象町

短編小説やエッセイ。 エッセイに見せかけた小説に見せかけたエッセイに見せかけた小説みた…

象町

短編小説やエッセイ。 エッセイに見せかけた小説に見せかけたエッセイに見せかけた小説みたいなエッセイ小説とかを投稿したいと思っています。 生き物やお酒、食べることが好きなので、その辺が創作のモチーフになったりするかもしれません。 目指しているのは心地よい混乱や認知のズレ。

最近の記事

【小説】父が幼稚園児になった件について

今日、父と喧嘩をした。 歳のせいか最近父の発言が子供っぽくなってきたのだ。 父は帰宅する度「今日は誰々が、何々って言ってきてどうたらこうたら」だとか会社の愚痴を私に聞かせてくる。 まるで幼稚園児が「今日、たかしくんがオモチャとっちゃったんだよ!」と母親に言いつけるように。 幼稚園児なら可愛いが、還暦超えの大の男が……勘弁してくれよ。 そんなわけで、今日は私の優しさ袋の底がついてしまったのである。 いつもなら「大変だったね。」とか共感するような言葉をかける私だが

    • 電車の憂鬱

      今電車に揺られながら、私はこの文章を書いてる。しかも地下鉄だ。 私は地下鉄というのが、少しばかり苦手で、普通電車に比べ酔ってしまうのだ。 景色が見えない閉鎖感というか、ただでさえ電車が苦手で「次の駅までは何があってもここから逃げられない」という、まるで監禁されているような気分になってしまうのだ。 そんな気分を紛らわそうと文章を書くことに決めたのだが、それでも胸がきゅっとなり始めてきた。 よし、得意の妄想でもしよう。窓の外が暗いのはトンネルの中だからではなく夜空が暗いだ

    【小説】父が幼稚園児になった件について