見出し画像

悩みの8割が解決した"ごぼう"の魅力

もし、あなたが、なんとなく世界がぼんやりと霞んで見えるような、そんな気分でいるのなら、この話はもしかしたら役に立つかもしれない。

特にくしゃみや鼻水、肌のかゆみというアレルギーの症状に悩まされたり、顔が赤くなって炎症を起こすことがあったり、便通が悪くて、お腹の調子がたえず思わしくないという人。さらにデスクワーク中心で運動不足。食事は一日二回でもお腹が空かず、身体が重く感じる人。

これらは、実に僕の積年の困りごとだった。が、ある食材との出会いで80%くらい解消された。その奇跡の食材とは、「ごぼう」である。そう、あの細長くて、地面の下でじっと時を過ごす、見た目も存在もちょっと地味な"根っこ"だ。しかし、その地味な外見の下に隠された、ごぼうの奥深い世界を知り、僕の悩みを解放してくれる存在になろうとは、30年近く全く予想していなかった。その話をしたい。

ごぼうの凄さに気付いたきっかけは、Youtubeだ。ごぼうを食べれば、花粉症が改善するという。はじめは疑いしかない。でも、試しもしないで嘘だと信じるのもまた違う。ごぼうなんて、300円あれば1週間程度は十分に試せる。それで、あのわずらわしいアレルギーが改善するのなら安いものだ。買い物にいったとき、ふと、そう思い試してみようと思った。

ごぼうは、カリウムやマグネシウム、葉酸、ビタミンC、そして特に食物繊維に富んでいる。特に、食物繊維に含まれる「イヌリン」は優れもので、100%腸内細菌に利用されるらしく、ビフィズス菌を増やしてお腹の調子を整えたり、脂肪の吸収抑制だけではなく、”減らす”効果もあるという。

それだけではない。ごぼうを食べると、フラクトオリゴ糖をたくさん摂取できる。それの何が良いかって、腸内の善玉菌の大好物なんだそうだ。腸内細菌はおよそ100兆から~1000兆個、体内で活動していて、種類は約1,000種類、重さにして約1kg~2kgにもなる。そのうちの酪酸菌というやつが、最高に良い善玉菌だ。ごぼうは、その酪酸菌を増やして腸を活性化するのに、効果的な食材らしい。花粉症は免疫細胞の暴走によっておこる炎症だが、酪酸菌はそれを抑え込むので、花粉の改善に効く。そういう理屈だ。

それで、試した結果どうなったか?

まず、便通が良くなり、体が軽くなった。「イヌリン」というどこかの国のミュージシャンが僕の腸の中で盛大にコンサートをして、美しいハーモニーを奏でてくれるようだった。ごぼうを食べると翌日は、ほぼ必ず、盛大にコンサートをしてくれる。便秘気味の僕にとって、これほど楽しいことはない。いや、誤解しないでほしい。下痢ではない。僕にとっては革命なことだ。30年続いた、悪性政治を崩壊させ鳴り響いたファンファーレだ。

それから僕は学生の頃から花粉症で苦しんできたけど、ごぼうを食べ始めてから、症状が軽減した。完璧に改善はしない。しかし確かに、ごぼうには炎症を抑える力があるらしい。腸の中の細菌が、なぜ鼻水やくしゃみといったアレルギー症状を改善するのか、細かい理屈はよくわからないけど、とにかく花粉症が以前より楽になり、皮膚のかゆみもマシになった。まさか、僕がこんなにも求めていたものが、ごぼうだったなて、30年以上も気づかなかった。

問題は、あの、細くて、黒くて、みすぼらしい、地味な根っこをどうやって、毎日の食卓に取り入れるか。あんなのばっかり食べてられない。僕がYoutubeを見たとき、思ったのはそのことだ。でも、その効果を知ってしまった以上そんな贅沢はいってられない。僕にとっては、からだの不調を解消することが最優先事項だ。ごぼうを食べることで、アレルギー症状が改善し、便通も良くなるなら、腕がごぼうになろうが、構わない。きんぴらやたたきごぼう、みそ汁、煮物、何でも来いだ。

中でも僕が気に入っているごぼう料理を紹介しよう。アーグロドルチェというイタリア料理の技法を使う。アーグロドルチェというのは、イタリア語で「甘酸っぱい」という意味だ。にんにくを炒めたところに、下茹でしたごぼうとしょうゆ、バルサミコ酢、はちみつ、レーズンを加えて煮込む。約15-20分。これで、ごぼうのアーグロドルチェが完成だ。ただ、その日に食べるより、一晩冷蔵庫に置いた方が良い。味がしみて、なお美味しくなる。

こうしてゴボウと付き合ってみると、どうして今までごぼうの良さに気付かなかったのかなと思う。完全に外見で判断していた。ごぼうばかり食べてられるか、という問題は杞憂だった。ごぼうは、素材そのものが旨いのだ。ただの根っこじゃない。知れば知るほど深みにはまる。

ただし、当然ながらここで語った健康効果が誰にでも当てはまるわけではないから、その点は留意してほしい。でも、僕のように、花粉症や便秘などの悩みを抱えている人にとっては、救世主となる可能性は大いにあると思う。僕がその証拠だ。おかげで、仕事のパフォーマンスも上がり、毎日が快適に過ごせるようになった。この話があなたにも何かの役に立てば、とてもとても嬉しい。