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たかちほ

みなさまこんにちは。つい先日宮崎県都城市在住になったZKです。
今回はいつもと違う角度からの投稿です。景色&歴史です。

ZKが1/26にオープンする予定のお店からは山が見えます。
キレイな景色で心が落ち着きます。お店のロゴにも活用しています。
この山は霧島連山の1つ、標高1,574mの高千穂の峰です。
今日はこの「たかちほ」についてです。

高千穂と言う言葉(名前、地名)は、多くの方が耳にしたことが
あるのではないでしょうか?高千穂町、高千穂神社、高千穂鉄道、
高千穂の峰、高千穂牧場、高千穂通り、などなど。
ZKが宮崎初心者の頃、高千穂と言えば、高千穂町でした。
夜神楽などで有名な神秘的な場所で、高千穂峡と呼ばれる渓谷がある
山間部。以前は高千穂鉄道(旧JR高千穂線)が走っていていました。
昭和の時代には、東京から宮崎までおおよそ1日(24時間)かけて走る
急行「たかちほ」号というのがあったそうです。スゲ。
高千穂鉄道は
残念ながら台風の影響で線路の一部が流され、廃線となったそうですが、
高千穂=宮崎県北高千穂町のイメージが強くありました。

そんな状態で訪れた都城市の観光パンフレットに『高千穂牧場』の言葉を
見つけて 『?アレ、高千穂じゃないのになぜに高千穂推し?』 と
疑問持ちましたが、
その答えは、山の名前でした。冒頭で紹介した、霧島連山の一つ
『高千穂の峰』に由来しているようです。
高千穂の峰の山頂には、天逆鉾(あめのさかほこ/あまのさかほこ)が
突き刺さっています。(いつか逆鉾見に行ってきます)

みやざき観光情報より。ほんとに刺さっている。

その峰の裾野に広がる牧場だから高千穂牧場。そりゃ、そうなりますよね。

同じ地名だから、近い場所にあると思われるかもしれませんが、
高千穂町は宮崎県の県北部で熊本県と大分県と接しています。
一方、高千穂の峰のある都城市、高原町は宮崎県の県南部に位置し、
鹿児島県との県境です。
その距離約100km!
ちなみに高千穂通は延岡市と宮崎市にあります。はい。

宮崎県を代表する『高千穂』がどうして100km離れた場所にあるのか?
気になりました。調べてみると、『歴史』の重みを感じることに。
『高千穂』の名が初めて登場するのは日本に現存する最古の歴史書
『古事記』です。そういや、中学時代に出てきたよーな。

このなかで、
天照大神の孫にあたる瓊瓊杵尊 (ににぎのみこと)が
この地降り立った際、暗闇に包まれていた大地に稲穂の籾を撒いて
明るく照らした。という物語から高千穂と名づけられたそうです。
歴史の重みを感じます。

日本神話でも有名な天岩戸のお話。
天照大御神様が岩戸に隠れ、世界が真っ暗になる。
天照大御神様に洞窟から出てきてもらうため、洞窟の前で賑やかに
騒ぎ立て、そぅっと覗こうと岩の扉を少し開けたところを引っ張り出すって
やつです。
夜神楽でも演じられています。
(高千穂町の夜神楽を一度拝見しましたが、アドリブもあり、
 なかなか興味深かったです。)

高千穂町には「天岩戸神社」があり、神社の奥には「天岩戸」が
祀られています。
天照大神が天岩戸に隠れた際、八百万の神々が対策を練って会議を行った、と言われる場所。高千穂の中でも神聖な場所として信仰を集め、祈願を行う参拝者によって積まれた石が無数に並び、非常に神秘的な稀有な場所です。
高千穂町が高千穂の本家のように思えてきました。

一方、県南部の霧島連山の一つに高千穂の名がついた由来は、
『日本書紀』。
『日本書紀』での天孫降臨の場面、「日向の襲(そ)の高千穂峰」と
なっています。
「襲」は大隅国に属した曾於(そお/贈於)をさすと考えられるそうです。
現在の鹿児島県霧島市、曽於市にあたる一帯で、霧島連山も含まれます。
『日本書紀』の表記に注目すると、「高千穂=霧島説」が有利です。
高千穂の峰の由来も由緒がありそうです。

この他にも、日向国風土記では、高千穂=高千穂峡周辺説が有力だそう。

さまざまな書物を調べた情報をみてきましたが、
どちらも歴史書に由来していることは、間違いないようです。

高千穂は「高く秀でた山」「豊かな稲穂の山」という意の普通名詞と
とることもできます。「日向」も「太陽に向かう光明の地」と解する
ことができます。
NHKのHPでは、「高千穂論争」「タブー」と書かれていますし、
結論はでないもののようです。
新しく住む場所の地名をふとした疑問からしらべてみましたが、
奥が深いことがわかりました。皆様のお住いの土地の名の由来も
由緒あるかもしれません。

ひなたの国のたかちほのお話。
結論は出ませんでしたが、どちらも素晴らしい景色であることは
間違いありません。

その一つ高千穂の峰の裾野から見る絶景を堪能しながら、
コーヒーとおやつで商いをしていこうと思います。

とっちらかっちゃいましたが、
最後までご覧いただきありがとうございました

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