒せないのでリザードンにエネを貯めつつ入れ替え→バーストGX。最後は前に出てきたMMを飛ばす。

○ルカメタザシアン
 あまり覚えていない。ルカメタをグレートキャッチャーで呼んで飛ばす。フライパンザシアンを280点で飛ばす。最後はバーストGXのはず。

●炎MM
 デデンネスタート。1ターン目にヒトカゲに触れない。2ターン目に立てたヒトカゲはベノムシュートで飛ばされる。そのままサイドレースを捲れず終幕。


○最後に
 ここまで読んでいただき、ありがとうございました。これをきっかけに「たけるとうき」を試してもらえると幸いです。1月はカードプールが変わらないため、まだまだTier1の天下が続くと予想されます。さらに、CLである程度の結果を残したモクナシゴリラが数を増やすとなると、「たけるとうき」にとっては追い風です。一発狙ってみようという方は是非デッキ候補の一つとして検討してみてください。
 また、この記事を書いた目的は「たけるとうき」の強さと魅力を広めることです。もし気に入っていただけたらtwitter等で拡散していただけるととても嬉しいです。