Oゼミで修論の内容を発表後、学生さんからもらった質問と回答

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Oゼミで修論の内容を発表後、学生さんからもらった質問と回答
・なぜ「雑談」に関心を持ったか
①実践上、短大生に限らず、大学生や高校生、成人でも雑談が頻発していた。参加者にとっては合理的な理由があるのではないかと考えたから。
②先行研究を概観すると、重要な問題であるはずなのに、グループワークに関する雑談の機能およびグループワークの会話分析研究がほとんどなかったから
③常識に反するような結果が得られる見込みがあったから

・グループのメンバーの関係性によっても話し合いの内容や方法が変わるのではないか。たとえばもともと仲が良い人同士と初対面同士は違うはず。
①会話分析ではエスノグラフィックな情報も留意するが、第一には実際の参加者のやり取りから方法を記述するべきと考えられているから
②今回のデータでは全員がこれまでの活動を同じグループとして共にしてきていたので、一定の関係性があると考えられる

・大学生を対象にして明らかにした機能は、中高生でも当てはまると思うか。中高生を対象したとき、グループワークの進め方はどんなふうに変わりうると思うか。
①データに基づかず、実践上の直感で言えば、中高生の方がグループワークに慣れていないので沈黙や雑談のような現象が多いかもしれない(中学高校では講義型学習の割合の方が圧倒的に多いこともある)。
②大学生のグループワークと決定的に違う点はありそうなので、観察したい

・なぜ特殊なトランスクリプト記号を使う必要があるのか
①通常の日本語表記では表すことができない要素を記述するため。トランスクリプトの細かさは無限で、どの程度書き起こすべきかは研究目的によって異なる。抑揚やピッチ、笑い、沈黙などを表すことで微視的な観察が可能になる。


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