コンテンツを見ながら飯を食う

何か食べる時にそれが登場するコンテンツを横目にしながら食べるとちょっとだけ美味しく感じる。そういうことないですか? 調べてもないけどあの現象、何か名前が付いててもおかしくない気がする。

冷凍のたこ焼き

基本的に自炊が好き(安いので)なのだが、だるい時は冷凍食品を使う。最近ハマっているのは冷凍のたこ焼き。

近所のスーパーで売っているのはこの一種類なので、もっぱらこればかり食べている。300円足らずでかなりちゃんとしたたこ焼きが食べられて、不意のたこ焼き欲を適度に満たすことができる。たこ焼きは専門店かお祭りがないとなかなか食べられない上、自炊で作るとなると準備から片付けまでかなり根性のいる料理なので、レンチンですぐ食べられる冷凍たこ焼きはかなり人類の叡智が良い方に発露したプロダクトだと思います。

量もぴったり「軽食」という感じで、あまりたくさん食べられない、食べるとまずいタイミングだけど腹にものを入れておきたいな、という時に選ぶと適度に腹具合を調整できる。(せーの)冷凍たこ焼き、最高ー!

この冷凍たこ焼きを、冷凍たこ焼きを食べるぽんぽこさんたちを見ながら食べています。上のような素晴らしさを持つ冷凍たこ焼きがさらに美味しくなる……気がする!

麻婆丼

もう10年近く(!)上のレシピで麻婆豆腐を作っている。レシピ中でも紹介されているのだが、豆板醤を味噌に変えて作るとぐっと素朴な味になって美味しい。小中学校の給食でおかわりしたあの味がするのだ。炊き立てのご飯によそって食べると米が脂でコーティングされて激烈に美味い。これを……

上のtogetterを見ながら食べる。妙にご飯が進み、油断するとおかわりしていることもある。麻婆丼と言いつつも心の中心はご飯にあるらしい。麻婆豆腐に失礼だし、普段は少食気味なこともあっておかわりした後は腹がはち切れそうになるのだが、僕にとって一番美味いご飯の食べ方がこれなのだから仕方がない。……仕方ないんだよ!!

焼きそば

特に銘柄にこだわりはないが、安いし食べ慣れているのでずっとCGCの焼きそばを買って食べている。

なんかパッケージ違うので、CGCじゃなかったかも。とにかく百円ちょっとで買える安いやつ。安くて味が問題なく、ちゃんと具を入れれば栄養的にも問題ないし洗い物も多くならないので、焼きそばのパワーは素晴らしいぞ。

で、大抵これを読みながら焼きそばを食べる。なんで……?

物語……というか、普通に西部戦線異常なしは、主人公たちの部隊が前線から後方に帰ってきたところから始まる。主人公たちはご飯の列に並ぶのだが配給が始まる気配はない。主人公たちが文句をつけると、炊事係は部隊の全員が揃うまではダメだと言う。顔を見合わせる主人公たち。彼らは直前に大打撃を受けて定数の半分に減っていたのだ……という感じ。

出来事としてはかなり凄惨なのだが、登場人物全員が戦場慣れ(世間ズレ)しているせいで、問題になるのは用意された飯の処遇である。80人生き残っていないところ、150人分の飯を煮炊きしてしまった、さてどうするか……。
ここで出てくる豆と肉を煮た料理が異常に美味そうなんですよね。

はっ!脂と肉を一緒に煮込んだのであります!

やる夫は戦場の日々を語るようです 第一話

とか、どでーんとしたタライに料理の残りを貰ってきて、

これですか?
まだ鍋の中身を処分しきれずに
炊事兵が困っていたので
このタライにたっぷり入れてもらったんですよ

やる夫は戦場の日々を語るようです 第一話

と笑うところとか……「生活の中にある食事」を感じられて超良い。大量に作られる集団生活特有の料理感も好きで、だからドカンと量ができがちな焼きそばを食べる時に読み返してしまうのかもしれない(食事シーンにのみ着目すると第十三話も白眉)。かわぐちかいじの『沈黙の艦隊』とか『ジパング』の食事シーンも一コマ二コマしかないのに異様に惹かれるものがあるので、なんかそういう傾向が自分の中にあるのかも。

僕は基本的に食事に合うコンテンツを探して見るようにしているのですが、コンテンツに合う食事を探して食べて見るのもいいかもしれない。つまみと組み合わせておいしくなるのはお酒だけじゃないぜ! というお話でした。



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