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愛の不時着から始めたnote

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愛の不時着についての俵万智さんの記事「はにかみと思いやりのずらし話法」に触発されて、私もあのような素敵な文が書きたいと投稿を始めました。今は、韓国ドラマの他、自分の体験談や日頃思… もっと読む
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記事一覧

今日ときめいたこと157ー2024年6月5日の尾瀬を歩く

出かける日はいつも突然やってくる。今回も「明日行こう」となって、バタバタと山小屋を予約する。今年は東電小屋が取れず尾瀬ロッジ。 今年は雪が少なかったそうで水芭蕉の開花が早まり、ピークが終わっていた。尾瀬はその年の天候や運に左右されるとつくづく思う。 上3枚の写真はいずれも同じ場所から撮影したもの。年によってこんなにも違う。 だが尾瀬の魅力は水芭蕉ばかりではない。なんといっても広大な湿原である。

今日ときめいたこと156ーしばし戦前にタイムスリップ

この名前を見てピンときた人は日本史が好きな人だろう。 この人、日本帝国陸軍大将 山下泰文(やましたともゆき)。「マレーの虎」などと言われたが、BC級戦犯でフィリピンで処刑されている。 散歩をしていて偶然この人のお墓に出くわした。場所は多摩霊園。東郷平八郎や山本五十六などの軍人はじめ作家、政治家、経済人、俳優などの著名人や東京大空襲で亡くなった引き取り手のいない人々の墓があることは確認して知っていたが、また一つ新しい発見をした。 我が家は多摩霊園に近く、ジョッギングや散歩の

今日ときめいた映画155ー「今朝の秋」 (生誕120年 ドラマで観る笠智衆)を見る

(写真はNHKから転載) 既出の「ながらえば」に続く笠智衆作品である。 今作品の人物像も前作とあまり変わらないと私には思えた。寡黙で一徹で頑固だけれどどこか親しみがある人物。映像の中にいるだけで絵になる存在である。演技なのか自然体なのか、でも穏やかな眼差しが一瞬鋭く光る瞬間がある。いい味を醸し出している。 この人「明治生まれの男が泣くことはめったにない」と言って、どんな監督のもとでも映像の中で泣くことを拒否したそうだが、「冬構え」という映画の中で自殺に失敗して泣くシーン

今日ときめいた一冊154ー「人はどう死ぬのか」

この本を書いたのはお医者様です。外科医であり、終末期医療に取り組んだ後、外務省の医務官となってサウジアラビア、オーストリア、パプアニューギニアの日本大使館で勤務されました。その後高齢者医療に携わり在宅医療の現場で長年勤務した方です。そこで経験した高齢者の実態や在宅での看取り、最期の迎え方について書いています(講談社現代新書 「人はどう死ぬか」久坂部羊) この本を読んだ時、死というものをもっと実感を持って認識しなければならないと思いました。 人は人生で人の死に立ち会うのはせ

今日ときめいたこと153ー「今年もカルガモの雛が生まれた❣️」

毎年この時期になると、公園に来る人たちが楽しみにしていること。カルガモの赤ちゃんの誕生。皆さん立ち去りがたくて、つい足を止めてしまうようです。 今年は二羽の親鳥のお腹の下にはそれぞれ3羽ずつ。お母さんのお腹の下にもぐっていてなかなか泳ぎ出してくれない。でも泳ぎ出してもうまく撮れない。

今日思い出した旅152ー記憶に埋もれていたソウルの一夜

1980年5月私とイーオットは確かに韓国の地に降り立った。 タンザニアでの2年の任期を終えて、エジプト、ギリシャ、ポルトガル、スペインなどヨーロッパで1ヶ月半近く遊び歩いて懐も寂しくなった頃、一番安い飛行機で帰国することにした。ロンドンからスイスまで飛び、そこから大韓航空機でソウル経由東京の旅程だった。その頃トランジットの宿泊代は航空会社持ちだった。いい時代だった。 ずっと安宿泊まりだっただけに、ソウルではロッテホテルに一泊と聞いてうれしかった。 飛行機は金浦空港に降り

今日ときめいたこと151ー「仲良きことは美しきこと哉」

今日はイーオットの兄姉とその連れ合い達との会食会。要はジジババの健康確認の食事会。イーオットは末っ子で兄とは9歳違い、姉とは3歳違い。3人とも仲のいい兄(姉)弟だ。 9歳違いの義兄を見れば10年後の我々の姿が想像できる。言わば我々の目安のような人だ。いや10年たって我々が彼のような状態に到達できているかは大いに疑問だ。いまだに草野球を楽しみ、車も運転するという。 かたや義姉。毎日柔軟体操を欠かさず行い、YouTube で太極拳をしているという。もう一年半も続けているという

今日ときめいた映画150ー「ながらえば」 (生誕120年 ドラマで観る笠智衆)を見る

笠智衆と言ってもよほどの映画通かかなり年配の人しか知らないに違いない。映画通ならあの「寅さん」に出てくる「御前様」の役で出ていた人だ。 この人はぶっきらぼうの台詞回しで名優なのか大根役者なのかとか言われたが、私はこの映画で名優の方に傾いた。山田太一の脚本で話は単純なのだが、昭和の男の哀感を感じる作品だった。 話はかいつまんで言ってしまうと、日頃から本心がうまく言えず突っ張っている昭和のお父さん(孫がいたからお祖父さんかな)が、自分の本当の気持ちに正直に向き合って行動を起こ

今日疑問に思ったこと149ー上川大臣の言葉(続)

「今日疑問に思ったこと148ー上川大臣の言葉」で、上川大臣の演説から「子供を産まない女は女にあらず」という意味は汲み取れないと書いた。 しかし、その後幾つかのメディアをチェックしてみると、大勢は「子供を産まない女は女じゃない」というふうに解釈していて、彼女を批判していた。 大手新聞社の女性記者は「自分は子供を産んでいないのであの言葉は不快だった」と述べていたし、テレビのニュースショーのコメンテーターは「自民党の保守的な家族観を潜在的に持っているので、うっかり表出した結果だ

今日疑問に思ったこと148ー上川大臣の言葉

「大きな大きな命を預かる仕事であります。その意味で今一歩を踏み出して頂いたこの方を私たち女性が生まずして何が女性でしょうか」 (残念ながら応援演説で彼女の話した全文は見つけられなかった。ほとんど全てのメディアは彼女の不適切発言として「女性が生まずして」の部分だけを取り上げていた) この文脈だったら「女性達よ!我々女性の力でこの女性候補を当選させましょう(女性だったら女性を応援しなきゃ)」と言っていると理解したけど。 ちょっと堅苦しい表現ではあるけど「生まず」は「誕生させ

今日ときめいた人147−陶工「15代沈壽官(チン・ジュカン)氏」

16世紀末豊臣秀吉が朝鮮出兵した際、薩摩藩の島津義弘によって薩摩国に連れてこられた陶工、沈壽官。その15代目。先祖渡来から4世紀になる1999年に15代目を襲名したという。 九州一周旅行の時、彼のインタビュー番組をたまたま見て興味が湧き日置市まで足を伸ばした。その一帯は通りを挟んで窯元や陶器店が並ぶちょっと異空間だったという記憶がある。 その時買い求めたのが上記の片口と黒薩摩のぐい呑み。私は湯呑みとして使っている。 お店には素敵な陶器がたくさん並んでいたけど我々の手が届

今日ときめいたこと146ー桑の実の思い出(続)

この季節がやってくるとまた思い出してしまう、今は亡き愛犬ルーのこと。もう亡くなって8年もたつのに、彼が好きだった桑の実の季節が来ると心がうずく。今日は彼を思って公園中の桑の実の写真を撮って回った。 それをめがけて猛ダッシュ。 桑の実の思い出はもう一つある。大学院の恩師はイラン人でフランスやドイツで教育を受けた人だった。日本の大学で長いこと教えていたが「日本社会には入れない」とよく言っていた。それでよく山登りや家族との食事会に誘った。ある日この公園でピクニックをした時のこと

今日ときめいた言葉145ー「国籍や人種、性別、性的指向といった属性によって可能性を狭められ、偏見を持たれ、迫害を受けることのない、そんな当たり前の生活を」

(2024年5月17日付朝日新聞 「隣に暮らす外国人」小説家 李琴峰(り・ことみ)氏の言葉) 李氏は台湾生まれの日本永住者だ。彼女は言う。 社会制度と法制度だけを見れば日本人と外国人の格差はなくかなり平等だ。だから税負担も教育費も日本人と同じだし、給付金や支援金も等しく受けられる。生活保護も排除されていない。差別がないと言っているわけではないが、耐えられない程のことではない。これはひとえに差別撤廃のために戦った先人のおかげだ。 だが今政府は税金や社会保険料の未納や滞納を

今日ときめいた言葉145ー「平和国家の政治力と軍事力」

「政策決定者は失われる命に対して臆病であるべきだ…肝心なことは、命を危険にさらしても守りたいと国民が思える社会かどうかだ」 (2024年4月19日付朝日新聞 元防衛官僚 柳沢協ニ氏の言葉) 「政治家は当選するために、達成できない軍事的決着を約束する。イスラエルで軍事力の限界を理解しているのは軍の将官だけです……」 (元イスラエル諜報機関トップ、海軍司令官 アミ・アヤロン氏の言葉) 「戦争は絶対してはならない」戦争体験者をはじめとして多くの人々は口を揃えて言う。同感である。