インプットを続けることは苦行

大きな組織だと、事業やプロジェクトをある程度自分の権限で仕切れるようになるのが30代後半〜40歳ぐらい。その時にまさにこういう感覚に襲われる。

発想が古くならないように、常に新しい文化を吸収するようにしています。この仕事は忙しくて、意識しないと学生時代に好きだったものだけで番組を作ってしまうんです。僕らの年代だと、ADからディレクターになってようやく「番組を作るぞ!」って時にフリッパーズ・ギターばかりBGMに使うとか(笑)。今を知らないから、ノスタルジーの発想で作ってしまう。遭遇するたびに「ヤバいな」と思います。

これはまさしくそう思う。新しいものをインプットし続けることは苦行。時間もないし、つい慣れ親しんだ作家や何も考えずに理解できるものに流れがちですね。

夏の風物詩の音楽フェスが、既に特定世代のノスタルジーの場になっているという指摘もどこかで読みました。印象派の美術展は何回やっても大入り満員になるのに現代美術の展示は全然人気がないというのも似てる。

一方で、大多数の人がノスタルジーの中に生きたいのだから、作り手の側も同世代だけを向いて一緒に年をとるのは悪いことなのか、という意見もありそう。ニーズはあるのだし、無理してしんどいことしなくても、と。「おじさんが若者にウケ続ける」必要がそもそもない、という考え方もありうる。

おじさんがストイックに時代にキャッチアップして作ったものは、若者が彼ら自身の感覚で作ったものとどう違ってくるのか。何か違った良さが生まれるのか。

同年代だからか、響くところの多いインタビュー。

https://www.buzzfeed.com/jp/hikaruyoza/the-god-tongue?bfsource=bbf_jajp&utm_term=.blnrLXPb9N#.nrjPM81Alq

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