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雑司が谷散人の街道遊歩 0405

金沢道 07 2018.5.20

谷津町で国道16号に出る金沢道。
京急線金沢文庫駅前の少し先には君ヶ崎の地名があり、左手には君ヶ崎稲荷。
江戸期には今の平潟湾がこの辺りまで切れ込んでいたようで、そこに岬状に突き出していたのが君ヶ崎。
金沢道はかつての内海東側に沿って南下していく。

君ヶ崎稲荷

金沢文庫駅前から、かつての平潟湾の入江東側を回り込むルートで、金沢道旧道は続く。
元々の地形を想像させる洲崎町までくると、平潟湾を望む瀬戸橋へ。
流れの速い入江の海峡部分に鎌倉幕府が橋を架けたものという。

平潟湾

鎌倉の外港として栄えた平潟湾。
今の泥亀付近が埋め立てられたのは江戸期から明治にかけてで、夏島方面の埋め立ても進み、今のような細長い湾の形となった。

平潟湾

瀬戸橋を渡ると、金沢道は国道16号に出る。
正面には瀬戸神社。
源頼朝が伊豆三島明神を勧請したもの。
今の社殿は寛政12年築の権現造り。

瀬戸神社

瀬戸神社の並びに、金沢八景駅。
駅周辺の町名は瀬戸。
平潟湾の奥の入江が瀬戸状に切れ込んでいた頃の名残りを感じるが、町名としては昭和53年新設と新しい。
金沢道旧道は駅前から線路の東側を南へ向かい、かつての六浦陣屋へと通じていた。

瀬戸

金沢八景駅前から小さな商店街を抜けて、金沢道旧道は再び国道16号へ。
この辺りの国道右手の高台から西側一帯が六浦陣屋跡地で、今の泥牛庵付近は藩主の見晴台だったとか。

泥牛庵

保土ヶ谷宿からの金沢道の旅は、ここで終点。
この先、浦賀への道を次の機会に。

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