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㉗高田松原津波復興祈念公園

伝承館を後にして、公園を散策した。まず度肝を抜く一直線の空間。この空間「祈りの軸」と呼ばれる。一方で、伝承館がある建物を横軸に取り「復興の軸」としている。この2つの軸を主軸に組み立てている。曰く、

「祈りの軸」では、神社における鳥居・手水舎、拝殿、奥宮のように、非日常空間の中で徐々に追悼と鎮魂の憶いを進化させる3つのスクエアを配置した。

まさに入り口から200m弱あると思いますが、その道を歩むことによって徐々に奥宮に踏み込んでいる感覚を覚えました。まさに伊勢神宮みたいな感じですよ。川渡ってかたしばらく歩かされますけど、歩くことによって日常から非日常空間に踏み入れることができる。そして階段を昇った先には眼下に広大な大海原が広がります。まさに祈りの場のような神聖さを感じました。

次に向かうのは奇跡の一本松です。



陸前高田は国の名勝であった高田松原があり、観光名所として有名であった。その高田松原の中で唯一残ったマツが奇跡の一本松というわけである。一本だけそびえるマツは圧巻の一言です。まだご存命だったんですね。近くまで見てみると、どうも葉っぱが作りものっぽい。説明書きを読むと、すでに枯死しているが、展示しているそう、生きていないんかい。でも象徴として残しておくことに意義があるのでしょう。確かになんかありがたいです。

そして近くに震災遺構が残されています。こちらはかつてユースホステルであった建物。

こちらはコピック45という道の駅。この道の駅の最上部に避難して助かった方もいる。ギリギリ最上部は津波の被害がなかった。間一髪。陸前高田の場合は公園のあちこちに震災遺構が保存されており、自分の足でまわりながら見学していく。建物もデザイン性が高いだけあって、公園も沼?があったりして、とてもバランスの良い作りでした。公園一帯が鎮魂の場として機能しているような空気感でした。これはしっかり鎮魂されるだろう、と思います。

防潮堤奥には松が植えられている

各地域着実に歩みを進めています。