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本に寄せて(読書感想文)

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読んだ「本」に寄せて、感想やら思い出したことやらを書いています。 件数が少ないので、「映画」の感想文も一緒に入れます。
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記事一覧

【本に寄せて】うたうおばけ(くどうれいん・講談社文庫)

くどうれいんのエッセイ集「虎のたましい人魚の涙」は先日読んだ。 予想以上に面白くて、すぐ…

あさのしずく
3週間前
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【本に寄せて】成瀬は天下を取りにいく(宮島未奈・新潮社)

初めのうち成瀬のことを「変なヤツ」と思っていた。 学年にひとりくらいいる、他の惑星出身の…

あさのしずく
3週間前
19

【本に寄せて】虎のたましい人魚の涙(くどうれいん・講談社文庫)

くどうれいんは歌人である…と私は認識していた。 一時期、短歌にハマっていたから、その名前…

あさのしずく
3週間前
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【本に寄せて】リーマントラベラー 週末だけで世界一周(東松寛文・河出文庫)

発想がすごいよね。 サラリーマンが、週末だけで世界一周って。 広告代理店の社畜だった頃に…

あさのしずく
1か月前
18

今年読んだオススメ本を紹介!

今年に入ってから4か月で読んだ本の冊数を数えてみた。 そして、月ごとにどれくらい読めたか…

あさのしずく
1か月前
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【本に寄せて】さよなら、田中さん(鈴木るりか・小学館文庫)

読んだことのない小説家の本を買う時は、ちょっと慎重になる。 あらすじや帯の文章に惹かれて…

あさのしずく
1か月前
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【本に寄せて】全員がサラダバーに行ってる時に全部のカバン見てる役割(岡本雄矢・幻冬舎文庫)

タイトルは短歌になっている。 五・七・五・七・七のリズムとは多少違うが、三十一文字で構成される、立派な短歌だ。 私、これになりがち。 でも作者の岡本さんと私は違う。 彼はカバンを悪意から守ることを宣言しない。 あくまでさりげなく見守るだけだ。 私ならハッキリ言う。 「あ、みんな先に行ってきて。私、荷物見てるから」 すると先に行く組と、後から行く組に、自然と分かれる。 ひとりでひっそりカバンを見守ったあげく、「なんでみんなと一緒に取りに行かないの?」とツッコまれることも

【本に寄せて】水を縫う(寺地はるな・集英社文庫)

キーワードは「男なのに」「女らしく」「母親/父親だから」。 こんな言葉にムッとした経験の…

あさのしずく
1か月前
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【本に寄せて】片づけ0ですっきり暮らす 稼動率が上がる収納術(古堅純子・大和書房…

夕方、思い立ってクローゼットを開いた。 喪服がたくさんハンガーにかかっている。 不思議に…

あさのしずく
1か月前
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【本に寄せて】定年女子 新たな居場所を探して(岸本裕紀子・集英社文庫)

最近、10年先、20年先の生き方に興味がある。 雑誌でも60~70代女性向けのものを読ん…

あさのしずく
2か月前
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【本に寄せて】卒業のための犯罪プラン(浅瀬明・宝島社文庫)

可愛い表紙だ。 しかし「このミス」の文庫グランプリ作品である。 「ただの可愛い」のわけがな…

あさのしずく
2か月前
19

【本に寄せて】老後に楽しみをとっておくバカ(和田秀樹・青春出版社)

タイトルは、ちょっと過激に「バカ」がついている。 しかし内容は至極まっとうだった。 ほお…

あさのしずく
2か月前
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【読書】うさぎパン(瀧羽麻子・幻冬舎文庫)

こういう話だろう…と思って読み進めたら、違う話だったことはよくある。 だからそこまで心配…

あさのしずく
2か月前
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【読書】源氏物語の女君たち(NHKテキスト趣味どきっ!)

読書というか、NHK・Eテレの教養番組のテキスト。 大河ドラマ「光る君へ」の影響で、源氏物語が気になるので手に取った。 源氏物語(与謝野訳)は子どもの頃に何度も読んでいるのだが、実は大人になってからは(誰の訳であろうとも)読んでいない。 そのため記憶がとてつもなく、あいまいなのだ。 大河ドラマは、ちょうどいい機会だから復習したいと思っていた。 角田光代訳の文庫本がちょうど随時刊行中なので、それを読もうかな、というところまでは決めた。 しかし長い。 誰が訳そうとも、源氏物