創る人間にしか分からない痛み

今事業所で進めている創作物の制作プロジェクトで、小説を一から書いてKindleで販売までできた方がいる。

販売して現在2冊が売れた。

その方から「あれが世間に晒されていると思うと」と、マイナスに捉えておられるというのを先日聞いた。

めっちゃ苦労して半年以上向き合って、小説60,000字書いて、挿絵も10枚近く描いて、ようやく販売までこぎつけたから達成感の方が強いのかと思ってたけど、本人の中では「もう思い出したくない」というのが心情らしい。

周りからすれば意外かもしれないけど、創る人間としては、気持ちはよく分かるつもりだ。

誰かの目に晒すということは、「誰かに見られる」「評価を受けたりする」ということ。
それは本当に恐ろしいことで、恥部を晒すより恥ずかしいことだ。

それが初めてのことなら尚更だ。
本人の中で消化しきれない想いも作品にこもっているからそう思ったに違いない。

ただ忘れないで欲しいのは、何かを完成させることすら到達できるのは一部の人間で、ほとんどの人は途中で挫折する。

そこから「世に出す」ところまでいける人はさらに絞られる。

そしてそれに値段がついて、誰かの目に留まって、購入まで行くのなんて、何万分の一かの奇跡だ。

そんな凄いことを自分は成し遂げたんだということを、本人には知っておいて欲しいし、誇りに思って欲しい。

少なくとも僕はその「勇気」を褒め讃えたいし、この本についた値段よりも最も価値のあることだと思う。

本人の意思には反するかも知れないが、リンクを貼っておくので、ぜひ手に取っていただけないだろうか?

そのワンクリックが、その方にとって、後悔が勇気に変わるかもしれない。

https://amzn.asia/d/9luTPnN

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