今日もどこかで挟まっている

エレベータの開く閉じるボタン

エレベータに備えてあるこの2つのボタンについて。

開くボタン

時間経過で閉じるドアを再度開く機能。
エレベータが昇降中は機能しない。

降りる人がいる時、乗りたい人がいる時、自動で閉じるドアに挟まれないようにエレベータ内にいる任意の一人が明示的に押す。

押さない場合は時間経過で閉じるドアに挟まれてしまうのでそれを回避するために押す。第三者に安全が委ねられている。

開くボタンは優しさと思いやりで出来ています。

押している間、開いている状態をキープできる点も気が利いている。

閉じるボタン

時間経過で閉じるドアの時間経過を待たずに強制的に閉じる機能。
エレベータが昇降中は機能しない。

降りる人乗りたい人がいなくなった場合に、ドアが閉じるまでの時間を短縮する目的で任意の一人が明示的に押す。

そもそもドアは時間経過で勝手に閉じるので実は無くてもそれほど困らないが、長時間閉じないように設定されているケースもあるので不要とまではいかない。

故意にドアを閉じることができるので、開くボタンと比較すると安全とは言えないボタン。

ボタン判別難易度が高い

正確なデータなど持っていないので感覚や経験則ではあるが、次のように並んでいる機種が多いと思う。

[開] [閉]

字面が似ている。判別に観察力が問われる。

「開」「閉」という互いに相反する意味なのに字面が似ているのが元凶。

開閉開閉開閉開閉開閉開閉開閉開閉開閉開閉開閉開閉開閉開閉開閉開閉開閉開閉開閉開閉開閉開開閉開閉開閉開閉開閉開開閉開閉閉開閉開閉

開閉という文字をたくさん並べて「開」をすべて押せ、とかいうバラエティ向けの問題ができそうだ。というかできた。こんな問題やりたくない。

また、次のような不等号で示されていることもある。 

[<>] [><]

わからなくもないが判別することを脳が拒否することがある。不等号ではない△バリエーションもある、こちらは比較的わかりやすいが以下同文。

挟まる人がいる

開くボタンを押したつもりで閉じるボタンを押して人がドアに挟まる、みたいなシチュエーションを見たことがある人もいると思うし、わたしは結構な頻度で見たし体験した。

原因は誤認事故。

先に述べたボタン判別の難易度が高いことで「閉じる」を「開く」に誤認したことだ。(故意に閉じるを押した可能性はゼロだと信じたい。)

今日もどこかで挟まらないために

理想は閉じるボタンの撤廃だが、そうもいかない事情もあるだろうからそこは我慢して次の提案をする。

誤認事故を減らすため、ボタン判別難易度を下げてほしい。

先に述べた判別困難な開く閉じるボタンのボタン表記を実装しているエレベータは早急に改善が必要だと思う。

そうでなければ今日もどこかでエレベータのドアに理不尽に挟まっている人がいるし、善意で挟んでいる人がいる。

ちなみにとあるマンションのエレベータのボタン記述は、次のようになっていた。

ひらく  とじる
OPEN   CLOSE

「ひらがな」と「英語」の列記表記でわかりやすい。

こういう工夫と改善を見るとモノつくりに携わる方々の人間味と気概が感じ取れて気分が良い。

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