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ピノコニーver2.1 ザ・ファイナル・妄想



「神秘」と「記憶」の争い

「記憶」の勢力は宇宙が失くなった後に元通りに復活させるために宇宙中の記憶を集めているという、しかし「神秘」は宇宙中の真実を隠し歪める。

ブラックスワン「ピノコニーでは誰もが嘘をつくかもしれないけど…『記憶』は嘘をつかない。」

記憶は真実を示している。なので「神秘」はそれを破壊するために、アスデナ星系に記憶域の大ホールを開けた。
「カンパニー」はガーデンオブリコレクションに協力して、大ホールから漏れ出る憶質の回収を手伝うことにした。アスデナ星系のピノコニーにカンパニーの罪人を送り、その仕事を強制する。

しかしガーデンではない一般人が憶質に触れるのは危険である。「共感覚夢境」が発生するからだ。憶質に触れ続けると脳に異変が起きるのか、囚人達の意識が現実と記憶域の境目に「夢境」を作り始める。夢境は新たな現実として人に多大な影響を与える。
また「神秘」の攻撃は続き、憶質を操作して強烈な感情を持つ「夢の泡」を作っていた。サンポ(花火)が集めていた素材のようなものだろうか。今はファミリーの技術によって「夢の泡」は安全な夢を提供するピノコニーの特産品になっている。

「神秘」による記憶域への脅威と「記憶」の抵抗は本棚「クロックボーイとプリンセスミラー」に描かれていると思われる。登場人物の「アンノウン」と「プリンセスミラー」は対立し、霧の怪物アンノウンはプリンセスミラーの鏡に映る自分が弱点である。これは神秘と記憶の関係性を表しているのだろう。


星核の襲来

約10琥珀紀前、星核による災害が宇宙中に発生、それはピノコニーにも現れた。
星核は明確に意志を持っている。今の世界を破壊し新世界を到来させるのだという。人の「運命」をねじ曲げたり星神の技を再現したり、裂界を作ったりと計り知れない力を持つ。
しかしピノコニーにおいては星核による「星軌」の歪みが別方向の転機をもたらす。カンパニーによる介入が困難になったのだ。そして囚人達による「独立戦争」が勃発する。ブラザーハヌこと「ハヌヌ」を筆頭に「時計屋」ミハイル、「フクロウ先生」の知恵。そしてカンパニーの「ボス・ストーン」との戦いが始まった。

ハヌヌは武力でカンパニーを制していく。崩壊スターレイルアニバーサリー記念「没入型体験イベント」ではピノコニーに行くことができるが、その中に「宴の星コレクションカード」を見れる場所がある。

ゲーム内には無いカードがあるのだが、この狼男は恐らくハヌヌではないか?仙舟では「月狂い」の能力を持つ狐族、「歩離人」という豊穣の忌み物との戦いが聞ける。このハヌヌは特徴が合致しているため歩離人の可能性がある…ハヌヌが歩離人ならその武力も納得だろう。強力な身体能力と再生能力を持っているのだ。

「時計屋」ミハイルはお得意の「クロックトリック」で時間の巻き戻し、人の感情操作を行える。これはギャラガーとの繋がりも加味して「神秘」の能力ではないか?神秘は上記の通り憶質の操作も可能である。ではクロックトリックが具体的に何をしているかというと、「人の憶質操作」と「夢境空間の憶質操作」であるかもしれない。ブラックスワンは記憶の操作能力で過去の残像を表したり過去の記憶を聞く事ができる。神秘も同様に記憶…過去への干渉、人自身の操作(トリックを受けた者は皆、自身の過去から感情を持ってきている様に見える)、夢境空間の操作(未来に行くことはできない)を行っているのだろう。
フクロウ先生は豊富な知恵で夢境の町を建築したり「折り紙の小鳥」達の先生になったりしている。戦いになったら夢境生成技術で武器を作ることもできる。

独立戦争においてピノコニーはカンパニーに勝利し、監獄を解放する。その一端が本棚「ちびっ子ハヌの大作戦」に描かれているが、ハヌヌはここで戦死したのだろう。
それから「七人の家」に描かれた時代が始まる。ピノコニーには元々クランが七つあったのだが色々な事態を経て五大に削られる。「大樹、草、花、鳥、犬、蝶、果実」のうち蝶と果実がなくなってしまう。戦争が終わった後も貧困、外敵、内乱等によって平和は訪れなかった。

ファミリーの到来

そんな中「時計屋」ミハイルがファミリーに助けを求めたとのこと(ギャラガー談)。「調和」の恩恵によって人々の意志は統一され夢境は現在のピノコニーのような極楽の地になる。しかしそれはカンパニー時代同様の「支配」と化した。

ファミリーは人間の負の感情が夢境に与える悪影響を知っていた。そこでピノコニーに「調和の庇護」と呼ばれる壁を設けた。壁の外に絶望や死に通ずるものを捨て、内に入れないようにする。そして「調和」を害するものは排除する行為に出る。カンパニーのスパイだった者は記憶域ミームの化け物に変化させて抹消した。そして「調和セレモニー」では「ハルモニア聖歌隊」の調和衆弦、ドミニクスが降臨する。

書かれているように調和の使令ドミニクスが降臨した時、ピノコニー内の反ファミリーが一斉に抹殺され、「調和の庇護」が直されるのでは?ファミリーはサンデー以外今回の騒動を大して問題にしていないのは近く行われるセレモニーが解決してくれるからだろう。


原住民の反抗

「時計屋」ミハイルはオーク家の不義によってファミリーから離れ調和の裏切り者になったという(注:ギャラガー談)。そのまま時計屋の後継者一人と多くの子供達を残して亡くなった。
時計屋はファミリーと長らく対立してきた。アニメ「クロックボーイ」を作ったり、「時計屋の遺産」による商業繁栄、来客者へのアプローチ等…ピノコニーにとって良い影響を与えてきたがそれはファミリーの意図する所ではない。またクロックマネーによる経済破壊等の各犯罪の事実もある。「時計屋」は神出鬼没で誰もがその正体を知らず未だに捕まっていない。
そして起こった今回の一連の事件。夢境の沈没と「死」のミームによる殺人も時計屋の犯行だろう。ギャラガーを含む時計屋の勢力はファミリーの手からピノコニーを取り戻す事にある。実際にファミリーは「ピノコニーの過去」を闇に葬っている。歴史を語る映画は中止され、クロックボーイ物語に滲み出た本物は消去、死の事件も遭遇した人の記憶を消したり、ロビンの死をひた隠しにする。恐らく「感情に悪影響」なものを排除しているのだろうが、犠牲を省みることは無い。

そしてファミリーと戦う時計屋にとって最も腹立たしいのは、ピノコニーの来客だろう。夢追い人はピノコニーの極楽を享受し、誰もが幸せな時を過ごす。幸せな夢から誰が覚めたいと思うのか?また「調和」の力においては大勢の人は欠かせないものだろう。ファミリーに賛同する人が多ければ多いほど強くなる。時計屋は夢追い人、引いては人間そのものに対する憤りを招待状に露にした。

「『生命体はなぜ眠るのか』という問いにお答えください」



銀河打者見参!

時計屋の招待客として星穹列車の開拓者が現れた。それと共に星核ハンターのサムとホタルも現れる。
サムとホタルに渡された「脚本」は列車組に「大いなる遺産」を追わせる事である。そこでホタルは開拓者に接近し何とか事を進めようとする。しかしピノコニーに居すぎたためか「脚本の束縛」を受け順調にはいかなかったようだ。
一方開拓者はピノコニーの「ファミリー」と「神秘」と「カンパニー」らの騒乱に巻き込まれつつも、人に見えないクロックボーイと折り紙の小鳥に出会い、クロックボーイの協力でクロックトリックを使えるようになる。この不思議な現象も「神秘」時計屋によるものだろう。純粋な子供だけがアニメのキャラクター達を見れるようにした。

そして二人は花火の導きによって「稚児の夢」に訪れる。そこは「ミハイル」を待ち望む人の意識によって構成された夢境である。ミハイルとは誰なのか?「死」のミームとは何か?その時の二人には知る由も無かった。
衝撃的な別れを経た二人はアベンチュリンと黄泉の騒ぎの隙に再会する。ホタルは「生き返った者」として時計屋の遺産、ピノコニーの真実を開拓者に伝える…

ホタルは「時計屋」に謁見できたのだろうか?開拓者も真のピノコニーに行く事になるだろう。隔てた壁の向こうがどうなってるかは分からない。だが我々は真のピノコニーの「ドアボーイ」と再会する。この星で最初に出会った人だ。

『ホテル・レバリーへようこそ。忘れられないリゾート体験をお楽しみください!』


「今   皆に太陽を直視する権利を与えよう」

「彼は神話における太陽を追う者だ…天に向かって飛び、落ちることで最終的な勝利を迎える。」

「彼は太陽の前に辿り着くためだけに、空高く昇っていった。そこは誰も到達したことのない場所だ。太陽に近づき過ぎた彼は、そこで溶けて海に落ちるが、その後は……」

「無数の人々が彼の体を越え、より高い空へと飛び立っていく。」

「では、そうして最後の鳥がついに空に舞い上がった時、光の果てにあるのが太陽ではなく、光を吸い込むブラックホールだったことに気づいたとしたら……」

「なぜ私たちは…光に向かって飛ぶのだろうか?」


かつてピノコニーに起きた独立戦争、カンパニーの支配からの脱却。そしてハヌヌの精神を引き継ぎながら今なおファミリーの支配と戦う時計屋。彼らの行く末はどこにあるのか?ギャラガーは言っていた、「全部クソみたいな運命の悪戯」なのだと。
ギャラガーは「神秘」の力で52人のファミリーのメンバーの認識から作られた…ある種、記憶域ミームのようなモンスターであると言える。それによってファミリーの一員として機能させ、「調和」にノイズを作り夢境沈没等の作戦を遂行する。「死」のミームを操り任意で人をピノコニーから失せさせる事もできる。恐らくミハイルの後継者であるミーシャが造物のギャラガーを操り、この事件の黒幕として暗躍していたのだろう。

しかしこれは誰が望んだ事なのだろうか?過去でカンパニーは正義ではなくハヌヌら囚人は悪ではなかったかもしれない、だが現在のファミリーが率いるピノコニーは極楽の夢境で幸せな人が殆どである。「時計屋」の活動として続けているクロックボーイアニメは大人気でピノコニーのイメージキャラクターにもなり既に産業として欠かせないもので、ルーサン家も時計屋を疑っていない。ミーシャ自身も「稚児の夢」で見たように祖父との開拓をただ望んでいただけの子供心を持つ。
最初は時計屋を引き継ぎ、「神秘」の力で少しずつピノコニーに跡を残していったのだろう。アニメのキャラクター、純粋な子供達だけに見える世界といったようなミーシャ自身が好み得意とする方法だ。ギャラガーが言うには当時には時計屋の数多い子供達がいた。しかしファミリーの追撃に会い、ミハイルの死を期にピノコニーは二度と戻ることは無いと悟る。
今回の「ギャラガー」や「死」ミームによるファミリーへの攻撃は看過できるものではなく、調和セレモニーでドミニクスによる裁きを受け滅ぼされるだろう。ロビンを死なせたとて中止になるものではない。

「彼が悔い改めない限り、其の剣は研ぎ澄まされ、弓には弦が張られる…さすれば、悪人が振り撒いた害毒は己の頭上に降り注ぐ。」

清濁問わず送り付けた招待状も含めて暴挙に見える。仮に真のピノコニーが露になったとしても喜ぶ仲間は誰もいない。独立戦争から続く時計屋の戦いに、もはや救いはなく明日は存在しない。

「生命体はなぜ眠るのか?」
ロストエントロピー症候群を患うホタルは「夢から覚めるのが怖いから」と答えた。ツガンニヤのエヴィキン人として壮絶な生涯を経てきたアベンチュリンは「睡眠は死の予行演習」と答えた。
「安楽と快楽だけの夢境に精神に浸らせ人は徐々に『壊死』に近づいていく」「人間の体には終わりがある。それは神の体も変わらない」と黄泉は語った。

シナリオライターの焼鳥先生は言った。ピノコニーのラストでは「今   皆に太陽を直視する権利を与えよう」という台詞があると。恐らく黄泉が調和の庇護を断ち切り、ピノコニーの真実を人々に知らせるのだろう。ハヌヌらの歴史を視ることは彼らの目指した「太陽」を視ることに他ならない。例え結末が「ブラックホール」であったとしても。

「結末は…それによって全く異なる意味合いを見せる。」

真実を知ったとしても人々は夢境の快楽を望むかもしれない、「時計屋」は孤独に無念を抱いて消えるかもしれない。夢から覚めた現実は誰もが絶望と死に苦しむ。だからこんな歌がある。
『傷つく誰かの心を守ることができたなら』
ピノコニーを離れてイプシロンのスターとして歌う時、ロビンは故郷を想っていたのかもしれない。兄が統治する幸せな夢境は人々を癒しているからだ。

崩壊3rdは救いある結末を迎える事ができた。しかし黄泉とスターレイルの宇宙という広域においてはごく僅かな奇跡なのかもしれない。


THE END…?

ここで終わりにはならない。
もしかしたら真ピノコニーで兄妹と再会し、サンデーの中にゴフェルがいるかもしれないしロビンは名探偵花火と組んでいたかもしれない。
星核は「開拓」を「神秘」等に人々の運命をねじ曲げたかもしれないし「神秘」の力を持ち過ぎると自身すら曖昧になり「死を顧みない決意」で目に入った砂と戦っていたかもしれない。
「夢の主」はファミリーの一般人として顕現している調和衆弦でサー・ホイッタカーがその人かもしれない。時計屋陣営にサー・アズールというスパイを送りこれまでの事態を全て把握している。
調和セレモニーはアベンチュリンの盛大な死と列車組のロビン不在告発で為し得ないだろう。ファミリーの一員すら知らない事情は不和を産むがそれは調和の星神、シペの降臨に繋がる。カンパニー勢ですら星神には敵わないかもしれない。夢の主は星神が直接手掛けて莫大な調和星になる「次のピノコニー」をも予期していたのだ。
しかしこの展開を待ち望んでいた者がいる。「愉悦」は常に他の星神にちょっかいをかける。花火はシペの降臨と同時に「相互保証破滅ボタン」で夢境を全て破壊する。これにはシペもびっくりだぁ!ロビンとアベンチュリンに協力し、ここまで導いた甲斐がある。
開拓者は黄泉から予言を受けている。「決断を下す時、赤は再び現れる」。開拓者はファミリーとカンパニーの両者どちらにつくかの選択を強いられる。黄泉は何故未来を知っているのか?ピノコニー自体のループは流石に無理がある。第Ⅸ機関には様々な世界線の死後がありそれが見えているのかもしれない。
ホタルとサムはこの地で忘れられない収穫を得る。ホタルは遺伝子改造から成るティタニアのテレパシー能力で発症したロストエントロピー症候群を治す。遺伝子に刻まれているようなものならブラックスワンのように敢えて身体を棄てるでもないと不可能か?

クライマックス、エピローグ以降もピノコニーの物語は続くはずだ。既に佳境に入っていそうだが…   もしかしたら他のファミリー勢が現れてくれるかもしれない。この後いかがなりまするや


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