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他人の積み上げたものを台無しにするとき、人は快感を覚える(メイキング・オブ・『BLTチャンピオン』 その①)

『BLTチャンピオン』というボードゲームを作り始めました。荒廃した世界で他人を蹴落としながらBLTサンドづくりのチャンピオンを目指すゲーム(仮)です。

まだ完成していないのですが、シリーズでその制作経過を書いていきます。途中で大幅に方向転換するかもしれないし、ボツになるかもしれません。そんなゲームづくりの過程ごとお楽しみいただければ幸いです。

ゲームのタネを思いつく時

僕がゲームのアイデアを思いつくのは、シャワーを浴びているときか、散歩しているときか、皿を洗っているとき。つまりボーッとしている時間です。今回はシャワー中でした。

シャワーを浴びながら、『インカの黄金』というボードゲームのことを考えていました。

『インカの黄金』はいわゆるチキンレースのゲームです。プレイヤーたちは共通ルートを辿ってお宝が眠る遺跡に潜っていくのですが、その過程で誰かが同じ種類の災厄カードを2枚引いてしまったらドボン。参加者全員の冒険が失敗となります。

僕はそれをどうにか人の意思でできないかなと考えていました。『インカの黄金』で災厄カードをめくってしまったとき、「やっちまった〜うわ〜」と思うと同時に、爽快感があることに気づいたからです。

大切に積み上げたもの(特に他人の)を台無しにするとき人は、「してやったり」というサディスティックな快感を覚えます(もしかしたら僕だけか…?)。しかし現実でそんなことをするわけにはいきません。信用とか、いろんなものを失うことになります。

『インカの黄金』で災厄カードを引くかどうかは運次第です。しかしこれをもし自分の意思でできたなら…現実ではそれができないジレンマがスパイスになって、快感はより大きくなるのではないかと思ったのです。

『BLTチャンピオン』の企画は、そんなミヤザキの性根の悪さが出ている仮説から始まりました。

つづきます。ちなみに下記のマガジンをフォローいただくと、続きがアップされたときに通知がいくので読み逃しがありません。ぜひ。


ナイスプレー!